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探索と創作の合間(エッセイ・自分のこと)

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探索<実際に見たもの/聞いたもの>と創作<僕の頭の中で生まれたもの>その合間を縫うように、どこまでが探索でどこからが創作か分からない、日記のようなエッセイのようなもの。
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#エッセイ

さよなら、i'm lovin' it.

それはいつの間にか、隣の部屋の前に居座っていた。大きくMと書かれた3つの紙袋。番号の書かれたシールがちょこんと貼られていた。ふと目があうとパラッパッパッパー、と挨拶を交わしてくる。彼の名はマックデリバリー。何バーガーか僕はまだ知らない。 僕は彼と1週間にわたって挨拶をし続けた。毎朝、家を出ようとすると、彼はやっぱり家の前にいてパラッパッパッパー、と呼びかける。僕はチラッと横目で見ていつものように出かけるのであった。久しぶりの隣人であった。というのも、隣の部屋にはもう長らく人

僕は僕のために。

僕らは、諸々開けないこのご時世に、オンラインでの合同サークル紹介イベントを開こうとしている。それだけ聞けば、新入生のために、サークルのために、頑張る偉い人に成りかねない。そんなことはない。僕は僕のために、僕のやりたいことをやるだけだ。自分が頑張る上で、彼らの喜びはオマケだ。新しいゲームを始めたような楽しさがあるからやっている。 初期ステータス、僕らは知名度のない非公認サークルだった。コアメンバーはたった4人。それが2週間のうちに、25以上のサークルや委員会、そして学務や学部

物件のススメ

物件。この2文字に面白さを見出したことはなかった。そもそも自分の人生には関係なかった。今の部屋も成り行きだ。大学合格した日に生協の指示に従って1日で決めた。物件にきちんと向き合ったことなどない。 そんな自分が新たに始めたバイトが物件紹介記事のライターだ。ホステルの受付のバイトをしているのだが、その会社もともと不動産屋だったのだ。今不動産は忙しい時期らしく応援要請をされた。仕事内容は物件の写真をオシャレに撮り、紹介文を書くこと。一眼レフカメラでのオシャレな写真の撮り方を教えて

不自由に幸あれ。

僕の動画制作はレゴからはじまった。レゴを使ったコマドリアニメ。もしレゴじゃなくて粘土だったら、イラストで作る本物のアニメだったら、あれほどハマりはしなかっただろう。 物理的な制約が大好きだ。 レゴはブロックだから、1つのパーツは真四角だ。綺麗な曲線は描けない。だけどその分、不器用でも大体の形を造形できる。詳細さを犠牲にして、実装の処理が大幅に簡単になる。  僕がコマドリを始めた理由は、ミニフィグを使えば人の絵を描けなくてもアニメが作れると気付いたからだった。ミニフィグは関

きちんと大切にして生きなくちゃ。

「初心忘るべからず」って言う。 実際に口に出して言われたわけじゃないけれど、今日友人にそんなようなことを言われてひどく落ち込んだ。僕は全然忘れていないと思ってたけれど、気づけば何を大切にしていたのか分からなくなっていた。そんな自分に落ち込んだのだ。何かを作って誰かに見せる、そんなことが第一の趣味になってからだいぶ時間が経った。この辺りで一度灯台の根本を見回してみよう。 ______________________________ 僕にとっての初心ってなんだろう? 気づい

「チーム内向的」な僕

大学生の目標は外交的になることだ。何故なら高校生の頃内向的すぎて、人と話さなすぎて辛かったから。僕は自分の性格をこう思ってる。  この性格にずっとギャップを感じてた。内向きだけど誰かといたいとか、なんか矛盾だ。だから目標を立てた。外交が好きなのに内向寄りだからもう少し外交になろうと。発信とか頑張ろうとしたけれど難しくて、続かなかった。 この矛盾を解決してくれる概念こそ「チーム内向的」だ。今までは自分に対して内向きの矢印と外向きの矢印があってそのバランスだと思ってた。 だ

不思議の国のアリス

用事で静岡に行った帰り道、ふとアリス展をやってることに気づきフラッと立ち寄ってきた。取り立ててアリスが好きなわけでもないのにアリスに惹かれることが多い今日この頃だ。  思えば、去年の9月にシンガポールで別のアリス展を観に行った。1日1人で自由になる日があり、チームラボ的メディアアートが凄そうだからという理由でその時もその場で決めて入った。因みに今日のアリス展も脱出ゲーム目当てでアリス自体が目的でない。それなのにこの1年でアリスの展覧会に2回も足を運んでしまったのだ!全くおかし

ワルになりたい青年の話

銭湯でひとり、ボーッとする。 ジャグジーがジャグジャグ、僕の肩を押す。 ふぅ、と息を吐いて、目を瞑る。 目を開ける。今日1日を思い出す。 今日は誰かに「真面目」って言われたっけ…。至極真っ当なご感想で…。僕は真面目人間だよ、良くも悪くも。 あぁ、ワルになりてぇな…。 ぷっ。ボーッとそんなことを考えて、ひとり吹き出す。いや、中学生かよ。 何言ってんだ、オレ。そもそもワルってなんだろね?腰パンでワックスべったべた?いや、それこそ中学生だろ。だらしないとも違うし…。 何

ワンテンポ遅れたぼく

ぼくはワンテンポ遅れてる。 中学の時に小学生してて、高校の時に中学生してて、大学に入った今、高校生してる。いつからズレたか分からないけど、一度ズレたメトロノームは、元に戻らず、チクタクしてる。簡単に言うと、中学の時に、友達とわちゃわちゃ遊び、高校の時に中二病みたいな歌詞を沢山書き込んだ。大学に入って、学園祭づくりを全力で楽しみ青春してるなって思ったり、青い 片思いをしたりした。心と状況が少しずつズレてる。ただズレてる。 去年の大学祭が終わった時、青春だった時間が終わったな

ありがとうを返したくて…

最近、〈読まれたい記事〉ばっかり書いちゃってたんで、今日はだらぁ っと。 今日ね、嬉しい通知があったんよ。はい、どーん。 もう100もスキを戴いたらしい…!みんな、ありがと♡ まぁ、毎日つぶやきもしてて、記事数が多いこともあるけど、全部で約5000インプレもいってて、見てくれてありがとって思うよねー。読んでくれるあなたがスキ。 それでね、やっぱり読んでくれたり、 スキ してくれるってことが本当に嬉しくてね、やっぱり出す前ってちょっぴり怯えててさ、これで誰かが嫌になった

素材感のお話。

素材感というものが、全然わからなかった。けど、最近素材感だなぁって思う。 僕は絵が描けない人間なの。絵が描けなくて描けなくて。でも、それは不器用なだけだったの。不器用だから、ペンで綺麗な線を描けないし、筆と絵の具があれば、手がぐちゃぐちゃになっちゃう。だけど、LEGOブロックがあれば、比較的何でも作れちゃう。ブロックは、一つ一つが絶対崩れないから、だから何でも作れるの。 だから、自分のパソコンをはじめて持った時、パワポで遊ぶようになった時は興奮したよね。パワポで絵を描くっ

あれもラブ、これもラブ。

必要なものは、好きの再定義なんだ。 まぁ、簡単に言うと、SNS に合わせた好きの再定義をしてこなかったから、こんなにも息が苦しくなりやすいんじゃって話。 要は、<好き>が重すぎたんよ。恥ずかしがって、あんまり口にしなくなっていく内に、どんどんとその言葉を発することに特別感が生まれてしまった…。そうすると、そこら辺は語彙力不足になるよね…。<好き>のボキャブラリーが足りな過ぎて、女の子がメールの賑やかしで使う<♡>みたいな好きが表現できなくなって、1から10まである様々なス

あ、ども、 note はじめます。

どーも、とザルです♪ noteをはじめることにしました。これまで色々考えてきたことと、色々関わってくれた人たちのあとおしで、あたらしいことをはじめることにしました。 やってみたいことって色々あります。これが出来たら楽しいだろな、は大好きな感情です。でも、その中で、<あたらしい>って何なのか、ずっと悩んでいました。ビジネスで言うところの<独自の提供価値>ってやつ。お前は何者だと。ググれば何でも出てきちゃう今日、本当に<あたらしい>ものなんてあるのかなって。人々は言います、そ