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デイリー杯2歳ステークス 2020【予想】

デイリー杯2歳ステークス 過去

今年は京都から阪神に舞台が替わるが、直線の急坂があっても外回りの1600mであることには変わらず、キレる脚のない⑦コスモアシュラは別として、後続は折り合い重視の瞬発力戦。

馬場はまとまった雨もなかったように思うし、引き続き高速馬場を想定する。

京都で行われていた当時は前走でも上位の上がりを記録していた馬が多く好走していたように、最後まで脚を伸ばせる馬を中心視したい。

①ホウオウアマゾン(☆)

残り少なくなったキングカメハメハ産駒で、母は京都牝馬ステークスを勝ったヒカルアマランサス、2018年のセレクトセールで1億5120万円で取引された期待の良血馬。

デビュー戦こそ、少し余裕があったこともあって新潟2歳ステークスで3着するフラーズダルムに敗れたが、2戦目できっちり勝ち上がりを決めると、前走の野路菊ステークスではキレる脚がない分をカバーするために果敢にハナを奪う松山騎手の好判断もあって連勝。デビュー戦で敗れたフラーズダルムへのリベンジも果たしてみせた。

3戦ともに先行策をとっているが、上がり3Fはデビューから2位→最速→最速。キレないながらも追っての脚もしっかりしている馬で長く脚を使える特徴をよく知る松山騎手が引き続き騎乗。

高速馬場よりは渋って時計が掛かった方がいいことは確かだが、2歳馬としては珍しく手の掛からない気性とのことでペースが落ち着いても早めスパートで押し切る競馬が出来ることが強み。

②レッドベルオーブ(○)

折り合い重視で運んだ結果、フラつく前の馬に仕掛けが遅れてしまったデビュー戦は最速上がりで追い込んだもののアタマ差の②着に惜敗。
勝って新潟2歳ステークスの青写真を密かに描いていた藤原英調教師が戸崎騎手の騎乗ぶりに不満を示したほどの期待馬。

福永騎手へ乗り替わった2戦目では1分33秒1という中京1600mの従来のレコードを1秒1も上回る2歳レコードで勝ち上がり、福永騎手も「次は重賞でも」と高く評価。ペースの違いは当然あるが①ホウオウアマゾンが勝った同日の野路菊ステークスより2秒3速く、翌日の3勝クラスより0秒3遅いだけ。

スピードと完成度の高さは2歳馬離れしているレベルにあるが、1000m通過が57秒2という速いペースでも行きたがってしまう気性面には課題があり、恐らく皐月賞まで展望する上ではここでの勝ち負けよりも我慢させる競馬を教えたいところ。

先週のメイケイエールのようにスピードの違いと地力で押し切ってしまう可能性は当然あるが、1倍台前半の単勝オッズで少頭数では手を出しづらい。

③スーパーホープ(◎)

昨年のフィリーズレビューを勝ったプールヴィルの半弟という良血馬。
1番人気に支持された東京マイルのデビュー戦では直線で若さを見せて、新潟2歳ステークスで2着に好走するブルーシンフォニーから0秒3差の④着。
阪神の1600mに舞台を替えての2戦目は①ホウオウアマゾンを捕らえ切れず②着、1400mに距離を短くした3戦目では出遅れてポジションを取りに行ったことも響いて③着に敗戦。

4戦目でようやく未勝利を勝ち上がったが、外枠もあって道中は外々を回る形。3か月ぶりでプラス12kgの数字以上に馬体に余裕があったらしいが、それでもラストは12.3 - 12.0 - 11.8 - 11.8 の減速がないラップを力強く差し切った。

藤岡健調教師も自己条件を待たずに挑戦させるように素質は高く評価していて、川田騎手を確保していたあたりにここは勝負気配が強く漂う。

④シティレインボー(⋯)

前走の野路菊ステークスは瞬発力戦、外を回る形でキレ負けした格好だが、デビュー戦で先着を許したオーソクレースはその後アイビーステークスを勝利してクラシックを展望する良血馬。
まだ見限れないが少頭数で手を回せない。

⑤スーパーウーパー(⋯)

米国のトレーニングセールでキーファーズが購入した1戦1勝馬。
京都1200mのデビュー戦はスピードの違いで途中からハナに立ち、気合いをつけた程度に流しての大楽勝。
消耗戦ラップでの逃げ切り勝ちはいかにも米国産馬を思わせる勝ちっぷりだった。

ただ、翌日に同距離1200mの福島2歳ステークスがありながら少頭数のG2とはいかにも森調教師らしい賞金の稼ぎ方と思える。

⑥カイザーノヴァ(▲)

パラスアテナの半弟で、父は先週までに21勝を挙げて新種牡馬リーディングのモーリス。
父にJRA初勝利をプレゼントしたデビュー戦は函館の1200m。行き脚がつかずに後方からの競馬となったが徐々にポジションを上げると、直線では圧倒的な手応えで先頭に立って最後は流し気味のままゴール。

連闘の強行軍で挑んだ函館2歳ステークスはさすがに同様の競馬でも伸びを欠いて⑤着に敗れたが、それでも着差はわずか0秒5差。

続く前走のクローバー賞は1500mに距離を延ばしたこともあって好位からの競馬。4角で大外を回すと、後にファンタジーステークスでも3着に好走するラヴケリーを最速上がりで差し切り勝ち。

気性面に危うさもある馬で初めての輸送競馬がどう出るかだが、現状では速い上がりを叩き出すタイプ映らないだけに直線に急坂のある阪神はプラス。

⑦コスモアシュラ(⋯)

2戦目での勝ち上がりは重馬場の福島1800m戦、続くコスモス賞での③着好走も稍重の洋芝1800m戦での逃げ粘りによるもの。

後方からの競馬になってしまった前々走の札幌2歳ステークスは別として、前走のアイビーステークスでは主導権を握りながらも直線で失速して⑧着。
それでも上がりの3Fは36秒4と自己ベストは更新しており、キレ負けした格好だろう。
高速馬場の阪神1600mへの舞台替わりでの変わり身は難しそう。

⑧ビゾンテノブファロ(⋯)

メンバー最多のキャリア8戦。中央移籍後は5戦して⑥④④⑥⑤着。GⅢサウジアラビアロイヤルカップを除けば、すべて1秒差以内に健闘しているが1600mのここでは厳しいだろう。

【結論】
単複 ③スーパーホープ

②レッドベルオーブの単勝が2倍を超えたら買うつもりだったけど、少頭数2歳戦での一本被りほど買いづらいレースはない。様子見にする。

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