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オンラインサロンで神になった話 その2 Modern Esper Scam

0.はじめに

前回、所属しているオンラインサロンのイベントで神になった話を記事に書きました。
その防衛戦が昨日実施されまして、無事に防衛できたのでその時に使ったデッキの話などを書いておこうかなと思います。
なお、一旦は今回のイベントに合わせて作ったデッキなので、サイドボードガイドなどはありません。
新環境でデッキを組んだ思考の流れは記録しておきたいなという意図の記事です。

前回の記事

オンラインサロン気になる方は募集されたらぜひ入ってください

挑戦者は晴れる屋さん主催のスタンダード神でもあるおたっくんさん
当初はRCQ前ということもありパイオニアで対戦する予定でした。その時に使用するつもりだったリストが下記です。

その時使おうと思っていた青白ロータスコントロール。今使うなら細部変更しそう。

しかし、自分の仕事の都合などで延期をお願いして日程が伸びている間にパイオニアの旬が過ぎてしまい、ボスの鶴の一声で急遽フォーマットをモダンに変更することにw

!?

おたっくんさんと言えばスタンダード神というだけではなくモダンの名手でもあるのでより手ごわくなるのは目に見えつつ、自分もパイオニアに飽き気味だったことと新セットの影響を受けたモダンをやりたかったので少しだけ練習期間をもらって乗っかることにしました。
(こんな感じの軽いノリのオンラインサロンです)

1.モダンのリハビリで考えたこと

今回モダンで対戦したこととは別に、10月から始まる競技シーズンではモダンが予選のフォーマットになることが発表されています。
今のところ自分が本腰を入れて予選に出られる機会がそのシーズンになりそうなので、指輪物語以降のモダンについては情報収集を始めていました。

ロバートさんのtwitterより。いつもお世話になっております。

前にモダンをプレイしていたのは2年近く前なので全く最近のデッキが分かりませんでしたが、近頃は便利なものでリストが載っているサイトがたくさんありますし配信で実際の動きも見ることができます。
晴れる屋さんとかGoldfishなどで強そうなリストを眺めつつ、配信で指輪物語のカードの動きを確認することで頭をアップデートしていきました。

新しいカードの中では、《一つの指輪》が抜けて強いという印象を受けました。最初に見たときは《濃霧》付きの重いドローかあというぐらいの気持ちだったのですが、実際に動きを見るとアドバンテージ減としての能力が重さを補って余りある性能だなと思います。

100tix越え

デッキを考えるにあたっては、《一つの指輪》は自分でもぜひ使いたいし使ってくる相手も増えるだろうというところがスタート地点でした。
当時考えていたことのメモはこんな感じ。

自分のdiscordサーバーを立ててこんな感じでメモを残してます

ここから《一つの指輪》を上手く使うこと、相手の《一つの指輪》にうまく対処することという2軸で必要な要素を考えていきました。

■《一つの指輪》を上手く使う

このカードを上手く使うための要件は下記のように考えました。
・引いたカードを使い切ることができるようにする
→ デッキを軽くまとめる、ピッチスペルを採用する、マナ加速を採用する等

・ライフを継続的に補填する
→ 絆魂やPWの能力、上陸やカードを引いた時の誘発など複数回使えるものを用意する

採用するカードはなるべくこのあたりの要件を満たすものがいいと考えていました。
レンアンドオムナスの場合は《創造の座、オムナス》がマナ加速+継続的なライフ補填なので上手く使えるということですね。

フェッチある環境はパワーが段違い

■《一つの指輪》に対処する

一方対処するという観点では、《一つの指輪》はカウンターに弱いということを当時考えていたものの、《一つの指輪》を最も上手く使えそうなレンアンドオムナスに《喜ぶハーフリング》を搭載した型が増えていたこともあり、一度打ち漏らすとそのまま負けに直結すると感じたのでカウンターで対処するアプローチは早々に没になりました。

これは4tixぐらいなので思いのほか安い

カウンターの他に相手に干渉する手段と言えば手札破壊です。手札破壊でずらしつつ、漏れたものを除去で対処できるリストであれば安定して対処ができそうと考えました。
環境に存在する手札破壊が得意なデッキと言えば黒赤想起です。

黒赤想起自体は全体的に軽くまとまっているせいで土地が足りず、このまま《一つの指輪》を足しても上手く使えるわけではなさそうですが、《悲嘆》で相手の《一つの指輪》を落とすかこちらの《一つの指輪》への対処手段を落としながら攻めるアプローチは試す価値がありそうだなと感じたので、《悲嘆》+《一つの指輪》を軸にデッキを考えていくことにしました。

2色目が赤だと《一つの指輪》が着地してしまうと弱いカードを採用しないと対処できないということで、追放除去が豊富な白に。
《一つの指輪》に触れる中で最もカードパワーが高そうな《力線の束縛》もぜひ使いたかったカードです。
そうすると基本地形タイプを5種類そろえる関係で3色目まではタッチが容易だろうということで、指輪デッキ以外で幅を利かせていたリビングエンド等に効果的でカードパワーも高い《時を解す者、テフェリー》も採用したいと考えました。

こんな流れでエスパーカラーベースの《悲嘆》+《一つの指輪》デッキを作る、というのが今回やりたい方向性になりました。

2.使用したリスト(Esper Scam)

実際に使用したリストがこちら。

勝ったといってもリスト非公開の2本先取1回勝負を乗り切っただけですので、これが正解の構築とは言いきれません。
良かったところや迷っているところなどがあるので、そのへん整理しておこうかと思います。

■良かったところ

・《悲嘆》絡みのブン回りを用意したところ
黒赤想起を基にしたので当然と言えば当然ですが、カードが強い環境なので押し付けは大事です。
黒赤想起と比較しても《儚い存在》+《悲嘆》が決まると最大3枚ディスカードできるので相当強力な動きです。
相手が除去を構えているパターンでも最初の誘発で手札を覗いて除去を抜くか、ダメなら打たなければいいだけなので柔軟に動けます。
《儚い存在》は《フェイン・デス》等と違って能動的に動けるカードであることも加点ポイントです。

黒かったら完璧でした

・《オークの弓使い》の採用
カード自体は《一つの指輪》に強かったりで額面通り強力でした。
このデッキにおいては、《儚い存在》の相方としての役割もあるのでなかなか重要なポジションになっています。
瞬速を持っていることが大きく、《儚い存在》を使った返しに盤面を処理されてもアップキープに反復が誘発した後にプレイすることで対象を作ることができて相性がいいです。ブリンクすること自体にもそこそこバリューがあります。

・《黙示録、シェオルドレッド》の採用
モダンで機能するかどうか不安なカードでしたが、これだけ手札破壊が入ったうえで《儚い存在》や《マラキールの再誕》のような守るカードも採用しているので生き残りやすく強力でした。
お互いに《一つの指輪》が出るゲームでもこのカードのおかげで一方的に有利になります。構築に工夫が必要ではありますがモダンでも十分活躍できそうだなと感じました。

絶賛値上がり中

・《消失の詩句》の採用
これもモダンではあまり見ないカードですが、対レンアンドオムナスで指輪合戦に有利になると思って採用したカードです。大体お互いに《力線の束縛》を絡めて《一つの指輪》に対処しあうことになるので、こちらだけリスクなく《力線の束縛》に割れるのは大きいです。
また、独創力やヨーグモスなどモダンで主要なデッキ群に対してそれなりに当たるのも良いです。
《レンと六番》が処理できないことだけ気になっていましたが、そこは《虹色の終焉》と散らすことでよしとしました。
また、《悲嘆》の絡みで黒いカードが必要という要求も満たすのでいいカードでした。

■迷っているところ

・土地構成
現状は土地22枚+両面呪文2枚で24枚という構成です。4マナの呪文が7枚入っていますので、これぐらいの枚数は最低限必要かなと思います。
《一つの指輪》が残りさえすればリソースはいくらでも稼げるので、安定して出せるように25枚もありえるかもしれません。
《マラキールの再誕》は黒いカードカウントも兼ねているので少しは必要だと思う一方で、使ってしまうと土地が詰まることもあり基本地形タイプも稼げず構成が難しいです。

・Scam要素の枚数
黒赤想起では《不死なる悪意》《フェイン・デス》で計6枚が主流のようだったので、このデッキもなぞって6枚採用しています。
が、《儚い存在》が余る展開や《マラキールの再誕》のタップインが辛い展開も少し気になったので計5枚に減らすのもありかな?と思っています。微妙な差なのでもうちょっと回してみないと分からないなという感じです。

・黒いカードの枚数
これは私が定石を知らないというだけの話ですが、何枚が適正値なのかが難しいです。
「《Force of Will》を打つなら青いカード20枚入れる」みたいな話はありますが、《孤独》も使いたい関係で両方を20枚確保するのは厳しいです。
今のリストは18枚(白も18枚)ですが足りているのか足りていないのかよく分からず。
かみ合わないことに納得できるかどうかだけのような気もしますが、ある程度の安定性は確保したさもあるので構築時点でできる限りケアしておきたいところです。
ちなみに上の方に書いている黒赤想起のサンプルリストでは黒21枚、赤22枚です。2色のカードを4枚採用していることでカウントを確保しているので、このデッキでも白黒の強いカードを探すのはありかもしれません。
《一つの指輪》は手札をダンプする想起と相性がいい一方で、序盤の色カウントにはならないのも構築が難しくなっている一因ですね。でも使いたいので困ります。

・サイドボード
勉強しましたがいまいち環境理解度はまだ低いのと、メインを作るのに手が取られていたのでサイドはガバガバです。まだまだ練れると思います。
《ヴィズコーパの血男爵》はマジ?と思われるかもしれませんが、現状のレンアンドオムナスのリストだとほぼ触られない、ブロックもされない、絆魂で指輪のリソースになるということでまあまあ強いと思います。

スタンか?って言われました

おまけ

私視点のリプレイです。自動再生にすると所々早すぎて何をやっているか分からないところもありますが、まあなんとなくゲームの流れは分かるかなと思うので置いておきます。

初手強すぎでした

弓使い出す前後のターンあたりプレイめちゃくちゃなのはご愛嬌


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