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アストロノート 裏話

2019年2月ごろ完成させた作品です。

初の受賞作品、ちばてつや賞奨励賞でした。ありがとうございます!

絵柄改造計画後初の作品になります。オールデジタルです。

この時期は学校の卒展準備が重なり毎日死にかけになりながら原稿をやっていた記憶があります…

ストーリー的にもこの話はしんどい話だったので、中盤あたりをペン入れしていた時はまじで「こんなつらい話考えたの誰だよ…私か…」ってなりながら描いていました。

このマンガでの目標は「作画に妥協しない」だったため、今までの5倍ぐらい背景も力を入れました。基本自分で撮った写真のトレースなので、特定されたら「これここじゃん」みたいなのがバレますね(笑)

実はこれの最後のシーン、夕方になっているのですが、本当は夜にするつもりでした…ネームの時点では夜だったのに、脳死状態で原稿をやっていたせいでなぜか夕方で作画していて、担当さんに指摘されるまで全く気づかなかったんですよね…😇つらい

しかも指摘された時点で締め切りは過ぎているので作画し直すわけにもいかず泣く泣くそのまま夕方で出すことになってしまいました…

今後何か他の形でこの作品が日の目を見ることになったらちゃんと夜に作画し直したいです。


さて、今回この話を描いていて、ななちゃんの気持ちをしっかり描ききれなかったなと反省しました。

なので完全に蛇足になってしまいますがななちゃんの気持ちの補足的なものを書いていきたいと思います。

さだから突然告白されたななちゃんは、さだからの告白に返事をせず保留にしたままズルズルとさだとの曖昧な関係を続けてしまいます。

さだからの告白にさっさとNOと言えてしまえば彼女たちはこんなに悩まなくて済んだかもしれませんが、ななちゃんはさだの「好き」に恋愛として「好き」を返すことはできないものの、無意識的に恋愛的に好きなはずの彼氏よりも優先してしまうほど、さだのことが好きなのです。

ななちゃんはさだとキスとかえっちはしたいと思えないものの、「彼氏とさだのどちらかしか助けられない状況」になったらきっと、さだを選んでしまうでしょう。

そんな世界で一番大好きなさだからある日、「ずっとななちゃんのことが好きだった」と告げられるのです。嬉しくないなんて言えません。でも、自分の「好き」とさだの「好き」は少し形が違うようでした。それがわかったななちゃんは、さだの「好き」に「好き」と返すことができません。自分だって世界で一番さだのことが好きなのに。

結局ななちゃんはさだへの答えを保留します。いつか自分とさだの「好き」が同じ形になることをかすかに期待しながら。


「好き」の形に優位性なんてあるんでしょうか?恋愛的に好きだと愛が大きくて、友情としてだと愛が小さいと思いがちですが、きっとその差は「種類」だけであって、気持ちの大きさはまた別問題だと思うのです。

そんなことを考えながら、私はこの話を描きました。マンガ製作はまだ未熟で十分伝わっていないメッセージも多いと思いますが、このマンガを読んで何かしら思ってもらえることがあれば嬉しいです。



実は初期案だとななちゃんはもっとキツめでかっこいい感じの子でした。

ななちゃんのフルネームは鈴原七海。初期案での名前は鈴原乃々香でした。

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↑初期案

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↑中期案髪の色が白抜きになりました

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↑めちゃくちゃ髪迷ってます

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↑最終決定ななちゃん


さだの本名は作中で出た通り安藤禎世。初期案では安藤禎子でした。

これはななちゃん初期案がキツめの子で、さだのことを「ダサ子!」と呼んでいたという設定を引き継いでこの名前になっています。

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↑初期案。モサ子でした。

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動画で使ってたのはこのときのキャラデザでした。

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↑モサ子から離れました。最終的に①になりました。


間宮くんは初期案からあまり変わっていません。イメージはブリアード(犬)です🐶

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間宮くんはキャラデザ変わってない…

間宮くん本当にいい子に育ったので(?)幸せになってほしい。


さだと間宮くんが好きな小説家の元ネタは森見登美彦先生です。私が好きだからという理由だけなので多分林見富太郎さんの作品はファンタジーじゃないと思います…😅完全に名前だけお借りしました。


おまけ

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