「おもちゃドクターネットワーク」の経緯・想い

「おもちゃドクターネットワーク」を始めるにあたり、「なぜ作るのか」「作ってどうするのか」について語るのですが、サイトに掲載すると長くなってしまうので、こちらに掲載します。

■ 近くにないの? ■

わたし(呼びかけ人代表)は現在、愛知県でおもちゃ病院を運営している団体の代表をしています。
春日井市内の2か所でそれぞれ毎月1回ずつ、計2回開催しているおもちゃ病院には、たくさんの壊れたおもちゃが、修理を求めてやってきます。しかし、時々ですが、市外、それも随分遠方から、時には県外からご来院される方がおられます。時間も手間もお金もかかるだろうに・・・。

新しいおもちゃが買えそうな、決して安くはないであろう、ガソリン代と高速代を使って、何時間も車を走らせて来られる方に、「大切なおもちゃを何としても直したい」というお気持ちに敬意を抱く一方、「こんなに遠くまで来なくても、近くにおもちゃ病院はないんだろうか?」「おもちゃ病院ってそんなに少ないんだろうか?」という素朴な疑問を持ちました。
そんな方に「お近くにおもちゃ病院はありませんか?」とお訊ねすると、「聞いたことがない」「あるようだけど、やっているかどうかよくわからない」「調べてみたけどよくわからなかったのでここへ来た」というお返事を頂くことが時々あります。

■ おもちゃ病院、たくさんあるよ!?・・・ ■

そこで現状を知るため、インターネット上だけではありますが、愛知県内のおもちゃ病院について調べてみました。
すると、思っていたよりたくさん、おもちゃ病院が開催されている情報が見つかりました(この情報はサイト内の「データで見る愛知のおもちゃ病院」にまとめています)。

しかし、それらの情報が最新でないものもあり、開催されているのかどうかよくわからないものがありました。
最新の情報を掲載されているところもありますので、これらはきちんとまとめる必要があるな、情報公開の仕組みを整える必要があるな、と感じました。

■ 様々なおもちゃドクターたち ■

一方、おもちゃの修理方法などがよくわからないとき、インターネットを使って他のおもちゃ病院などで修理した情報がないか調べることがあります。するとあちこちのおもちゃ病院で修理した情報が公開されていて、なかには実に詳細、丁寧に解説されている方もおられ、大変ありがたく、とても参考になっています。その情報の発信元をよく見ると、おもちゃドクターにも様々な方がいらっしゃることがわかります。個人宅で開院されている方、ボランティア活動として団体で活動されている方々、NPO法人として大々的に活動している皆さん。実に様々な形で活動されていることがわかります。

■ おもちゃドクターをつなげよう! ■

こうやって意識を向けると、おもちゃ病院やおもちゃドクターは、かなりの数があちこちに居て、様々な活動をしていることがわかるのですが、その全体像はよくつかめず、病院やドクターとの間の「横のつながり」は、個別に連絡を取っている以外にはほとんどないのかなと感じますし、そもそも、それらをつなぐための仕組みもありません。 であれば、これら、特におもちゃ病院活動の主役であるおもちゃドクターを横につなぐための仕組みを作れば、様々なことが明確になるだろう、相互につながりを持てれば、それぞれが抱えている課題や展望もつながりの中で解決できるのではないか、更にはつながりによって生まれる大きな知見が力となって、おもちゃ病院の活動をもっと活発に出来るのではないか、と考えました。

■ つなぐなら、オンラインで ■

つなげるとして、どうしたらいいか。県内各地に散らばったドクターたちが、今までのレガシーな方法でコミュニケーションとるのはほぼ不可能です。そこで活用するのがインターネット上で公開されているコミュニケーションのための様々なサービスです。
グループチャット、メッセンジャー、Webミーティングなど、人々がコミュニケーションをとるための手段はたくさんあります。そして、サービスによって違いはありますが、ほぼ無料で使えます。これであれば、24時間365日、地域や時間を超えて、費用負担を気にすることなく、コミュニケーションをとることができます。

「ITはよくわからん」という人も出てくるかもしれません。しかし、時代はもうすでに、過去のアナログでレガシーな仕組みから変化しています。これにチャレンジするいい機会にもなると思います。

■ まず、愛知県からはじめます ■

「おもちゃドクターネットワークあいち」は、そんな思いをもとに、各地で活躍している「おもちゃドクター」をオンラインサービスを活用して横につなぐコミュニティネットワークを作ることを目指して活動を始めました。

まずは、呼びかけ人が活動している愛知県を対象にして、おもちゃドクターが、それぞれの存在と活動を認識し、相互に情報交換できる仕組みをインターネット上に作ります。この仕組みの上で、今まで行われてこなかったドクター同士のコミュニケーションを進めていきたいと考えています。

その上で、それぞれの抱えている問題解決や、想い、アイディアに基づいた新しい取り組みが行われ、おもちゃ病院の活動がさらに活発に、有意義なものになることを目指します。

ご賛同いただける皆さんの参加と、活発なコミュニケーションをお待ちいたします。

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