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【知られざる公務員の覚悟】すべての奉仕者の本当の意味

こんにちは。
国家公務員20年→民間企業12年目とよぞうです。

将来自分の子供に就いてほしい職業の1位はいま公務員だそうです。

公務員のイメージといえば何といっても「安定性」ですよね。
なんだかんだ言っても生活に困窮することなく社会的にも信用性を得られる職業に就くことができれば親としても安心です。

これからの日本はかつてない大不況に突入していくそうです。
本格的な超高齢化社会のなかでこの国は予測できないほど大きく様変わりしていく事でしょう。

しかし公務員の世界は不変です。
だからこそますます公務員人気は再び急騰している。

これまでは「やりがいがない」とか「潰しがきかない」「転職できない」などと揶揄されてきた公務員。
もはやそんなことを言ってられない、背に腹は代えられない様な恐ろしい時代がすぐそこまで近づいているとしたらその選択は間違っていないかもしれません。
自分さえ良ければいいという人にとっては特に。

しかし公務員の本当の姿や位置づけを知らずに選択してしまうことは取り返しのつかないことにもなりかねません。
公務員を経験したことのない方々がこれから公務員を目指す際の覚悟を知っておくべきです。

①公務員組織の人間性

公務員組織には人生を失敗したくない人達がいっぱい
人はいろんな経験を重ねて数多くの失敗を経験する過程で様々なことを学び成長していく。
だからこそ他人の痛みや苦労が理解できるし優しさと思いやりを持つ事もできる。
しかし公務員組織においてそのような経験はできませんしそのような人物も存在しない。
そこにいるのは失敗を恐れるあまり同じ場所から動くことすらもできないばかりか、組織のなかに快適な居場所を作ることを最優先に考えて生きているような人種ばかりなのです。
その中で人間的な成長を期待することなど叶わない。

公務員のほとんどは人生の大半を組織で過ごしそのまま定年を迎えていく。
新卒で役所に入り自分の人生に失敗など起きないと思い込み、世間の不幸はすべて対岸の火事としか感じない。
決して失敗したくない人生を生きる公務員は他人のミスに巻き込まれることを最も嫌う。
部下のミスが自分の汚点になることを避けるため時には事実を隠蔽したりもする。
2、3年で異動を繰り返す人達は表面的な人間関係しか構築せず非情だ。
他人の事など誰も興味ないし関心もない。
しかし嫉妬心の固まりだ。
自信がない人間ほどプライドは高い。
そんな人間達が縦割り組織のなかで今年も新卒者を待ち構えている。

②公務員組織の中核を担う頭脳

これまで公になっていないあってはならないすべてのミスや不正は組織によって全て隠蔽されています。
そうした事実を受け止めることができない生真面目な者は組織の中核から離されるが、すべてを受け止め組織と運命を共にできる者だけが幹部候補の道を歩み優先的に守られていく。
公務員は転職を前提としていない。皆生涯組織で過ごすつもりで入庁する。
生き方は二通り…出世するかしないか。
組織とは人間に例えれば命令系統を司る「頭脳」と命令を受けて従順に機能する「パーツ」から成り立つ。
公務員組織は「頭脳」となる幹部候補を育成していくことを必要とするため地頭の良い者をかき集めたうえで選定していく。
公務員として働くなかで誰が幹部候補で誰が違うのかは判ってくる。
幹部候補に気に入られ交流が深まればチャンスはあるぞ。

③公務員はなぜ「奉仕者」なのか


不景気が不況になり大恐慌へと向かう。
そんな中でも議員報酬や公務員の俸給だけは保証される…しかも税収によって…
しかしそんな虫のいい話はない。ただより怖いものは無い。

公務員は「全体の奉仕者」と位置付けられています。
その職務内容が奉仕なのでしょうか?
行政サービスに従事することだけが果たして奉仕なのか…

公務員が一定の処遇を受けられるのにはそれなりの理由があるのです。
平時のなかで生活に困窮しない安全圏に身をおき行政サービスを担うのが基本的に公務員の役割です。
しかしそれは仮の姿だ。
公安職の自衛官・警察官・消防官には奉仕者としての使命が常に要求されている。
では、それ以外の公務員が「奉仕者」として使命を果たすときとは…

有事」には犠牲になることも厭わない奉仕者
「有事」とはすなわち「戦争」です。

これまでは戦争に参加しない平和な時代が続いていただけ。
「有事」になれば公務員も叩かれているうちが華だったと振り返る時代に突入していくことになる。

三十年前から給与が上がらずともそれなりの生活水準を維持していたこの国ですが今や政権政府の迷走と物価の急上昇、増税…もはや国民に余裕などない。
近隣諸国の攻撃に対して国防の緊張状態もこの先急速に進むことでしょう。
もはや「平和ボケ」というフレーズは過去のものとなった。

「平時」という状況下で訓練が仕事だった自衛隊は「有事」になれば国防に命を張る立場だ。
そしてその時すべての公務員の職務は「奉仕者」へと変わることに。

通常時に「客室乗務員」として客室サービスを提供するCAが緊急時に「保安要員」として職務が変わるように二面性を持つ職種が実は公務員なのです。

公務員は入庁時に全体の奉仕者として「宣誓書」への署名させられます。
何事も起きなければ無料の行政サービスに従事する日々ですが「有事」になれば国民市民の盾となり不眠不休の身を呈した奉仕活動に従事するもうひとつの役目が課せられることになっている。

徴兵制度が施行されればまず公務員に召集がかかるだろうし人質の返還交渉で捕虜を要求されれば奉仕者として身代わりになるのです。

しかしほとんどの公務員にそのような自覚も覚悟もありません。
奉仕者の側面をまるで自覚していない公務員にとってはとんでもない悪夢が訪れる事になりますね。

「有事」となれば公務員を辞めることはできない
「有事になったら公務員辞めりゃいいじゃん」というのは許されません。
一発でもミサイルを打ち込まれれば憲法は変わる。
その瞬間公務員の服務規定も書き換えられる。
自ら職を辞す事は背信行為とみなされ反逆罪として収監されることになるでしょう。

厚待遇で雇われている用心棒がいざとなったら逃げ出すなんて事は許されませんよね。
しかし公務員はそれが「平時」なら許される。
自分から辞められるのは平時だけです。
覚悟のない公務員は今のうちに辞めた方がいいかもしれません。

だいぶ極端な記事になりましたが的はずれな内容ではありません。
昔からこういう話はありました。

将来子供に公務員になることを熱望する親御さんにはもう一度よく考えてもらいたい。

「望むところだ」という方にこそ公務員になってもらいたいと思う反面、この国の平和が末長く続く事を心から願う元公務員のとよぞうでした。

ではまた。

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