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小さな忠誠心

何を守りたかったのだろうか。
私は人に対し、何を怒っているのだろうかと疑問を持つ。人からの善意も好意も優しさも、手で払いのけてきたのは私だ。そうやって差し出される人からの素晴らしさを過小に扱い、人を悪者にし、一人の世界へ閉じこもる。善意を悪意に変換し、自分の味方は自分だけだと言い聞かせて一人で踏ん張ろうとする。一体、敵はどこにいるのだろう?

他人からの優しさを受け取ったら、親への裏切りのように感じるのはなぜか? 他人を敵にすることで親への忠誠でも誓っているのだろうか。優しさを分けてくれる人達の優しさを受け取らず敵と見做し、一生懸命親の味方をしようとするのはなぜだろう? そんなことをしても、親は私を大事にせず、どんどん自分がすり減っていくだけ。潤いを与えてくれるのはだいたい他人だ。それなのに、いつまで親への忠誠を誓い続けるつもりだろうか? 親の味方でいたとしても、人を敵扱いしなくてもいい。
いつまでその構図の中で生きるつもりか。

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