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憂国考察記事#1 The Scarlet Eyes

【関連作品】

「シャーロック・ホームズシリーズ」:『緋色の研究』(A Study in Scarlet)、『赤毛組合』(The Red-Headed League)

「憂国のモリアーティ」1巻:#1 The Scarlet Eyes


「憂国のモリアーティ」が最初のタイトルに使ったThe Scarlet Eyesは直訳すると、緋色の瞳。本作の主人公であるウィリアム・モリアーティの瞳の色を指していると推察される。

他方、シャーロック・ホームズファンにとって、緋色(Scarlet)といえば『緋色の研究』。シリーズの第1作目のタイトルを想起させる。

記念すべき第1話に緋色(Scarlet)という言葉を使ってくるのは心憎い演出としか言いようがない。このタイトルを見た瞬間に私はこの漫画を大好きになってしまったほどだ。

さて、この第1話の中にウィリアムがトンプソン邸への強盗について助言している場面がある。下水道から横穴を掘って地下の金庫に侵入するという手口。このほんの9コマにホームズファンをニヤニヤさせるポイントがあった。

この手口は『赤毛組合』とよく似ている。掘り進めた距離や侵入した場所は異なるものの、地下を地道に掘り進めるというやり方は同じ。『赤毛組合』はシリーズ初期の作品で、原作ファンの中でも人気が高い。竹内良輔先生が原作ファンのために散りばめた小ネタではないかと思う。

原作で犯人たちが成功したかどうかはぜひ原作を読んで確かめてほしい。

※Thanks for your Like • donations welcomeによるPixabayからの画像


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