マガジンのカバー画像

ジョグジャカルタ思い出し日記|西田有里

13
インドネシアの民族音楽ガムランの奏者であり伝統芸能ワヤンの活動を行う西田有里が2000年代終わりに過ごしたジョグジャカルタでの日常を綴る。路地裏にあった家とそこに住む人々との可笑…
運営しているクリエイター

#マラム・ミングー

ジョグジャカルタ思い出し日⑬|西田有里

マラム・ミングー マラム・ミングーというのは土曜の夜という意味のインドネシア語で、休日の前日の夜ということで日本語の「華金」のような雰囲気をまとった言葉であり、実際に土曜の夜は夜遅くまで町で遊ぶ若者も多く、ジョグジャカルタの目抜き通りであるマリオボロ通りにほど近いここマタラム通りも、土曜の夜はいつもより遅くまでたくさんの人で賑わう。マタラム通りのルジャールじいさんの店の並びにあるTシャツ屋さんには暗くなってもバイクに二人乗りした若者が次から次にやって来て、道端の屋台も家族連