自家感作性皮膚炎体験談(5)

(5)静電気とのたたかいの日々

冬になって、寒くなってくると空気もだんだん乾燥してきます。

一番最初に変化に気づいたのは、車に乗った時でした。車に乗ると、背中が妙に痒くなる。それまでは背中にも湿疹は出ていたものの、そこまでひどいことはなかったのですが、ピリピリとした痛痒さが始まって、だんだんそれが我慢できない強さになってきました。

これはもしかして静電気? と疑って、シートに綿のカバーをかけてみました。そうしたら、ピリピリはほとんど感じなくなります。やはり静電気が刺激になって皮膚炎を悪化させてしまうようです。

シートのカバーとはいっても、実際に使ったのは、古くなった綿100%のジャケットです。薄手の帆布みたいな生地のものをシートの背もたれに着せるように被せ、座面には厚地のタオルを敷きました。見た目的に良くないので、市販品で綿のシートカバーがないか探してみたのですが、なかなか見つからなくて、冬が終わるまでそのままずっと使っていました。

もともと、静電気をためやすい体質のようで、冬場には木綿のシャツでさえ脱ぐときにパチパチいうことが多く、化繊のインナーはできるだけ避けていましたが、この冬は10%くらいの混紡でもダメで、ずっと着られるものを探し回っていました。

フリースなどもってのほか、皮膚に当たる部分が綿でも中綿がポリエステルだとダメ。ウールは単独なら大丈夫だけど、異素材と触れるとダメな時もあるので要注意。あとは、洗濯表示のタグがとても痛いです。

それらを避けようとすると選べるものがかなり少なくなります。自分の選んだのはユニクロのスムースコットン素材の長袖Tシャツと、トップバリューのおばさん仕様(おばあちゃん仕様?)の丈長ショーツでした。ユニクロのTシャツは同じような形でも素材違いが色々あって、その微妙な違いで使えるものと使えないものがあるのが難点ですが、数年前に買った表面がとても滑らかな綿100%のものはとても良かったです。トップバリューのショーツは形のおしゃれ度は悲しくなるくらいですが、機能は抜群。肌当たりが柔らかくて刺激にならず、洗濯表示も直接印刷でタグが付いていないところが高評価です。本当にお世話になりました。

そんなこんなで何かしら化繊が使われている冬物の衣服で、静電気を避けるのはかなり難しいことを今回学びました。

暖かさと静電気はトレードオフの関係なので外出するときのコート類はある程度は我慢するしかないのですが、部屋着は暖かさよりも静電気が起きない優先で、薄手の綿の服を何枚も重ねてやっとしのいでいました。それもあってとても寒くて、暖房費がかかってたまらなかったです。

冬特有の悪条件は、暖房を使い加湿・保湿をしっかりして静電気に気を付けていれば何とかなります。ちなみに加湿については、加湿器を買おうかと探したのですが、小型の超音波系の加湿器だとカビや雑菌が心配だったので、躊躇して選びかねました。自分が選択したのはいちばん原始的な方法で、部屋の中でお湯を沸かし、その湯気で適宜加湿することです。湿度計を見て人力調整。60%前後の湿度をキープできるとかなり楽でした。

この頃に処方されていた薬。

1.保湿剤(プロペト)

2.ステロイド体用(サレックス+サトウザルペ)→次回書きます。

3.ステロイド貼り薬(ドレニゾンテープ)→次回書きます。

4.抗ヒスタミン剤(フェキソフェナジン、メキタジン)

抗ヒスタミン剤は、ビラノアがどうも効いていないような気がして、一度替えてもらったのですが、新しい薬(メキタジン)の方が副作用が強くて飲みにくかったのですぐにやめました。

ビラノアは私にとっては効き方がマイルドで、効いているのかいないのか良く分からない微妙な薬なのですが、変えてみるとあれで効いていたんだなというのがなんとなくわかる不思議な薬です。QOLを下支えするバックアップ要員みたいなイメージの薬。(あくまで私見です。ほかの人には違うかも)

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