自家感作性皮膚炎体験談(3)

(3)秋の終わりにやらかしちゃったこと

9月の半ばから治療を始めた皮膚炎は、はじめの1カ月半はなかなか良くならず、ステロイドの副作用の毛嚢炎も出たりして苦しい日々でした。皮膚炎自体は直接は命に係わる病気ではないけれど、眠れないのが続くと心臓や胃腸に負担がかかっているのが自覚されて、このままではまずいという気持ちに追い立てられるようになりました。

ステロイド軟膏の副作用はいろいろと誤解があるようですが、私の経験したものは毛穴が膿んで腫れてくる毛嚢炎でした。にきびのひどいやつと似てる湿疹です。これはステロイドを塗ることで、雑菌に対する皮膚の抵抗力が落ちていてちょっとしたことで膿んでしまうという状態です。(※この説明は医学的に正しい表現ではないかもしれないので、100%は信じないでください。ただ、毛嚢炎は薬の既知の副作用で対処法もあります)

いったん話が逸れますが、ステロイド軟膏の塗り方は最初に処方されたときに簡単な説明を受けたのですが、9月ごろは薬の量の加減が分からなくて、なかなか効果が出ず、10月にかけてネットの皮膚科さんのHPや動画等の説明を見て、塗り方の試行錯誤をしていました。毛嚢炎が出たころは塗り方が少し多すぎたのかもしれません。(※これも私の想像)

前回も書きましたが、毛嚢炎がいくつもできていた時は痛みがひどくてかなり辛かったです。痒くて触ってしまう、触ると痛い、服を着ていると裾や袖口が擦れて痛い、布団に触れるのも痛い…みたいな感じで。でもこれは、抗菌剤を処方していただいて塗るようになったら、1週間ほどでほぼ改善しました。そこからは、毛嚢炎の兆候が出るとすぐに抗菌剤で対処して、辛いほどひどくなるのはなくなりました。

そんな感じでだんだん薬の効果も出てきて、11月の上旬にはまだ湿疹は体中にありましたが、外出する気になれる程度には回復してきました。

その時期は屋外イベントがたくさんあって、自宅から遠くないエリアでも楽しそうなイベントが開催されていたので、そこに出かけてみたのです。

11月とはいえ、快晴の日はかなり汗の出る気温になります。人混みでどこかでゆっくりと休むこともままならず、軽く熱中症のような症状になってしまいました。私は二十歳くらいの頃に膀胱炎をやって、それ以来、軽い脱水症状のときに膀胱炎になりやすいのです。

膀胱炎自体は付き合い慣れたものなので、特に受診しようとも考えずに、帰宅して水をたくさん飲んで、クランベリージュースを飲んだり利尿作用のあるものを摂って安静にしていました。普段ならそれで2~3日もすればけろっと良くなります。ところがこの時はちょっとひどかった。膀胱炎の症状もなかなかおさまらず残尿感やだるさが続いて、微熱がでている感じでした。

それが引き金になって、いったんはかなり良くなっていた皮膚炎が一気に悪化したのです。首のまわり、腹部周囲、背中に強い湿疹が出て、半ば治りかけていた腿や腕の湿疹も赤くただれたような状態に逆戻り。この時は全身の中で湿疹の出ていない部分の方が少ないくらい、本当に全身に湿疹が出ていました。手のひらや足の裏の固いところにも出て、とても痒かったです。

症状が悪化してがまんができなかったのと、患部が広がったために薬が足りなくなって、予定より前倒しで受診しました。強い湿疹を見てもらって薬の調整をしました。ステロイドの種類は変わりませんが、濃度(プロペトとステロイドの割合)を変更して様子を見ることに。合わせて膀胱炎の内服薬(抗生物質)ももらいました。

膀胱炎だけではないと思いますが、体に炎症が起きたとき(風邪なども含めて)には自家感作性皮膚炎は症状がとても強くなることがあるそうです。そのためこの悪化もある意味では想定内の出来事なのですが、一度治りかけていたところからの激しいぶり返しで、精神的にはだいぶきつかったです。このまま治らなかったらどうしよう…と。

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