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エルムステークス 2021【予想】※後に校正あり

エルムステークス 過去

オリンピック開催の影響で今年は函館。札幌と同じ括りにされ易いが比較して起伏が激しくコーナーが急。もともと札幌開催時では過去5年の好走馬のほとんどが4角を5番手以内で通過していたが、差しが利きづらい函館ではより顕著になりそう。

上表以外でもエーシンモアオーバーが4回、オーロマイスター、ローマンレジェンド、クリノスターオーらが複数回好走しており、1700mという特殊な距離もあってリピーター性が強い特異なレース。

乾いたダートでの施行だけにスピードタイプよりパワータイプの馬を重視したい。


⑤タイムフライヤー(⋯)

3走前のマリーンステークスではこれまで実績のなかった中9週以上の休み明け【0.0.0.6】ながら3馬身差の完勝で、2017年のホープフルステークス以来となる約2年7か月ぶりの勝利。

また、これまでダート戦では1000m通過が60秒を切るレースで好走、超えるレースで凡走としていたが、前々走のエルムステークスでは1000m通過61秒1のペースにもしっかり折り合って2馬身差の完勝。

母の全兄がタイムパラドックスと成長力がありそうでデビュー時の456kgから490kgまで30kg以上増えた馬体に、低迷期を乗り越えての連勝はまさにハーツクライ産駒の覚醒を思わせるものだったが、昨秋の武蔵野ステークスは長距離輸送によってマイナス14kg。
直線での反応が今ひとつで2着馬に先に前に入られて伸びを欠いたまま5着に敗れたが、0秒4差まで盛り返してはいる。

昨年の本レース勝利から精彩を欠いているが、もともと距離延長を苦手としているタイプ。6番人気なら巻き返しを期待したい。

⑥ウェスタールンド(⋯)

昨年のアンタレスステークスは後方から次位を1秒も上回るメンバー最速35秒0の末脚で突き抜ける派手な勝ち方。
ダートに転向した2018年はGⅢシリウスステークスを35秒1、GⅠチャンピオンズカップを34秒4の上がりでいずれも2着に好走しており、芝並みの速い上がりをいかに爆発させるかがポイントになる馬。

昨年はアンタレスステークスでの重賞勝利を含めて、【1.2.2.0】と全てのレースで好走。

藤岡佑騎手も「追走で脚を使うと何もなくなってしまう馬」と話すように、好走パターンはスローペースで脚をしっかりタメて爆発させるレース。
休み明けを苦にしないとはいえ、9歳馬の約6か月半ぶりとなる一戦となった前走のプロキオンステークスは18kg増の馬体重が示すように明らかに太目が残っており、インを狙ったが前残りのレコード決着を後方からでは厳しかった。

⑦ソリストサンダー(⋯)

一昨年の復帰後はワンターンの1200m~1400m戦で【1.1.1.8】と苦しんでいたが、昨夏よりコーナー4つの小回り1700mに矛先を変えて以降は【2.1.2.2】。
オープン入り後の初戦となった福島民友カップでもオーヴェルニュから0秒5差の3着に好走してみせた。

昨秋の武蔵野ステークスは6走ぶりにワンターンの競馬に不安もあったが、サンライズノヴァの決め手にこそ屈したものの1600mの距離にも対応して0秒1差の2着に好走すると、今冬の門司ステークスは1000m通過が60秒を切る猛ペースで次々と脱落していくサバイバルレースを4角早め先頭から押し切り。
メンバーレベルが格段に楽だったこともあるかも知れないが、58kgを背負ってこの競馬はかなり強い内容だったように思う。

初GⅠのフェブラリーステークスではさすがに壁に跳ね返されたが、前走の地方交流GⅠかしわ記念ではハナ差の2着。門司ステークスで見せたポテンシャルに間違いがないことを証明して見せた。今回は飛躍のキッカケにもなった【3.0.2.1】のダート1700m戦。

⑧トップウイナー(◎)

ダート路線で8度の2着を数える詰めの甘かった馬が、昨年は2勝クラス→3勝クラス→欅ステークスと一気に異なる距離での3連勝。
重賞初挑戦となったプロキオンステークスでも0秒6差の5着に健闘してみせた。

地方の深い砂は合わずに以降は凡走が続き、年明けのすばるステークスもシンガリ負け。歩様が硬くなってしまう冬場とはいえ、不甲斐ない大敗だった。
暖かくなったことで復活も期待された前走のオアシスステークスは田辺騎手が異変を感じて競走中止。
幸い馬体には何の異常もなかったが、一年間も不振が続いている中、

昨年に優勝した欅ステークスでの巻き返しも考えられたが、登録すらせずに芝のそれも長距離戦への挑戦が前々走の目黒記念。シンガリ負けを喫したが、前走のプロキオンステークスで一変。

脚抜きの良い馬場に前残りの馬場が味方したことは確かだが、それがフロック視されて10番人気なら穴で狙ってみたい。

⑨ヴェンジェンス(⋯)

約1年半ぶりだった4歳時の1戦を除けば、中10週以上【3.2.0.0】としているが、今回は1年以上の休み明け。みやこステークス勝ちに、昨年は東海ステークスでインティの2着と実績は断然だが、8歳馬の長期休養明けとなるとさすがに厳しいように思う。

⑩レピアーウィット(⋯)

砂を被ると嫌気が差してやめてしまうことがある気難しい馬だったが、昨春にホライゾネットを着用してから安定するようになってきた。

栗東ステークスでは1分21秒9というスピードが要求された決着の中、地方交流重賞で3勝を挙げていたサクセスエナジーまで半馬身差の2着。
スタミナが要求される中山1800mのラジオ日本賞では勝負処から早めに先頭に立つタフな展開を押し切っての勝利と全く違う質のレースで内容の濃い競馬。

崩れたアハルテケステークスはスタートで出遅れてリズムを崩したことが全ての11着で、武蔵野ステークスはGⅠ並みの豪華メンバーが揃った先行馬総崩れの差し決着を3番手からの先行策が裏目に出た格好。

今春のマーチステークスでは新たに装着したクロス鼻革の効果もあってか、好位3番手から直線で抜け出して重賞初勝利を飾って充実期を思わせるたが、前走のアンタレスステークスでは早め先頭も後続に差されて8着に大敗。

【3.0.1.1】としている中山ダート1800mがベストに思えるが、全兄が芝GⅠも勝ったアジアエクスプレスで本質的にはスピードタイプ。
中山で挙げた3勝は良発表も、好走した4戦はいずれも1分51秒台とそれなりに速い決着だっただけに乾いたパサパサのダートに、札幌からの直前輸送もカギ。3番人気なら思い切ってバッサリ。

⑪ロードブレス(⋯)

ダートに転向した昨年の年明けから一気に3連勝してオープン入り。昇級初戦となったスレイプニルステークスこそ4着に敗れたが、リステッド競走のBNS賞を勝つと、続く船橋の日本テレビ盃で重賞初勝利。

年が明けてからの2戦では川崎記念→名古屋大賞典と蓋をされて動き出しが遅らされたり、中途半端に脚を使わされたりとチグハグな競馬が続いていたが、初の中央重賞挑戦となった今春のアンタレスステークスは勝負処で少し狭くなって位置取りを下げながら渋太く脚を伸ばして3着好走。
58kgを背負った上で直線の坂を不安視していたが、上位2頭との2kgの斤量差を考えれば好内容。
チークピーシーズの効果もあったのかも知れない。

前走の平安ステークスは好位から直線でズルズル後退して13着に大敗。
コンスタントに使われ続けてきた疲労が敗因とみて、今回はリフレッシュ明けの一戦。

昨秋の浦和記念ではダノンファラオにハナ差まで迫る2着に好走しており、もともとの実力は十分だが、1700m以下の距離を使われるのは今回が初めてで58kgの斤量。今回は様子見とする。

⑫ロードゴラッソ(⋯)

一昨年のシリウスステークス勝ちから重賞戦線で健闘を続けているが、全5勝を良馬場で挙げており、年齢を重ねたことから1800mならパサパサの良馬場か地方交流重賞でないと厳しくなってきたのかも知れない。

今回はパサパサの乾いた良馬場ではあるが、1700mは距離不足に映る。

⑬オメガレインボー(⋯)

昨春から③①②①①着でオープン入り。
GⅠ並みの豪華メンバーが集まっていた昇級初戦の武蔵野ステークス、今冬の門司ステークスはいずれも先行馬に厳しいペースに潰されて大敗を続けたが、1400mへと距離を短縮したポラリスステークスでは着順こそ7着でも、4角ほぼ最後方から最速上がりを使って0秒6差まで追い上げ、マーチステークスでも最速上がりで追い込んで0秒7差の4着。

前々走のアハルテケステークスでオープン初勝利、続くマリーンステークス2着と連続好走。いずれも脚抜きの良い道悪で東京1600mを1分34秒9の時計で走っているようにスピードが活きる重馬場も良かったはずで、もともと冬の寒い時期は新馬戦以外の好走もなかったように気温の上昇も重なった。

今回は乾いたパサパサのダートが鍵になりそう。

⑭デルマルーヴル(⋯)

中央の重賞でもレパードステークスでハヤヤッコからクビ差の2着に好走した実績はあるが、この時のレース上がりは38秒6で、以降はほとんど地方交流重賞を使われているようにレース上がりが38秒を超えるようなタフな競馬で浮上する馬。

今春のマーチステークスも中央重賞としては、レース上がりが掛かりやすく39秒0も要するタフなペースになってくれたが、位置取りが後ろ過ぎて届かず大敗。
前走のマーキュリーカップにしてもレースの上がりが38秒1もかかるタフなレースになりながら2秒以上も離される大敗。
今回も厳しいレースになりそう。

【結論】
複勝 ⑧トップウィナー

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