通学路に人魚の死体落ちてた
みーんみんみん、みーんみんみん。
人魚が路上で死んでいた。
いつもの朝、通学路の途中の歩道にうつ伏せで死んでいた。
縮れたラーメンのような長い長い髪が両腕に巻きついている。
下半身は乾きかけでぱりぱりしていた。
きたないなあと俺は思った。
そのまま通り過ぎようとしたけど、そういえば今日の一限目は算数だ。宿題の答えは書いてない。行きたくないなあ。
そうだ、人魚の死体を埋めに行こう。先生にはこう言うんだ、「人魚の死体を埋めに行ってました。そのまま放っておくなんて、僕できなくて。