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「田舎だから何もない」の真相

よく地元や住んでいる街のトークをするとき、

「田舎だから何もないですよ〜」と耳にする。

そこで思い浮かべる「田舎」とはどういう場所のことなのか。

あたり一面田んぼ、最寄り駅まで30キロ、バスも一時間に一本、最終バスは夕方…

それとも、一通りお店はあるけれど観光地と呼ばれるような場所がない地域…

その人によって、「田舎」「何もない」の概念は違う。


私は中学生の頃、そこそこお店や遊ぶ場所のある地域から、山や畑が多い地域、「田舎」とよく呼ばれる地域へ引っ越した。

正反対の環境に戸惑い、地元に帰りたい、と最初は嘆いていた。

地元の方が遊ぶ場所が多い、「街」だと。

ただ、地元の友達と電話すると、地元も「田舎だよ」「何もないよ」と言われる。

「田舎じゃないよ、遊ぶ場所もあるしお店もあるじゃん」と伝えても「何もないよ〜」と友達には言われる。

その頃から、「何もないよ」「田舎だよ」という言葉に嫌悪感を抱くようになった。

自分が住んでいる地域を田舎呼ばわりされることは全然嫌でなかったけれど、

色々と豊富にあるのに「何もない」と言われることは、否定的な考えだからか欲が深いからなのか、それとも本当の田舎を知らないのに知った気になられているように感じたのか、もやもやした。

「何もない」

そんなことはない。

私も、田舎がどんな場所を指すのかは分からない。

ただ、アラサーになった今は、自然が多い場所の方が癒される。

色々な街に住んでみて、住みたいと思えたのは中心街ではなく、お店や人の少ない自然が多い所。

田舎と呼ばれる街には、私の好きなものが沢山ある。

それぞれの町に特徴があって、何もない町なんて、ないように思う。



結局、未だに親交のある地元の友達は、日本の都会と呼ばれる場所に住んでも、何でも揃っているようなお店へ行っても、「何もない」と言う。

その人は、本当に「何もない」と思っているのかもしれない。

ただ、「何もない」と思っている町のことを「十分色々なものが揃っている」と称えている人がいることにも、気付いてほしいな



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