見出し画像

クイーンカップ 2020【反省】

クイーンC 結果

ラスト3Fが 11.9 - 12.7 - 11.7 と歪んだレースラップとなっているが、これは大逃げの⑭インザムービーがラスト1Fまで粘っていたためで、2番手で実質逃げた形となった①ミヤマザクラ以降は1000m通過が1分切るかぐらいのスローペース。
上位5頭で上がり順位1~5位を占めたように位置取りと決め手が問われた一戦となった。

勝った①ミヤマザクラはこれまでの3戦で記録した上がりが新馬から 35.4 → 35.3 → 36.5 。
全兄ポポカテペトルもこれまでに上がり33秒台を記録したことが一度しかなく、全兄マウントロブソンも全5勝は上がり34秒以上。上がりの面で厳しく、馬場を考えても距離も短いかと軽視していたが、上がりを34秒3でまとめ、勝ち時計も1分34秒0。⑨マジックキャッスルの猛追をクビ差しのいだ。
先週の東京新聞杯こそ出遅れもあってヴァンドギャルドを馬券圏内に持って来れなかったが、福永騎手は昨年騎乗した東京マイルの重賞で【2.2.1.1】の好成績を残していた。

ただ、勝ったとはいえ、馬場と展開の恩恵があった面は否めず、これでマイルへの対応が出来たとは言い難い。
馬場の違いこそあれ、レシステンシアは阪神JFを今回のインザムービーより速い57秒5で逃げて1分32秒7で走り切る快速牝馬。
開幕2週目の高速馬場と、連続開催終盤の桜花賞では芝の状態も全然違うが、桜花賞に関して言えば、たとえスローになっても上がり勝負では分が悪いし、馬場の悪化により時計が1分34秒以上かかるようになったりして浮上する一頭までの評価。

2着に追い込んだ⑨マジックキャッスルは、前走のファンタジーステークスでレシステンシアの1馬身差2着、前々走のサフラン賞でマルターズディオサのクビ差2着と、後の阪神JF 1、2着馬と接戦を演じたことで4番人気の評価を得ていたが、いずれも展開の恩恵があってのものと軽視してしまっていた。
1800m以上の経験も、牡馬混合戦への出走が無かったこともある。
大外回して上がり最速33秒4を記録した能力は評価しておきたいし、良くも悪くも相手なりに走るタイプなのかも知れない。半兄ソーグリッタリングも【7.5.3.9】とこれまでの全24戦で掲示板を外したことが2度しかない惜敗の多い堅実派である。
むしろこういったタイプの馬の方が本番でも2〜3着に突っ込んできたりする。

12番人気に反発する激走を見せた3着⑤セイウンヴィーナス。
前走のフェアリーステークスでは記録上、4角ほぼ最後方から上がり2位なのだが、大外ぶん回した訳でもなく、逃げ切ったスマイルカナとの着差は1秒4もあり、上がりの差も0秒4差しか無かったので全く評価していなかった。
今でも今回の好走要因は掴めていないが、カレンブラックヒル☓ダンスインザダーク☓ヘクタープロテクター。時計の掛かる芝で先行してなだれ込む競馬が得意なのかも知れない。
未勝利戦を勝った際も9番人気で、人気になりづらいタイプだけに、今後向きそうなレースがあれば気をつけておきたい。

⑩アカノニジュウイチは出負けして最後方からの競馬となったが、メンバー2位の上がりでインを突いて0.3差の4着。
内から急激に乾く東京競馬場、福永騎手が直線で空けた最内に思い切って進路を取った横山典騎手は流石であったが、そもそもあのペースで最後方から差し切るのは無謀だろう。
キャリア1戦の身であることを思えば、人気では譲った同じキャリア1戦馬のルナシオンと比べて大健闘。
デビュー戦でもスタートも良くはなかったので、横山典騎手であることを考えれば、競馬を教えることを優先とした今回のような折り合い重視のレースをすることも考えなければならなかったか。

そのデビュー戦は天皇賞週の高速馬場ではあったが、マークしたメンバー最速の上がりは32秒9。
3馬身半ちぎった2着以下の中から、5、6、7、9着馬が勝ち上がっており、上位馬も時間の問題で上々のレベル。適鞍が難しいが、この先必ず走ってくる馬。

⑥シャンドフルールはイン追走のロスの無い競馬を見せたものの、前は差せず、後ろには差されて5着。
これまでスローペースを3戦して、35.9 - 36.1 - 34.4 。キレ負けだろう。
キズナ産駒で、フラワーカップや忘れな草賞あたりが狙いどころ。

2戦2勝で迎えたブラストワンピースの半妹で3番人気⑫ホウオウピースフルも伸びを欠いて6着。
戦前、大竹調教師は「気性面から距離短縮はプラス」と話していたが、

画像2


これまで2戦の1000m通過が、デビュー戦1分6秒1、
百日草特別1分1秒9 で、今回が1分丁度くらいだから
初のマイルで脚が溜まらなかったか。
当初は本命にするつもりだったし、半兄ブラストワンピースが距離短縮【5.0.0.1】であるように、マイルの流れの方が合うとも考えていたが、父オルフェーヴル替わりでイメージを変えた方がいいかも知れない。

評価をしていた新馬戦でのラスト2Fも前述の通り、1000m通過1分6秒1で、スプリント戦かと思うぐらいの超スローペース。前走の百日草特別にしても5頭立ての超スローペースで、下した相手のその後を見ても過大評価だったかも知れない。

本命にした⑪アールクインダムは好位4番手の外から進めるも、直線は伸び負けして9着。
予想記事でも書いたが、やはり上がりの脚に限界があってキレ負け。これまでの最速タイの34秒9。

画像3

根拠の一つとして挙げたラスト2F理論、対象の新馬戦の1000m通過は64秒8と超スローペース。
重賞勝ち負けレベルの指標にしてきたけど、今回に限らず通用しないことが多くなってきたし、もう少しフィルターかけるなり修正しなければならない。

今回はキレ負けした格好でも、菜の花賞のレースぶりまで評価は落とさない。次はさらに人気が落ちるだろうし、適条件なら強く狙いたい。

1番人気にの支持を集めた③ルナシオンは出遅れから ポジションを上げようとして、がっつり引っ掛かって直線ガス欠で10着。まったく競馬になっておらず、参考外の一戦として処理。
新馬戦で見せたラスト100mの脚はインパクトがあったが、ルメールをもってしてもコントロールが効かない気性。今後は難しいかも知れない。

画像4

今回は間隔が開いてエキサイトしたとのことで、かなり繊細な馬。今後はレース間隔以外でも初の長距離輸送や、初の競馬場等、人気になりやすいタイプだけに注意しておきたい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?