スタートとゴールをひっくり返す試みーカタンの解体者たちー

有限⇄無限、共有⇄専有、自動⇄手動、強制⇄任意。
私はゲームシステムの一要素を反対にすることで、新たなシステムやジレンマの発見に繋がるのではと考えております。
このnoteはタイトル通り、ゲームのスタートとゴールを反対にしてみたらどうだろう、という試みです。
一要素じゃなく全体をひっくり返してやれ! という発想です。
※このnoteはカタンの開拓者たちを知っている前提で進みます。

カタンにおけるスタートとゴール

カタンはゲーム準備の段階で、各プレイヤーは開拓地2個(勝利点2点分)と街道2本置きスタートします。
ゴールは誰かが10点獲得するまでです。
スタートとゴールを反対にするので「プレイヤー全員が10点を持ってるような盤面から、誰かが開拓地2個、街道2本になるまで減らす」というゲームになります。

カタンの解体者たち

実際どのようなゲームになるかを考えていきます。
前後半戦に分けます。

【前半戦】
ゲームは「プレイヤー全員10点になるよう盤面を作る」ということから始まります。
開拓地、都市、街道をプレイヤーは配置していきます。資源無しでガンガン置いてくアブストラクトのようなゲームになるでしょうか。
発展カードを引かせても良いでしょう。運要素があるため、勝利点カードが引けるまでは無駄引きになりそうです。
最大騎士力と最長交易路も込みで10点に到達させます。

【後半戦】
ここからスタートまで巻き戻していきます。
プレイヤーは手番で自分の都市を開拓地に変更したり、開拓地を盤面から取り除いたりして、その処理に該当する資源を手札に加えます。
都市→開拓地なら麦3、鉄2が手札に入ってくる感じです。
そしてサイコロを振って出た土地が、自分の産出できる資源だった場合手札から場に資源を戻すことが出来ます。

「自分の手札に鉄が2枚ある。鉄生産のところに都市を建てていて、その土地の目が出た。なので手札から2枚の鉄を場に返すことが出来る」

といった流れです。
発展カードを戻すなら羊、麦、鉄を手札に加えましょう。
手札上限は7枚です。

交渉は同じように起こるかと思います。
すでに麦が産出される開拓地を取り除いてしまったため、手札の麦を場に返す手段が無くなってしまった。
というシーンにおいて
「誰か麦をもらってくれないか?」
「木を2枚受け取ってくれるなら良いよ」
「じゃあ麦1枚と木2枚交換で」
といった感じでしょうか。
場に戻せる資源の組み合わせになるよう変換する、もしくは手札を減らすといった交渉の方向性になってくれそうです。

盗賊コマが置かれたら該当する目が出ても資源は戻せなくなります。
また置いたプレイヤーは、他プレイヤーに資源を1枚押し付けることが出来ます。

この操作を繰り返すことで誰かが開拓地2個、街道2本になるまで盤面を解体していきます。
一つだけ反対にしにくいのはバースト判定です。
サイコロの目で7が出るたびに手札を倍にする?
これはちょっと無理がありそうな気がします。

まとめ

穴はまだあるものの意外とゲームになるのでは、という感想です。
どうでしょうか。
カタンはラウンド制でなく終了条件を満たしたら終わるトリガー制のため反対にしやすい部分もあったかと思います。
このゲーム、フレーバーを全く変えたらカタンのイメージ無く遊んでもらえるかもしれませんね。
ただ、盤面を削っていく減らしていく、という操作がプレイヤーの快感に繋がってくれてるのかというと疑問は残ります。
他のゲームで試してみても面白そうだなと思いました。

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