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2022年10月30日

その馬の走りは、胸をワクワクさせてくれた。

第156回天皇賞・秋。

現役G1馬五頭はじめ、快速自慢の一線級が集まった頂上決戦にふさわしいレース。

一番人気は、未だG1馬でないものの、今年のダービー・皐月賞を、どちらも大外枠から2着に入ったイクイノックス。

まさにゴール板を通り過ぎる最後の一完歩で、逃げたパンサラッサを差し切った。

最後の末脚は見事としか言いようのないもの。

お父さんのキタサンブラックが勝利した天皇賞の時とは、対称的な勝ち方での勝利は、

ここまで続いていたJRAG1での一番人気馬連続敗退記録を止めて、

世代で最も強いことを証明できなかったクラシックのもやもやを一掃してくれる走りだった。

とはいえ、このレースでスタートからゴールのその瞬間まで、

レースを盛り上げてくれた一番の立役者は、パンサラッサ号だ。

グングン逃げて最後の直線に入るときでもまだ20馬身?と思うくらいの大逃げで。

他の全馬の追撃に、必死に逃げるその走りに、

画面に向って「パンサラッサがんばれー!!」

と、思わず叫んでしまっていたのは、いつ以来だろう。

ひたむきに懸命に、最後まで自分らしさを貫き通す。

実況の「令和のツインターボだ!」に、思わず鳥肌が立ちながら、

久しぶりに、凄いレースを魅せてもらえたことに、ただただ感動と感謝が、

胸いっぱいに広がった。

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