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パイオニア アブザンパルへリオンをこれから組むためのデッキリスト調査

0.初めに

この記事はアブザンカラーの《大牙勢団の総長、脂牙》+《パルヘリオンⅡ》デッキ、いわゆるパルへリオンシュートをこれから組むためにどんなカードが使われているのか、どんなリストが勝っているのかを調べていくものです。

私自身がデッキの知見があるわけではないため、すでにこのデッキを使用して知っている方向けではなくこれから調べ始める方の時間短縮になれば、という内容になっています。

なお、この記事ではいろんなデッキリストを見ていきますが、晴れる屋さんのデッキ構築機能のキャンペーンに応募するということもあり、デッキ構築機能のページから検索したものを埋め込んでいます。

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1.源流を知る

今組むために必要な情報ではありませんが、いつからこのデッキがあるのか調べてみました。

キーカードである《大牙勢団の総長、脂牙》が収録されている神河:輝ける世界リリース直後の2022年2月に遡ります。

基本のコンセプトは今と変わらず、《命取りの論争》《血の泉》など今ではあまり見ないカードが採用されています。

直近で代表的なリストというとJMMことMPLのJan-Moritz MerkelさんがMOのイベントで入賞していたリストかと思います。

ほとんどのカードが4枚積みで綺麗なリストです。マナベースは黒:16 緑:13 白:9。
不要なものはそぎ落とされていそうなので、このリストを基本として他の流派を見ていこうと思います。

2.派生を知る

①朽ちゆくレギサウルス派

マナベースは黒:16 緑:13 白:10。
《朽ちゆくレギサウルス》を採用し、コンボが決まらなかったときのアグロプランの強化や採用されていない《ラフィーンの密通者》の代わりに《パルヘリオンⅡ》を手札から捨てる役割を持たせています。
3ターン目のコンボ成立の確率を下げる代わりにプレッシャーのかかる潤滑油が入っているという感じですね。
墓地対策への対策を兼ねているという要素もあるかもしれません。

②ウルヴェンワルド横断派

MOの予選イベントで5-0したリストです。マナベースは黒:16 緑:14 白:9+横断からの沼、森。
《ウルヴェンワルド横断》を採用することで《大牙勢団の総長、脂牙》にアクセスしやすくしています。平地が入っておらず黒マナカウントが一番多いので《ウルヴェンワルド横断》を昂揚前に唱えることはほとんどなさそうです。
墓地依存度が上がっているのが気になりますが、《朽ちゆくレギサウルス》も採用してカバーしているのでしょうか。

③縫い師への供給者レス派

こんなパターンもあります。チャンピオンズカップ店舗予選 in 吉祥寺で優勝したリストです。
マナベースは黒:16 緑:13 白:10 +横断からの平地、沼。
抜けているのは《縫い師への供給者》です。《ウルヴェンワルド横断》の昂揚が遠くなりそうですが、平地が入っていることで白マナの安定感を増しつつ昂揚なしでも役割を持たせています。
ディスカード手段は《ウルヴェンワルド横断》で持ってこれるように《朽ちゆくレギサウルス》が1枚散らして採用されています。

④スカイソブリン派(&サイド茨橋の追跡者派)

晴れる屋さんのサイトで記事を執筆されている増田さん(@tensai_manohito)がPioneer Preliminary - #12453846 で3-1されていた時のリストです。
マナベースは黒:16 緑:12 白:11+横断からの沼、平地。

メインから《領事の旗艦、スカイソブリン》が2枚採用されていること、単体のカードパワーが低めの《縫い師への供給者》が2枚まで減っていること、サイドボードにコンボと関係のない《茨橋の追跡者》が採用されていることが特徴かと思います。
全体的にミッドレンジプランを強く意識していそうです。

恐らく一緒に調整されているのだと思いますが、第4期パイオニア神だった平山 怜さんも同じようなリストでプレミアム予選を6-0-1しTOP8に入っています。(リストはご本人のTwitterから拝借しました)

マナベースは黒:14 緑:13 白:10+横断からの沼、平地。
ちょっとずついろんな部分が異なりますが、コンセプトは恐らく同じだと思います。サイドボードには《長老ガーガロス》までいます。
サイド後に墓地対策された場合や、コンボが決まらなかったときのこともしっかり想定していそうです。

⑤探査クリーチャー派

探査持ちの《黄金牙、タシグル》で墓地を上手く活用する狙いのリストです。
マナベースは黒:16 緑:13 白:9。

《黄金牙、タシグル》はメインに2枚、サイドに1枚採用されています。
《ウルヴェンワルド横断》と比べると、墓地が無いときにプレイしにくい代わりにカードパワーが高めなのでミッドレンジプランの強化に繋がりそうです。

このリストに関しては墓地対策が《未認可霊柩車》なしで《墓地の侵入者》4枚採用であることも特徴です。
《大牙勢団の総長、脂牙》を対処されやすいマッチアップを睨み、殴って勝つ要素を増やしているのかなと思います。

源流と定義したJMMリストと比較して目についた他流派のリストは以上です。
ざっと見た感じ下記がポイントかなと思います。

・3ターン目のコンボ成立を重視するか、コンボが決まらなかったときのミッドレンジプランを強化するかのどちらを選択するのか(JMMリストorスカイソブリン派)
・コンボのついでに肥える墓地を活用する手段を採用するか(横断、探査)
・サイド後の墓地対策に対してどう戦うか(スカイソブリン、茨橋の追跡者等)

おまけ.サンプルリスト

最後に自分が組むならこんな感じかなというリストを考えてみます。
リストの前にざっくり今の環境を簡単に整理してみます。

・ラクドス隆盛 → 緑単隆盛 → 緑単に勝ちたいデッキの増加(ボロスヒロイック、青単スピリット、白単人間) → アグロ系を狩るデッキの復活?※今ここ

・想定メタ
Tier1 : 緑単
Tier1.5 : アブザンパルへリオン 白単人間 ラクドスサクリファイス
Tier2 : ボロスヒロイック 青単スピリット ラクドスミッドレンジ
Tier2.5 : イゼットフェニックス 青白コン 赤単アグロ ロータスコンボ

マナベースは黒:15 緑:13 白:9+横断からの沼、平地。
ほぼ平山さんのリストと同じになってしまいましたが、マナベースとサイドボードを少し横断用に変えています。

除去でコンボを阻害してくる相手や、増加傾向のアグロ相手にも除去コン風に立ち回ったりでプランを変えることで対応できそうなのと、緑単でガンになる《大いなる創造者、カーン》《領事の旗艦、スカイソブリン》で対抗できそうなのが魅力的だなと思いました。

マナベースに関しては、黒が最序盤にちゃんと欲しいこと、緑にアクセスできれば《ウルヴェンワルド横断》で白マナにも一応繋がることを考慮して微妙にバランスを変えた方がいいかなという感じです。

サイドの《茨橋の追跡者》は個人的にあまり強いと思っていないのですが、プランに沿いつつ他により良い選択肢が思いつかなかったためそのままです。

幸いほとんどのカードがスタンダードリーガルだった時期にプレイしていてほぼ組めるので、これからの選択肢の一つとして考えたいなと思います。

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