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[実体験]修学旅行中にコロナ陽性者が出たら?

最終更新 2022年11月28日
→受診・抗原検査販売店など深堀資料追加

旅行中のコロナ対応、多々しております

2022年のツアー
コロナ罹患・発熱で隔離or離団など、様々な生徒さんの対応をして参りました。9月下旬から毎週修学旅行に同行し、ほぼ毎回誰かしら隔離対応に至っておりまして。※全てがコロナではなく、テンション上がって熱上がり系で一時隔離とかも多々。

大前提として、これ毎回書いていますが
コロナであってもなんでも看護師は助言する立場で最終判断は学校。

判断・対応は、各都道府県もしくは学校フローに基づきつつも
移動手段が、新幹線など陸続きで済む場所or飛行機の場合で、大きく異なるかと思います。他、都道府県の受け入れ状況ですかね。
感染者数にもよりますが、京都は現地で陽性になってもホテル療養は紹介できないと言われましたし、奈良も同じ、沖縄はホテル手配OKよ(いずれも私が対応した際なので、各自要問い合わせで参考程度に)と、全然対応が違います。

ひとまず、今回は沖縄発生事例を元に
ざっくりとした流れと注意事項だけ情報共有。他エリアにも流用できる内容もあるかなとは思います。

個人情報留意しておりますよ
以下、読んで頂いたらわかるように
淡々と流れだけを書いているので、個人情報の個の字にも触れない内容になっております。現状、各校で修旅中でのコロナっこなど、ゴロゴロ出ている状況でもありますのでね。これで何かを特定して個人・団体に迷惑をかけることはないとは思いますが、何か問題があったら即削除し内々での情報共有に切り替えます。

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対応は、本人・濃接者の2本並列進行で

団体行動ですので、この2本並列で対応を進めるのが筋。
引率軍で役割分担をし、段取りよくサクサク行います。いや、サクサクいかんことも多いが。

最初に言っちゃうと、沖縄など飛行機利用のエリアも含めて
↓このようなシンプルフローで統一している学校さんは対応がスムーズで、そこまで現場が混乱しませんでした。実際、ベースはこの対応で進んでいくと思います。

若干脱線しますが、来月の海外添乗に備え
団体サイドにフローの確認or事前に決めておいてくださいと伝えるよう、仲介会社に依頼したら「現場で判断しろ、事前にそんな口出しできない 」と跳ねられ、これ参考にしろとなぜか栃木のフローが送られてきました。

そもそも全数把握前の国内フローなど参考にならないんですが…と脱力。
改めて、ツアーナースは個々の手腕(知識・事前学習など)が問われ、会社は守ってくれないんだなと実感。どこかいい会社ないですかね…移籍したい。

対応が難しいのは発熱あり×陰性

言葉悪いが、陽性だともう対応しやすいんですよ。生徒さんには申し訳ないが。

明らかに偽陰性なのに、学校・本人・保護者が陰性を盾に再合流を求めるケースが、対応難しくなるパターン。

正直、前述フロー通りインフルやそのほかの疾患を見越してアウト・離団なのですが、事前に規定を設けていない学校は現場判断となるので、まぁ揉める。
看護師に最終決定権はなく、助言する立場ですから。
保護者も本人も参加継続でゴネた際なんかアンタ。

グレーで合流させた事例の対応や、あたしゃ偽陰性だから離団って反対したからね!それでも最終判断で合流さえたのは団体だからな!など
看護師サイドの身も守る記録の書き方は、さすがにゴリゴリと個人情報が絡むので、今回は触れず。
追々、上手い具合にフィクション混ぜて書けたら。

1体調不良者対応 

沖縄公式フロー

学校独自のフローを設けている場合はそちらに従い。なければ、県の公式ルールに従うのことになりますね。
どこの都道府県でもそうですが、発熱相談センター(もしくは修旅専用窓口)に電話して指示を仰ぎ、そこから検査→結果に応じて対応。そもそも検査するような状況で、結果問わずアウトなので離団の流れをというのが大筋です。

正直な現状 グレーのままお迎えが多い
前述のシンプルフローで書いた通り、陽性出ちゃうと、完全隔離で公共交通機関も使えなくなりますので。

よって、明らかに検査したら陽性出そうだが確定でない状態で、保護者にお迎えに来てもらい帰宅。自宅で検査or受診してもらい、離団してから陽性が発覚というパターンが大半かと思います。
実際、発熱相談センターでそのように指南・推進される事も多かったですし。
ただ、そう簡単にはいかないのが飛行機を利用する沖縄。
※とは言え、沖縄であろうが
熱が出た時点でアウトと、保護者迎えにきた学校もありましたけれどね。

このような理由で
2022年秋の修旅は、飛行機利用は避けて沖縄→関西へ変更する団体が多いですね。また、2022年の高2って中3で修旅中止になっている子ばかり。その時に行くはずだった京都・奈良へという意味も含め、関西祭り。

そもそも、発熱以外でも
呼吸器症状類から発症する場合も多いのは当然のことで。発熱以外での隔離対応基準って難しいかと。私は、症状チェックシートでわかりやすく管理し、学校にも助言できるようにしています。

旅行専用窓口(TACO)相談

まずは隔離してTACOへ相談

一応、フロー上はまず電話しなきゃないんですが
病院紹介するわけでなく、大した助言ももらえないので(まぁ発熱したところで、やること限られているから仕方ないんだが)、後述する抗原検査のタイミングや、受診する?しなくていいよね?など保護者や学校確認を同時に進めた方がいいです。

TACOが時間外の場合

8:00〜21:00までなんですよね、電話受付。それ以外の時間は24Hやっているこちらになるかと。
ただし、そこまで急ぎの状態ではない限りは、TACOが開くまで待てやと跳ね返される可能性も大。私が同行した際、21時以降に発熱者が出た時は、団体に意向を確認した上で、無理に↓ここにかけず隔離休養させTACOが開くま朝まで待ちました。
そもそも夜発熱して検査したところで反応でないし、隔離して朝を待つしかないもんね。

首都圏から、山梨や長野など
車でお迎え範囲内の添乗では、夜発熱した時点で速攻でお迎えに来てもらったこともありました。
他、そういった事態に備えて
学校で車を準備しておき、自宅へ返す担当教員がいたり。

対外診断用抗原検査キッド

とりあえずセルフ検査推進になる


フロー上、最初に電話相談しなければいけないTACOであって、返答内容は我らツアーナースでも判断できるような内容しかなく。
県の指示に従い、電話してお墨付きを得たぞ的な意味しかないですね。

それか、明らかに受診不要で自己検査した方が早いのに、学校or保護者が受診したいとゴネて説得に困る時など、TACOから指示もらって“県の窓口も不要と言っておますので...”という盾に使えるか。

沖縄県の公式資料も見てみましょ。

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まぁ全数把握しなくなってからの全国ルールはまさにこれですよね。

対外診断用キッドか確認!

ここで注意なのが
厚労省が認定された対外診断用検査キッドを使用すること。
これ、ご理解されていない学校さん・養護教諭さんが多いです!こういうこと書くと、また養教界隈から叩かれるかもしれないけれど、実際に毎週修学旅行無双をしている私的に本当に困っているのでハッキリ書いちゃいます。

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そもそも、抗原検査に研究用・医療&一般用(=体外診断用)があるって知らない人が多いようです。いやマジで。

根絶やしにしたい

よって高確率で、
体外診断用を現地調達する必要が出てきます。

状況や空気的に許せば、事前打ち合わせでご用意をお願いしても良いかも。私は半々。お堅い私学だと、そもそも看護師が直接学校連絡するな!全部旅行会社通せとシャットアウトスタートなので。

事前に、宿泊先近くの取り扱い薬局調べて目星をつけておくこと推進。

そもそも、研究用と違いはこちらがわかりやすいです。
参考:東京都福祉保健局

[リスト]体外診断用医薬品・抗原検査キッド販売店

 リスト

沖縄県全般分。
これに関しては、厚労省ではなく各都道府県の薬剤師協会のHPが鮮度の高い情報が得られます。

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 Googleマップ

これはありがたや。
現在地から最寄り拾えるのですぐに調べられますね。沖縄すごい!

 よく宿泊するエリアピックアップ

那覇空港検体採取ルーム

那覇空港近辺だと、小禄・赤嶺に数カ所取扱店はあります。しかし、那覇空港近辺にいるってことは大体は最終日。空港で検査受けた方が早いかと。
要WEB登録・予約!

PCRだと、検査結果が夜間になるため(確認済み)
最終日フライト前検査は、抗原一択となります。

公式サイトより

 持ち物〜飛行機チケットが鬼門!

初日は、チケット各自持っているのでそれ出しゃいい。

問題は最終日。
時間によってはチケット発券まだの場合もあり。修学旅行のしおりで代用も全く通じないので、添乗員さんに同伴してもらい公式の書面(詳しくは知らんけど、それは添乗員さんに一任してOK)を受け付けで提出してもらいます。

どんなに立っているのがやっとなくらいに具合悪くても、その証明ができなければ無慈悲に跳ね除けられる。せめて書類準備するまで椅子とかで休ませてあげて…というのも通用しない、それが那覇空港。
お前らに心はないのかよと、殴りかかりそうになったツアーナースは私。

 抗原検査のタイミングは要相談

抗原検査を過信されましても
最終日に急な発熱って場合は、抗原検査しても偽陰性になる可能性は大ですが、それでも、フライト前にはフロー上検査せねばならず。

初日夜の発熱でしたら、せめて一晩経ってから検査したりと、抗原検査キッドを無駄なく使用するよう学校にも説明します。資料もあるとより説得力があるかも。

陰性でも発熱していればフライト不可なので、その場合はホテル確保し自主隔離しかないんですが…実際、那覇空港の保安検査場前のサーモがポンコツ過ぎてあんま誰も見てないし、38度って出たのに普通に通過したっていう経験談も聞きました。いいのかよ。

参考:鎌倉市医師会の資料がわかりやすい

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受診する場合

余程症状が重かったり、保護者や学校からの特別な希望がない限りは受診することはないかと思います。

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受け入れ先リスト

コールセンターから紹介してもらうにせよ、最低限宿泊先の最寄りくらいは事前に調べておいた方が動きもスムーズです。
受け入れ対象が、コールセンター案内○になっている病院のみなので、かなり限られますね。

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那覇市内はたくさんあるので良いとして、北部のリゾートエリア宿泊時はだいぶ限られていますね。
特に、恩納村・名護・本部あたり宿泊は多いですから。
私はとりあえず、コロナ前から修旅生御用達の以下3つを選定・想定しておいて、コールセンターの指示を仰ぎます。全て複数回同行したことあり。


陽性判定

看護師が関与せずとも、学校・旅行会社が進めてくれることも含めて列挙してみました。旅行会社関連は、ノータッチで良いかと。

ごちゃごちゃでわかりにくいね

列挙すぎるので、後で綺麗にまとめます。
あと、余程症状がない限りまずないと思うけれど、濃接扱いでフライト不可の子がいる場合は旅行会社に伝えておくと親切かも。いない場合も「濃接なしで、該当生徒と◯◯先生だけキャンセルでいいそうですー」とか。私はやった。

そもそも陽性者登録云々はこちら。

陽性者登録センターへ、ここから速やかに登録

項目多くて結構時間かかります。
具合悪い子にはきついと思うので、スマホ借りて横で操作見ててーで代行しても良いかも。私は、自分のパソコン使ってちゃっちゃと済ませました。

ホテル療養申し込み

登録した瞬間くらいに、ホテル療養申し込みを電話で行います。

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肝は、陽性者登録センターに登録後出なければ
ホテル申し込みができないこと。
ただ、登録さえ完了すれば向こうの認定とかいろんなの待たずとも、すぐに申し込みが可能。
あたしゃ、登録完了ボタン押したと同時に急いでこの問い合わせ先に電話↑して「修学旅行生で困っています!」と熱弁気味に申し込みました。

療養グッズ買い出し

最終日で、荷物全部送って何もない!って時もあり。
看護師は生徒対応や各種電話対応に専念して、同時進行で暇そうな先生か添乗員さんに依頼して買い出しに走ってもらいます。

都道府県・自治体単位でホテルにセットしてあるものが異なるので適宜確認。

公式しおり

上記他、解熱剤持参も推進されました。
東京だと、オンライン受診からの処方や、ホテル常備からの差し入れで無理に持参しなくても大丈夫なんですが(わし、2波からのホテルナースなもんでバカ詳しいぞ)沖縄はダメなのね。

本人持参がなければ、アセト買い出しに言ってもらうか、学校・保護者の同意を得て救急バッグの薬渡すか。
保護者来てから差し入れしてもらうかなどなど。

いずれにせよ、沖縄は外部差し入れ対応可なので
保護者がすぐに沖縄に来れるのであれば、入所後の差し入れを依頼するで良いかと。

[資料]ホテル療養

公式しおり

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非公式資料

↑こちらによると、那覇市内だとこの3ヶ所な模様。っていうかそうだよ。

ホテル決定後

前述した通り
陽性発覚当日にスムーズに入所できるとも限らないのですが、ひとまず出来た場合で話を進めます。

流れ
①ホテル申し込み
②入所決定と事前オリ的なご案内電話
③搬送ドライバーから具体的な時間・ピックアップ場所の連絡
④お迎え・入所

ここまで、団体滞在中に完結すれば
教員延泊せずとも良いのですが、最終日だと厳しいかも。
現地添乗員さん(がいる場合)対応委託して教員が残らない学校もあるみたいですが、その後の保護者対応もあるので誰か一人教員が残るのが筋かと。

あと、沖縄添乗あるあるで
看護師現地受けという場合も多いので、看護師も入所まで対応することもあるようですね。

メンタルのフォローを

以上の流れを、すみやかに漏れなく行うので
教員・旅行会社・看護師の連携プレーが大事になってきます。

そんな中で、ショックを受けている陽性生徒さん本人の配慮も忘れずに。

学校さんによっては、そんな生徒さんを慰めようと
わさわさといろんな先生が現れるのですが、陽性者なので。対応する人は絞ってといいたいところ。
でも、このご時世なんで「俺、この前罹ったばかりだから大丈夫」とマリオのスター状態でガンガン絡んでくる先生もいるので、まぁ株違うかもしれないよと秘めつつご自由にしてもらっています。

2.濃厚接触者の特定・体調確認

今更記載する必要はないと思いますが、濃接の定義はこちら。
厚労省が定めた全国共通ルールです。

広島のまとめがわかりやすい
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沖縄県公式の資料も。

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修旅だと、バス・食事・部屋・行動班での接触者が該当すると思います。いくら黙食・マスク常時着用を義務付けていても、家族並みに濃密に関わるわけですから不可避。

ここからは、上記濃接基準を元に学校判断に委ねだれるのですが…
余程、症状がない限り、学校として黙食・マスク着用指導をして生徒も遵守していたので(そんなわけないんだが)濃厚接触者はおりません!として、強行しているんじゃないでしょうか。
流石に、2人部屋で喋りまくっていたうち1人が高熱出した際は、濃接対象として行動制限していましたが。ケースバイケースの、学校最終判断です。
いずれにせよ、生徒の体調チェックは抜かりなく。

濃接で、症状あり・でもコロナ陰性の子が最終日発覚すると、原則フライト不可(強行する団体もあると思うが)で延泊となり、自主隔離用のホテルを確保してらったりすげえ大変なことになると思います。

学校・各保護者・旅行会社と相談しながら、看護師も助言してきます。
ほんと、こうなるとマジで大変です…。

ただ、沖縄ですと濃接でも金銭補助対象となるようですので
その辺りは、旅行会社にお任せしつつ看護師も知識として軽く理解しておいた方が良いかと思います。


京都もあった。

https://shugakuryoko.kyoto.travel/article/wp-content/uploads/2020/11/京都市修学旅行生緊急帰宅支援助成金交付要綱(PDF).pdf

まとめ

簡易、持ち歩き版。先輩とか、同業者情報共有用に使ったやつ。

以上、かなりの殴り書きでした。
後でゆっくりまとめます。