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函館スプリントステークス 2020【予想】

函館スプリントステークス 過去

昨年こそ雨の稍重と7頭立てだったことで1分8秒4の決着となったが、一昨年以前の3年は1分6秒8~1分7秒8と速くなっており、今年は例年より1週遅い2週目の施行となるが、メインのSTVこそ前傾ラップで1分8秒5、新馬戦ではレコードとなる1分8秒7。
前半そこまで速くならない可能性もあるが、それでも1分7秒台より遅くはならないと想定。

上がり6位以下の馬が2勝2着1回3着1回で、4角5番手以内の馬が【4.3.2.19】と高速化している近4年は基本的に先行力と押し切れるスピードが重要。
開幕週(今年は2週目)だと内枠有利と考えがちだが、5~8枠が【4.3.2.28】と健闘しており、単勝回収率も7枠(157%)8枠(437%)。外枠だからといって割り引く必要はなさそう。

今年は斤量が大きく恵まれる3歳馬の出走もなく、洋芝に囚われずに先行力とスピードを重視したい。

①スリーケープマンボ

3歳時は1分8秒台の時計で好走しており、昨夏には札幌で1勝~2勝クラスを連勝しているが、3勝クラスへの昇級後の5戦は⑤⑦⑪⑨⑮着。
洋芝とはいえスピード不足の可能性を危惧する。

②マリアズハート

2連勝で臨んだ前走のリステッド春雷ステークスは最後方からメンバー最速の上がり33秒1で追い込んだが、惜しくもハナ差の②着。
これまでの7戦で【4.1.1.1】と今後を期待させる牝馬だが、1分7秒7~1分8秒3の時計での連続好走から時計面での心配こそないものの、中山のような前が潰れる前傾ラップでこその印象は強く、スローペースだった京都ではキャリア唯一となる着外⑫着に敗れている。
極端な前傾ラップが望みにくく、直線平坦な函館である今回は差して届かずの可能性が高く感じる。

③エイティーンガール

メンバー最速の上がり32秒4の脚で追い込みながら0秒1差の③着に敗れた前走の鞍馬ステークスは自己ベストの1分7秒8。初の洋芝だが、時計の掛かる今冬の京都シルクロードステークスでのクビ差②着から時計や上がりが掛かった方がベターなタイプかも知れない。

①①⑨②①②着としている中5週以内のローテーションには好感が持てるが、追い込む脚質を考えると前走と同様に差して届かずのシーンを想像してしまう。

④スイープセレリタス

前走の晩春ステークスは鮮やかな勝利だったが、東京1400mと函館1200mでは求められる適性がまるで違う。初となるスプリント戦での一変を陣営は期待しているが、ハーツクライ産駒の1200m成績は過去3年で【12.15.15.165】、函館に限れば【1.1.4.22】。
広いコースで末脚を伸ばす競馬が合う印象で、色々な意味で忙しい競馬になりそう。

⑤ティーハーフ

なんと5年前の勝ち馬で今年で10歳。前走のGⅠ高松宮記念では⑧着ながら0秒4差と頭が下がるが、脚質的にも3位入線なら御の字だろう。

⑥ダイアトニック

京都金杯後、スプリント仕様に強化してきたことが実を結ぶ直前で致命的な不利に遭った前走の高松宮記念は、多くの人が不利がなければ勝っていたと評した負けて強しの内容。

1400m以下は①②①①①①③③着と着外がなく、今年はマイル路線を諦めサマースプリントシリーズからスプリンターズステークスを目指す初戦だが、1200mでもある程度の先行力を発揮できる以上、敵は58kgの斤量ぐらいに思える。
重賞での成績が振るわない武豊騎手だが、スタートは上手だけにそう難しくはないはず。

⑦ライトオンキュー

昨夏のキーンランドカップでは勝ったダノンスマッシュから0秒2差の④着、昨秋の京阪杯で初重賞制覇。
ドバイ遠征が中止になったことでその京阪杯以来となる中29週での競馬となるが、1勝クラスながら中33週でも勝利を収めており、1週前追い切りでは後半の時間帯で坂路4F 49秒4の好時計。恐らく力は出せる仕上がりではあるはずだが、この馬もスプリンターズステークスを最大目標とする初戦でもある。

②着に敗れたUHB賞での1分8秒1が自己ベストだから、もう少し時計を詰める必要があり、陣営より暑さに弱いとのコメントもあるため、涼しい北海道とはいえ当日の状態にも注視が必要。

⑧シヴァージ

時計の掛かる今冬の京都ながら一応は良馬場だった淀短距離ステークスは0秒2差の④着に敗れ、重馬場の北九州短距離ステークスを勝利。
続くGⅠ高松宮記念での0秒3差⑤着の大健闘は重馬場が味方した可能性が高い。

まずは1分9秒0からの1秒以上の持ち時計更新が課題になるし、中7週以上だと①②②④⑦着で間隔を空けない方がいいタイプだけに仕上がりにも注視が必要。
後方からの競馬になることを想定すると、今回は厳しいレースになりそう。

⑨フィアーノロマーノ

夏負けしてしまう体質から毎年夏場は休養に充てられていたが、今年は北海道シリーズへの参戦。
父が豪州のFastnet Rock で前傾ラップを得意としているだけに、初となる1200mはむしろプラスに出る可能性の方が高いかも知れない。

今春の阪急杯では⑥ダイアトニックと僅差の競馬をしており、夏負けの確認は必要になるが、力を発揮できる状態であれば勝ち負けだろう。

⑩ジョーマンデリン

急坂コース⑥⑪⑥③着に対して平坦コースはスタート後に落馬となった昨年のUHB賞を除いて【3.1.0.2】としており、福島での2度の着外を除く4度の好走はすべて函館で【3.1.0.0】。洋芝が合うのか気候が合うのか抜群の適性を見せている。

連闘で挑む一戦になるが、昨年の函館3連戦は中1週→中2週で連続好走。先週のUHB杯は1分7秒5の好時計で完勝しており、持ち時計で言えばメンバー2位。

⑪アリンナ

これまでの3着内好走すべてが直線平坦コースであり、急坂コースは⑧⑰⑫⑧⑬⑥⑨⑦③着。
平坦コースでも中6週以上だと【0.0.1.7】としているだけに間隔がやや空いていることはネックで、前走のバーデンバーデンカップでは1分8秒4で差し切っているが、さらに時計は詰める必要があり、脚質も含めてここでは軽視して、【5.0.1.7】としている中5週以内での平坦コースで狙いたい。

⑫グランドボヌール

芝で挙げた5勝の内、3勝が直線に急坂のある中京コースで、同じく急坂コースである中山で行われた前走のオーシャンステークスでも勝ったダノンスマッシュからは0秒7差離されたが大健闘の④着。

ただ、中9週以上の休み明けは【0.0.0.6】としており、この内に前述のオーシャンステークスも含まれるが本質的には叩き良化型と見えるだけに、先行力を以てしても勝ち切ることは簡単ではなさそう。

⑬リュウノユキナ

1年ぶりの芝でのレースになるが、3歳以降は芝で【0.0.0.8】のヴァーミリアン産駒。【2.2.1.3】としている中2週以内のローテーションには好感が持てるが、それでもここでは厳しいだろう。

⑭ミキノドラマー

新馬戦を除けばこれまで8度の3着以内好走は全て新潟の直千で、コーナーを含む1200m戦は新馬戦を除いて【0.0.0.16】ではさすがに厳しいだろう。

⑮メイショウショウブ

4走前の阪神カップでは勝ったグランアレグリアには5馬身ちぎられたが、今回出走する⑨フィアーノロマーノとはアタマ差の③着だから能力的には足りていいはずである。

雨の影響で馬場が重かった上に17番枠も響いたはずの京都金杯、連続開催最終週に加えて重馬場だった京都牝馬ステークス、初ダートだったポラリスステークスと、ここ3走連続での2桁着順の惨敗を難しい馬場に求めるなら綺麗な馬場に変わっての一変を期待していいかも知れない。

初の1200mも課題となるが、阪神1400mを1分20秒2で走れるなら対応も可能ではないか。
当初は本命候補だったが、さすがに15番枠では厳しい先行争いが予想されるだけに勝ち切るまでは難しそうに映る。ただ、鞍上の池添騎手は函館1200mを得意にしており、過去最長となる中13週のローテーションが吉と出れば激走があってもおかしくない。

⑯ダイメイフジ

昨春のオーシャンステークスで0秒6差の③着に好走しており、昨夏のUHB賞でも0秒2差の③着。
ただ、久々の芝に加えて大外18番枠では道中の位置取りが厳しく、今回は難しいレースになりそう。

【結論】
単勝 ⑩ジョーマンデリン

テンの速さはここに入っても先行力を発揮できそうな程で、鞍上に函館1200mを得意としている岩田康騎手を確保できたことも大きい。
⑥ダイアトニックとの差は4kgの斤量差とスピードで何とかならないか。
⑮メイショウショウブの複勝も買ってみる。

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