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シュペルターと歩む15年記 #10

ソロモンよ私は帰ってきた!あみだくじで


その前に、歯の治療状況の進捗など

3月4日に2回目の激痛に襲われた後、
歯の根っこに明けられた穴から膿が出やすいように
綿を詰めていたのですが、

なんと!
現時点で仮詰めどころか、
恒久素材で歯の根っこの穴を詰めた状態で
歯の痛みは治まっておりまして、安心してnoteを書くことができています。


前回note記載後の治療進捗は次の通りです。

3月9日(木) まだ膿が少し出てきているが、根っこの洗浄後、仮詰め
       また痛みが出る可能性があるので11日土曜日朝一に予約

3月10日(金) 痛みが出るとすると夕方以降であるが
        微妙に痛くなりそうな気配だけで、痛くならない
        快方に向かっている?

       いやよく見るといつの間にか仮詰めが取れている

3月11日(土) 診察イスに座って、治療を待つ

    その前に頭の上(視界の外)で医師と看護師の御前会議が始まる。

医師『加封(多分こんな字かな?)すると痛みがでるけど、
         オープンにすると痛まないんだよね』
看護師『それより、2月20日から治療を開始して、
         もう6回治療してますよね。』

My Mind Voice(えっ?既に何らかのリミットを超えているの?)

医師『もう〇〇しないといけないかな』

MMV(〇〇は良く聞こえなかったが、“しなければならない”とは       
  聞き捨てならぬ!なにかとんでもない治療に移行するのか?)

治療が始まる。『痛みはどうでしたか?』
『それが、詰めたのが取れてしまったので、痛みが出なかったんです』

『そうですか、(少し残念そう)、ちょっと見て見ます。…
 もう排膿は無いようですので、今日から本詰めしていきますね。』

膿が出ていないのはうれしいのですが、もうNext Stageに進むんですか?

治療前の御前会議からすると、なにやらNext Stageになるのは
規定路線だったようにも思われ、心中複雑。

もういちど仮詰めして痛みが出ないことを確かめてから、
でも良かったのでは?

と思っていると

『はい危ないですから、口を大きく開けてください』

ビビッて口を大きくあけると、なにやらジュッと音がして、
熱いものが歯の根っこに詰められる。
熱を加えて相当しっかりと穴がふさがれた模様。

念のためレントゲン撮影

これはレントゲン写真ではなくて、治療内容説明図

なるほどしっかり穴の奥までふさがってますね。

『歯茎の状態もレントゲンで見る限り大丈夫そうですので(事後確認か!)
いつまでも仮詰めで洗浄を続けても仕方ないですし、
患者さんも大変ですからね。
今日本詰めをして、痛みが出なければ、型を取って被せていきますね。』

(なにやら、望まぬお見合いがトントン拍子に進んで行くような気配)
『痛みが出たら、今日詰めたのを、また取り除くんですか?』

『いえ、最初の時歯茎の横から膿が出てましたので、
その時は歯茎から膿を取り除くことになりますね。』

なにやらおそろしいことになりそうに聞こえるのですが、
詳しく聞くのは、”そうなった時”にして知らぬふり。

痛みが出たら”仮詰めを取れば良い”と高をくくっていたのではダメで、
死ぬ気で病原菌を殺さなければ後がない”と
白血球にプレッシャーをかける“背水の陣治療”ということなのでしょうか?

これまでの2回は金曜日の18:00に仮詰めして、
痛みが出るのは土曜日の22:00くらいだったので、約28時間後が鬼門

今回は土曜日10:00に詰め終わっており、
痛みがでるとしたら日曜日の14:00頃
今回は夜ではなく、昼間になるので『今夜が山田‼』と言えないのは残念

往年のデビットホセインさん

翌日曜日 午前中散髪
     午後、ドキドキしながら過ごすが、14時過ぎても痛みが出ない。
     いやっほい!

月曜日 会社で元気に仕事
火曜日 休暇を取って、娘ポコぞうの中学校卒業式に出席

その後、幸いにも痛みは出ず
元気に過ごして、また次の週に歯医者さんへ。

歯科医の先生が、根っこの洗浄と消毒をやり遂げてくれたにせよ、
白血球が、これまでにないくらい頑張ったにせよ、
痛みは出ませんでした!』ということを
胸を張って報告することができます。

3月18日(土) 診察イスに座って、診察を待つ。

    本日は根っこ治療の専門の先生ではなく、院長先生がご担当。

『前回で根っこの治療が終わってますので、
 今日は少し削ってから型をとりますよ~』

…前回詰めた後、痛みがあったかどうか聞かれませんでした。

そりゃ~、痛みが有ったら次の予約の日まで待たずに
駆けつけるでしょうから、
ちゃんと予約の日に来たということは、大丈夫だった
とは推測できますが、

ちらっと痛んだけど、ひどくならずに治まった!
ということもあるでしょうし、
普通は痛みあったかどうか、聞くんじゃないんでしょうか

少なくとも月~水曜日くらいまでは、
痛みがでないか気が気ではなかったのですが、
院長先生のなかでは、治療は”先週土曜日に済んだことになっていた”とは!

初診のこーろは~、こーんなー日が~♪来るとはおーもわーずにーいた~
Making bad tooth better、いいえ、済んだー事~♪
治療を~、重ねーたーだけ~♪

と杏里のようになってしまいました。


よもやシュペルターの事をわすれたのではあるまいな(自問)

痛みなく過ごしている間にも、『シュペルターと歩む15年記』の
次なるステップに進むべく製作記録の分析をしていました。

中国赴任までに行った内容を振り返っておくと

主に足長改造のため脚部品を切った、貼ったしたり、
関節部品を自作・複製したりしてまして。

製作記録によると帰任後の2年半の充電期間を終え、
記念すべき製作再開は2015年9月10日

わずかに踵の先を削った後に、それまでまったく手を付けていなかった
腹の部品へのパテ盛をしたり、とかとかに、
ちょっと手を付けては、また脚部品に戻ってみたり。

久しぶりで集中して作り込む感覚が取り戻せていないのかな?
ダラダラ書かれた製作記録を読んでいても全然思い出せないので、
Excelで下のようなチャートにまとめました。

チャート式ガレージキット攻略

部品が横にならんでおり、左から

そして例えば脚であれば、さらに細かく、
足首足首間接膝関節大腿と別れています。
(実際には判読できませんが、もっと細かく分類して
エクセルの列毎に記載している)

時間は上から下に流れており、エクセルの1行が一日の作業に相当

また作業の内容によりセルの色で以下のように区別しています。

黄色: 切ったり削ったり、パテを盛ったりの形状修正
黄緑: スジボリなどのディティール加工
水色: 凹みパテ埋め、表面磨き、サフェイサーなどの下地処理
薄紫: 部品どうしの合わせや干渉部削りなどの調整作業
桃色: 部品どうしの接合

例えば、2015年11月15日に足首部品のディティール加工したとすると

11月5日の列、足首の行に”〇〇のディティール加工”と簡潔に書いて、
セルの色を黄緑に着色するわけです。

チャートで全体を眺めると最初、腹や腕など少しだけ加工したのち

2015年9月から2016年4月まで
脚→胴→腕と順次、部品どうしの合わせも確認しながら、加工して形状出し

そして、2016年4月から2016年11月までに
脚→胴→腕と2巡目の加工で形状を作り込む
(脚は中国渡航前に一通り加工しているので3巡目

さらに、2016年11月から2017年4月にかけて
脚4巡目で表面仕上げをして塗装前の状態になる。

ということで、結局製作再開当初のみでなく、
この間の製作期間全体を通して
あっちの部品を加工しては、こんどはこちらの部品”と、
まんべんなく加工しています。

これは全体のバランスを見ながら作業を進めるためだったのだろうか?
それとも単に飽きっぽいだけなのか、
自分でもさっぱり思い出せませんが、多分後者

時間順に逐一書いていっても、わかりにくいですので、
異なる時間の作業を一つにまとめたり、時には逆行しながら
設定したテーマごとに(時にはガレキ製作以外のことも)
書いていくのが『シュペルターと歩む15年記』のポイントです。

今のところガレキ製作以外の事が大半なのですが (;^_^A

では、どれから書こうかな?

それに加えて、中国から帰任して、製作再開までの出来事で
書き残した以下の事も、おいおい書いていこうかと思っているのですが、
あまりコラムばかり続けると『シュペルターと歩む15年記』が
ガレキ製作記事であることを忘れてしまいそうなので、
どうしようかなと思っています。

・会社で寄稿したコラム的なもののリメイク
・トトム両親を連れて行ったフランス旅行記

何から書くか、あみだくじで決めましょう。

公正を期すために、物置から適当なものを取り出してきます。(架空)
JTB様より、エッフェル塔とクルーズ船を寄贈いただきました(妄想)

これであみだくじ完成

歯が痛くなければ、何でも出来る!

何番にしようかな?
トップガンマーヴェリック映画館鑑賞回数にちなんで25で!
(あみだくじシステムくん:5以内にしてください!)

トップガンマーヴェリックアカデミー賞ノミネート部門数にちなんでで!
(あみだくじシステムくん:だから6以内にしてください)

じゃぁマーヴェリックの乗るF-18の機体番号にちなんで00
(あみだくじシステムくん:1以上の整数にしてください!
 言わなくてもわかっているでしょうけど5以下ですよ。)

めんどくさいなぁ、じゃあ①で。
(あみだくじシステムくん:最後はいい加減ですね)

あっみだっくじ~♪

あっ、脚になりました

たまたま中国赴任前の作業からうまく話しが繋がってよかったですね~
(出来レースです。)


多くのシリコンが無駄買いで無かったことの証の為に、
再び自分の理想を掲げる為に!
ガレージキット大改造成就のために!
シュペルターよ!私は帰ってきた!

存在の耐えられない重さ!アナベル・ガトー

『待ちに待った時が来たのだ!多くの英霊が無駄死で無かったことの証の為に、再びジオンの理想を掲げる為に、星の屑成就のために、ソロモンよ!私は帰ってきた!』

機動戦士ガンダム0083 STARDUSTMEMORY第9話「ソロモンの悪夢」


章末付録 ガトーあみだくじ(おみくじ付き)


やっとで脚部の製作にたどり着いた!

脚についてやるべきこと

【中国赴任前に製作していた部品とそれまでの作業内容】
足首: 前後延長
足首関節: 自作
: 幅増し
ふくらはぎ: 幅増し
大腿 下端延長

【新たに着手した部品】
アンカー基部
アンカー
膝裏カバー

これらの部品に関する雑多な作業内容は、
だいたい次のようなカテゴリー分けができそうです

理系というのは大きなカテゴリーを3つ作り
更に各カテゴリーを3つに細分するのが大好き。
(2つでも、4つでもなく、3です。)

ちょっと無理やり感もありますが、
日曜日に散髪屋さんでチョキチョキしてもらいながら考えました。

A:自作部品での追加作業
 A-1 部品形状精度の向上
 A-2 部品どうしの合わせの精度向上
 A-3 キット部品への取り付け調整

B:部品の状態手直し
 B-1 切断した部分のディティール復旧
 B-2 複製部品の気泡埋め
 B-3 エッジ出し等の全体形状修正

C:ディティール追加
 C-1 もとのディティールに準じた形状修正
 C-2 新規にディティールを追加
 C-3 材質置き換え

もう少し詳しく説明すると

A-1 部品形状精度の向上
主にエポパテから削り出した関節の自作部品ですが、
原型を複製して、まだ形になっただけの段階。

関節すべてではなく隙間から見えるところだけ作ったものもありますので、その部品が見えない部分ではどのような形状で、
どのように装甲内部に収まっているのか?
どのように動くのか、などを考えて、
機能的に見えるようにエッジの角度を微妙に変更したりと
形状を微調整します。

A-2 部品どうしの合わせの精度向上
1つの関節を分解した細かい部品単位で製作していますので、
それらが合わさって、まとまった一つの機械要素に見えるように、
最終的に部品どうしが隙間なくぴったりと
組み合わさるように微調整します。

A-3 キット部品への取り付け調整
自作した関節は、最終的に、もともとあるキットの部品に取り付けて、
部品どうしをつなげるためのもの。
うまくキットの部品は自作関節が取り付けられるように出来ているわけではないので、関節を組み込めるように干渉する部分を削って調整します。
まずはキット部品の内面をできるだけ削りますが、それだけで足らなければ、折角作った関節側の部品を泣く泣く少し削る必要もあります。
(”泣く泣く”といっても、どうせ内部に収まって見えなくなるところなのですが)
また自作関節をつかってキットの部品をつなげてみると
思ったようなポーズとならない場合もあり、
(特に脚の場合には、改造していなくとも固定ポーズのキットは
足の裏を地面にきっちり接地させるのが大変。改造すれば、なお難し!)
取り付け部分を修正して適切な取り付け角度にする必要があります。

B-1 切断した部分のディティール復旧
部品の延長や幅増しのために切り刻んで、
間にパテを挟んで接着していますので、
当然表面にあったスジボリなどのディティールはその部分で
フォッサマグナ(大地溝帯)のように断絶しています。
それをスジボリタガネなどをつかって丁寧に復旧します。

B-2 複製部品の気泡埋め
ガレージキットの部品は真空成型しており、気泡などはほとんどない
高品質なものですが、
自分で複製するとどうしてもレジンに気泡がはいってしまうので、
これをパテやサフェイサーで埋めていきます。
地味ですがなかなかメンドクサイ作業

B-3 エッジ出し等の全体形状修正
これは大いに趣味の問題ですが、シルエットにメリハリをつけるために、
一部の部品にパテを盛ったり、削ったりしてエッジを強調しました。

ここまでは、まぁ地道な作業で、
余程の事でないとnoteに改めて書くほどの事も無い内容。

C-1 もとのディティールに準じた形状修正
もともとの設定でのディティールの基本的なデザインを残しながら
形状を修正して、ディティールに何らかの機能的な意味を持たせる
ようにするものです。あとは恰好良さも重要

C-2 新規にディティールを追加
全く無かったようなデザインのディティールを新規に追加する。
C-1と同様に機能面での設定も重要ですが、
メカメカしくするのが真の目的。

C-3 材質置き換え
金属部品や透明プラ板で置き換えることで、薄さを表現したいところを実際に薄い金属板で再現したり、
Hi-Qパーツなどのアフターパーツで精密にしたり、
透明な部品で特殊な表現にしたりといろいろと
デザインバリエーションのための腕の見せ所です。

C-1の変更度合いが大きい場合にはもとの形状から変更するという意味で
C-2との境界線が区別しにくく、あえてカテゴリー分けする必要があるのか?という疑問も我ながらわきますが、
3×3のカテゴリーとするために”こじつけっぽい面もある”という
非を素直に認めれば心が楽になるものです。

つらつら述べてきたことを表にするとこういうことになる。

折角製作記事を再開したので、こだわった設定を記載して
それぞれの設定毎ツボを押さえた写真を載せビジュアル的
表したいのですが、写真のフォルダーを確認すると
塗装前の中間段階の写真はあまり撮影していませんでした。

その時は、後にnoteで製作記事を書くなんて思ってもみなかったし、
塗装しても形は変わらないので、塗装した綺麗な状態で
組立前に部品毎
の写真を撮っておけば記録写真としては十分
と思っていたのです。

とはいえ写真に合わせて今回塗装完了まで一気に書くのも
ちょっと分量的に無理なので、
使える写真とエクセルの図形を使ったお絵描きで、
修正追加をしたディティール
やそれらの隙間エッジアール(R)に、
(あるいはディティールが無い事にすら)
込めた設定
最新の考察も加えつつ、掘り起こしてみようと思います。

なお数少ない写真もマクロレンズを買って撮り始めたばかりなので、
撮影技術も未熟で、フラッシュを使わずカメラのAI任せにしたため、
絞りが開き過ぎて、被写界深度が非常に浅い(ピントの合う範囲が狭い)
写真が多くなっています。

あっそうだ、複製した部品は原型がそのまま残っているので、
これは、今でも撮影しなおすことができます。


部品毎の設定と工作

うまい具合に写真を撮っている前掲の表のピンク色の部品のみ
今回は説明を書こうと思います。

≪足首関節≫

シュペルターと歩む15年記#3では、手書きの設計図のスケッチを載せ
足首関節については、以下のような説明をしています。

板ばね支持でフレキシブルに曲がる。
 前部アクチュエータはリニアレール
  後部のアクチュエータは油圧シリンダー
   という各種駆動方式の複合構造としている。

しかし今にして思うと、
板バネっていうのも、”びよよ~ん”て感じで、無理があるなぁ~

シュペルターもK.O.G.(ナイトオブゴールド)だけに
一部分に反発性積層腱肉を使っていることにすると
もう少し説得力があるかも。

アイデアとしては、積層板をスライドさせる方向をコントロールすれば、足首を脛の軸に対して回転させたり、前後左右に曲げることができそうです。

反発性積層腱肉による足首の可動コンセプト

ということで、足首関節を支える板状の構造部分に
さらに薄い板が積層されているよう見えるディティールを
追加していきます。

劇的?ビフォー・アフター

エポキシパテも硬化すると結構硬いので、
削っているときに薄い部分が欠けたりして苦労させられます。

これなら最初から本当に薄いプラ板から切り出して、
貼り合わせたほうが楽だったかもしれませんが、
削りながら、見栄えのする形状を探せるのはエポパテ彫刻の良いところ。
イラストとちがって、積層板上面階段状になるように削りました。

画集スモークウォールモーターヘッド内部構造設定画の解説には
このように書かれています

X型パワーシリンダー 
ふくらはぎには最も巨大なX型のパワーシリンダーが採用されている。これは中央部がトーションバーになっており相当の衝撃に耐え、2発の複合パワーシリンダーによって最も強烈なパワーを叩き出す。二股に分かれていることによって足首の前後左右の動きと膝をぶらぶらさせることが可能となっている。

画集スモークウォール

積層腱肉板とふくらはぎのX型パワーシリンダーを同調させて、
大きく高負荷な動き微細で俊敏な動きを実現していることにしよう。

積層腱肉による足首の動きとパワーシリンダーを同調させるなら、
足首を前に曲げるときは二股の両方のシリンダーを伸ばし
左右に曲げるときは片方のシリンダーのみ伸ばせば良いわけである。

ところで一つ困ったことが起きたのです。

積層腱肉の構造にすることで、足首を曲げるだけでなく、
捻る回転させる動きもできるのですが、
さすがの永野先生もこれまでは考えていなかったのか、
図のように足首後部にあるX型パワーシリンダー基部
うまくつながらないのである。

名付けてマリーアントワネット機構


これは単なる机上の空論ではありませんで、
実際に少し踏ん張って足首を外向きにひねった
モーターヘッド得意のポーズだと、
足首の回転の分、パワーシリンダーとシリンダー基部が
ずれて繋がらないのです。

これは積層腱肉板の設定追加とは関係ないのですが、
なぜこれまで気付かなかったかというと、
仮組みのときは部品同士にガタがあり、
なんとなくつながっているように見えていたのですが、
しっかりと部品の位置決めをしていくと、
理屈上で辻褄の合わない事は、やはり現実でも同じだったわけです。

シリンダーをふくらはぎのカバー内に納めるだけも、
あちこち削ってやっと出来たのに、
その内部でパワーシリンダーを左右に振る余裕は全く無いのですが
そもそもパワーシリンダーの主軸脛の骨格からずらしてしまうと、
カッコ悪く、機能的にもおかしい。

まぁパンがなければ、お菓子を食べればよいわけで、
パワーシリンダーが動かせないのであれば、
シリンダー基部を動かせばよいのです。

左右にパワーシリンダー受け部を動かす機構としては
かなりの高速高荷重が必要と思われますので、
モーターやギアではなく、ここもパワーシリンダーによる
パラレルリンク機構を採用したいと思いますが、
今回はシリンダー取り付けまではいきません。

シリンダージョイント”の下端を目一杯細く削って
シリンダー基部”との間の隙間を拡大。

こうして出来た隙間の範囲で左右に動かして位置決めします。

隙間を埋めるディティールも追加して、
パワーシリンダーのパラレルリンク機構また今度

一寸の部品にも五分のタマシイ
パラレルリンク機構


≪脛≫

このシュペルターは正確にはダグラスカイエンの乗騎ではなく、
先代剣聖であるデイモスハイアラキウォータードラゴンですので、
イレイザーエンジン両足に1基ずつ搭載した
ツインイレイザーエンジンの実験段階の騎体であると思われます。

内部に永久機関であるイレイザーエンジンを収めている脚部は
強固な装甲に守られる必要があると同時に、
大型のパワーシリンダーが内部で激しく動くことを考えると、
先ほどの足首の回転問題でも脛の内部空間の狭さにどうにも
困ってしまったくらいなので、
模型での再現では無理でも、設定くらいは
脛装甲フレキシブル性を持たせたい。

ふくらはぎは上段、中断、下段と三分割されているので大丈夫だが、
一体の脛装甲が内部のメカの動きに合わせて追従するような設定にする
にはどうしたらよいのだろうか?

液体金属であるとか、モーフィング変形とすれば簡単に解決し、
ターミネーター2ゲッターロボ
当のファイブスター物語ですら出てくる設定なのですが、
モデラーとしてはこういう変形には逃げたくはない

いずれの変形もカッコよくはない!

とはいえ大型一体構造のハーフパイプ状の装甲が、
弾性変形だけで自由に変形するというのは、
ウソをつく、いや想像の翼を大きく広げるにしても胡散臭い

一体構造というのが”無理の根源”であるなら、
分割線は見えないが、実は多数の装甲板組み合わさって
一枚の板のようになっている、と考えてみよう。

組立装甲であれば、考えようによっては『柔よく剛を制す』ということで、外部からの衝撃を受け流すこともできるし、
損傷した時でも、その部分だけ交換すればよいということで
かえって高価でも強度の高い特殊な材料を使うこともできよう。

ただし脛装甲下端の開口部から、弾が飛び込んだら一貫の終わり、
ここは足首アーマーにしっかり守ってもらう必要があります。

足首の可動を考えると足首アーマーと脛や足首とは
隙間を開ける必要がありますが、
それでも確実に脛内部のイレイザーエンジンを守るには
エネルギーシールドにして飛んでくる弾を非接触で
はじき返すくらいでないと!
(同じくK.O.G.であるオージェ・アルスキュルの肩バインダーは
そんな設定なのです。)

幸いにもイレイザーエンジンのある脚部から
有り余るエネルギーが供給できますので、
エネルギーチューブが足首アーマーへ繋がっているような
デザインにしたいと思います。

それでも隙間は狭いほうがよいでしょうから、
足首アーマーは足首の動きを妨げず、
かつ隙間を最小にするように小さなアームで支えられて可動する
という設定も加えましょう。

ツインイレイザーの実験騎であることを考えると更なる設定が浮かびます。

アマテラスコーラスⅢ世ジュノーンスーパーイレイザーエンジンを組み込んでパワー不足を解消しようとしたことをご存じでしょうか?

そのとき設計は完璧のはずなのに、
ジュノーン自身突然エンジン換装されたことにビビッてしまい
(そう、モーターヘッドは自我があるようです)、
エネルギーバイパスが開かずに、エンジンの”ボティー鳴り”が
収まらなかった
というエピソードがあるのです。

それほどまでにモーターヘッドは繊細で、
しかも初めてのイレイザーエンジンを2基搭載しての実験騎、
なにが起こるかわかりません

安全対策しっかり講じる必要があります。

色で言えば黄色と黒の縞々での危険表示。
蜂の腹にもある一番目立つ警戒色ですが、
ファイブスター物語の世界では赤と白警戒色です。

ただし、エンジンが暴走した時、
エヴァンゲリオン零号機のように電源プラグを抜いても35秒も暴れ続けられるのは困ったものなので、
今回は“この部分注意‼”という警戒色ではなく、
物理的に緊急停止させる手段造形で表せないかと思います。

巨大ロボットにおける事故事例集


以上のようにイレイザーエンジンの納まる脛部設定てんこ盛りですが
これらの設定を自然に造形に盛り込めないかと考えつつ
改めて設定画部品オリジナル状態のディティールを眺めてみます。

設定画は良くとも、そのまま立体化しちゃあイカンこともある!

そうすると“機能“という意味ではいささか疑問を抱かざるを得ない部分が
目についてきました。

① まずは足の側面の折れ曲がったスジボリ。

残念ながら切断後の写真のみ残っていた。

締まって見えるというか、
デザイン上のワンポイントになっているのですが、
ここにスジボリが入っているということは
素直に考えると端部だけが別部品になっている。
ではこの部分になんで、こんな形の部品を
組み合わせないといけないのだろうか?

ドイツⅤ号戦車の前面装甲と側面装甲の継ぎ目には似たような折れ曲がった線がありますが、これは装甲を升のように組み合わせて溶接した部分です。

ドイツⅤ号戦車に見られる装甲の継ぎ目 

しかし装甲の端部に、わざわざ細長い別部品を組み合わせる構造上の理由
正直思いつきません。

まずは単調なスジボリを、立体的な表現に変えようと
あれこれデザインしていたのですが、
互いに突き出した部分を丸めるような処理はどうだろうかと、
碇シンジパパのように指を組んで検討していたところで、
なんとなく閃きました。

段差(左)、端部のみR付け(中)、脛装甲・端部ともR付け(右)など徒然なるままにデザイン
碇ゲンドウは左でした。ヒントになったのは右の組み方(通称ガジガジ君)
ポコぞうは小さい頃これを怖がったなぁ。ん、今でもか?


この端部(下の図ではサイドロックピースと呼ぶ)を
回転させながら締め込む事で、くさびの作用
装甲に圧縮引っ張りをかけることができます。

脛側面を実は圧縮引っ張りのかかった複数の装甲板の組み合わせ
であるとすれば、力のバランス変化でフレキシブルに変形できそうな
予感がします

さすがに文章だけでの説明は難しいのでコンセプトを図にしました。

なんか特許申請資料みたい!

これだけ細かく分割された装甲ですが、装甲どうしがピッタリと合わさって
継ぎ目遠目では見えないということで、スジボリはしていません

そもそもサイドロックピースもスジボリ周辺にRを付けて
立体的に彫り込み、別部品のように再現しましたが、
模型としては一体で、取り付け方まで考える必要はないのですが、
実際の製品開発でも
”取り付けた状態は完璧に設計したけれど、取付自体ができない”
というのは、ままあることであり、
よりリアルを目指すのであれば、取り付け、取り外しまで考える必要があります。

取り付け方も重要

という訳で上の図のように取り付け手順まで設定をつけたところ、
サイドロックピース締め込み後に、
フレームに固定するためのブラケットが必要とわかりました。
ささやかながら、裏面にはサイドロックピースを固定するためのブラケットを再現しております。
なおふくらはぎをつけると、このブラケットは
わずかな隙間からちょこっと見えるだけです。

また激しい伸縮で装甲板自体が発熱するでしょうから、発熱対策として
脛下端を凸凹の形状にして、凹部には透明の放熱フィンを取り付けるつもりです。

脛の裏側特別公開


次に気になるのは、②③ の脛の下部、中央部内側にある何かの出っ張り。
(前掲の図を見てくださいね)

シュペルターの設定画ではなんとなく足元のアクセントとして、
足首アーマー上端位置にそろえて、上手く描かれていますが、
足首アーマーを保持するブラケットであれば、
外側にはないのが、おかしいですし、
永野先生がモーターヘッドをアップにしたときに、
よく描かれているセンサー対人機雷レーザーの発射口の類としても、
この位置では何をセンシングしようとしているのか、
どこを狙っているのかさっぱりわかりません。

②まず中央の出っ張りは、足首アーマーへつながる
エネルギーチューブ取り出し口としてしまいましょう。

もとの出っ張りはきれいさっぱり削って、
実際にエネルギーチューブを取り出すことができるように、
ここに一旦穴を明け
チューブを接続するためのフランジ状部品
その穴にはめ込むとリアルです。

こういうところにチューブやパイプをつなぐのであれば
取り付け、取り外し性の良いスプリットフランジを参考に
デザインを考えていきます。

スプリットフランジにはメカ魂が込められている。

ただし、こんなところからにょっきりとチューブが出ていると
まだへその緒がつながっている胎児のお腹のように見えますので、
チューブ保護用カバー真鍮板で作り、
ぱっと見は、もとの形状に近いものにします。

ただし、この時点でチューブカバーはまだ出て来ませんし、
スプリットフランジを参考にして作成した蓋部の写真も
塗装後のみのものしかありませんので、
今回紹介は脛に開けたチューブ用の穴の形状までです。

それからチューブとセット
可動式足首アーマーマウント
などいかがでしょうか?

あっと、可動式といってもあくまで設定上で、
スイングアームは作って取り付けましたが、
強度が不安なので固定式にしています。

足首アーマーに関する脛事情
足首アーマーの可動


③ 内側の出っ張りも作り直して、キルスイッチにします。

キルスイッチというのはバイクのハンドルのところに
照明のスイッチのような形で赤いものがあると思うのですが、
(30年前はありましたが、今でもあると信じます)あれですね。

もっとカッコいい使い方はレーシングカーボンネットにあるやつ。

この形!いいね👍

運転席内部にもキルスイッチはあるのですが、
事故発生時、ドライバーがキルスイッチを操作できない時のために、
外部からもエンジンのイグニッションを停止できるようになっています。

エンジンが止まらないというのは怖いもので、
燃料が漏れれば爆発しますし、
トランスミッションがつながっていれば、
タイヤが回って車が暴れまわってしまいますので、
緊急時にはまずエンジン停止


そういえば大学1年生の時、
住宅街の斜面崩落防止の為の地質改善のアルバイトをしたのですが、
発電用のディーゼルエンジンを動かしてくれと言われ、
ディーゼルエンジン本体に描かれている説明の通り順番に操作して
エンジンを始動することは出来ました。

こんどは仕事が終わってエンジンを切れと言われ、
自動車のエンジンの要領で、(まだバイクの免許しか
持っていませんでしたが)、
始動時にONにしたグロープラグスイッチをOFFにしたのですが、
全然エンジンが止まらず慌てました。

今考えてみると自動車のガソリンエンジン爆発の都度点火栓で、
圧縮された燃料と空気の混合気に点火するのですが、
ディーゼルエンジンは冷えている状態からの始動時こそ
グロープラグで混合気を温める必要があるのですが、
基本的には圧縮による温度上昇で自己着火するので、
一度火がついたらグロープラグの電源を切っても止まりはしないのです。

ディーゼルエンジンの車は扱いやすいようにスイッチ一つで
エンジンが止まるようになっているのだと思いますが、
工事用の発電機ではグロープラグの他に、燃料ポンプを止める操作を
しなくてはならなかったのではないかと思います。
(結局工事現場の人に言って、停止してもらったのだと思いますが、
その後の顛末の記憶は曖昧

嗚呼、懐かしの工事現場

このエピソードは、シュペルター製作で
エンジンを止めたい時には、すぐ止まるようにしましょう運動
をすることにつながる原体験です。


ちなみにイレイザーエンジンは、作動原理もよくわからないそうなので、
イグニッション燃料ポンプも無いのでしょうが、
とりあえずキルスイッチがあればなんとかなる!

ヘッドライナーがコックピットからエンジン停止指令を出しても、
ファティマが高速演算をして止めようとしても、
どうにもエンジンが暴走していて、停止しない場合には
モーターヘッドが自らの手で、すねの内側にあるキルスイッチを回して
エンジンを半ば物理的に破壊して停止させる、
というワンダフルなアイデア。

キルスイッチの位置となるオリジナルのモールドが
脚の内側についているのは幸いでした。
外側であれば、何かにぶつかった拍子にスイッチが作動しては大変。

たとえ内側であっても簡単にはスイッチが回らないように、
通常は、折れ目を入れたピン回り止めをしておき、
非常時ピンを折ってスイッチを回すようにします。

キルスイッチコンセプト図

キルスイッチは塗装後に取り付けるとして、
膝には取り付け用の穴
キルスイッチを90°回すためのレールを加工します。

キルスイッチ回転軸を完全に真横に向けず、少し傾ける
スイッチ回転軸の延長上の機構が、内部のイレイザーエンジン
に接続されているような雰囲気になります。

こうすると電気信号でエンジンを止めるのではなく、
物理的にエンジンを停止させるスイッチのように見えるのでリアルです。

≪ふくらはぎ≫

ふくらはぎの重要なテーマは放熱です。

内部でパワーシリンダーやその他の可動部が動くことによる熱
発生しますが、
イレイザーエンジンが発する熱も効率的に排出できるようにします。

そうなるとふくらはぎ下端の訳の分からないモールドは全部削除して
開口部を大きくとります。

こうすれば排熱性も良くなり、
更に苦労して作った足首関節チラ見えするという良いことづくし。

ただカットした下端の断面を、切りっぱなしというわけにはいかず
問題はどういうディティールでまとめるか、ですが、
やっぱりベストプラクティスから学ぶのが一番

同じふくらはぎ下端のディティールとしては、
モデルグラフィックス 2004年9月号で見て以来
1/100 MGリックディアスのものがなかなか良いと思っていました。

また高熱にさらされる部品としては、戦闘機の排気ノズル
魅力的なディティール宝庫ということで、
ベクターノズルなどになる前の旧式ジェット戦闘機を参考にしてみます。

そういえばリック・ディアスも天才永野護先生のデザインでありました!

リックディアスライトニングを合わせてこうなりました!
と言うと、脳内変換が過ぎると思われるでしょうが、
確かにこんなイメージがビビッと浮かんだのです。

ついでに、フィンの奥行方向寸法の変化を付けたうえで
冷却メカニズムを設定しておこう!

製作7年後にこの絵が描けて満足です。

実際にこの図の通りの構造を作るには、
真鍮板を何枚も、何枚も、何枚も!
同じ形に切り出しては曲げ、切り出しては曲げ!

こんな風になりました。

台形の真鍮板の端っこを折り曲げたものを交互に接着


結局ビフォーアフターはこんな感じですが、アフター、ピントがあっていませんね。

ふくらはぎ全貌は近日公開⁉


≪大腿≫

大腿の下端後面はカバー状になっており、
カバーの後ろは開放されて膝関節が見えます。
そしてカバー側面にはシャッターのようなモールドがあって、
開口はしていません。


完全なキット状態の写真

これってどう解釈したらよいのでしょうか?

まず、カバーの内部には何があるのか?ですが、
膝関節の後ろに2本1対のシリンダーがあり、
それを受け止めるブロック状のパーツがあります。

パワーシリンダーは大腿プレームの前後に、
ごっついのが付いていますので、こらはダンパーかな?

ふくらはぎの後ろにも強力なX型パワーシリンダーが付いていますが、
やっぱり一番大きいのは太腿前側アクチュエータ
(人間でいえば大腿四頭筋)
膝関節後部のダンパーは、このアクチュエータの反動を受け止めたり、
動いているモーターヘッドの運動エネルギー吸収して、
騎体を静止させるのが目的と思われます。

ところでモーターヘッドの出力は天文学的数字で、
シュペルターの設定では3兆馬力オーバー。
SI単位で表すと約2.3兆kWです。

それってどれくらい?

10万馬力の鉄腕アトム 3千万人(?)分ですので、
アトムばかりが住んでいる東京都が二つ。

アトム都知事アトムタワマン住民アトム秋葉オタクアトムチンピラ。なんか怖い。

電力で言えば100万kWの出力の巨大原子力発電所230万基分。

また日本中の発電設備容量2億5000万kWなので、
シンジ君日本中の電力をあなたに預けます!』の
ヤシマ作戦9000倍の電力を生み出すわけです。

セカンドインパクト後、関西が廃れてますな。

いくらなんでも大きすぎ

今度、使徒が現われたらエヴァンゲリオンではなく、
モーターヘッドに退治してもらいましょう。

まぁ定量的な値はともかく、
ものすごいパワーで騎体に与えた運動エネルギーダッシュとも言う)を
一瞬で吸収する(走っている時に落ちているお金を見つけた時ともいう)
には、ダンパーですべて熱エネルギーに変えたうえで、
放熱することが必要!
(また“放熱”です。出力の大きい機械は冷却のための放熱を
常に考えないといけません)

ここまで大きなエネルギーを放熱するとなると、冷却も必要ですが、
最初から高温条件で使うような設計にしておく必要があるでしょう。
構造材の材質を高温には強いが、常温では脆くなってしまうものにしたり、ダンパー内のオイルの粘度を常温では極めて粘度の高いものにしたり。
という割り切りも必要になるかもしれません。

そうするとカバー後面が開いているのは、間違いなく放熱のためですが、
側面のシャッター状のモールドは冷却制御用ルーバーで、
モーターヘッドの運動の状態に応じて、
設計値より高温になると開いて冷却し、
運動量が小さい場合いは閉じて過冷却を防ぐものであると
考えてみましょう。

ルーバーといえばトイレやお風呂に使われているガラスルーバー窓
というのがありますので、それを手本にして透明プラ板で作ります。

自然対人間の知恵

中国赴任前はカバーをシャープにするために薄いプラ板を、
もとのカバーをガイドにしてその外側に貼り付け、
側面はいったん開口したうえで、
裏からスジボリしたプラ板を貼りつけようとしていたのですが、
計画変更

ルーバーを開けた状態にすると、結構な厚みが必要になりますので、
カバー内部に、
ダンパー及びダンパー受け、その両側にルーバーが納められるだけの
スペースが必要であり、
カバーそのものを更に大型にするとともに、
内部寸法をかせぐためにカバーの板厚を極薄にする必要があります。

そこでもともとのカバー部ごと、取り付けたプラ板をすべて取り除き、強度確保のために真鍮板でカバーを作り直します。

モロボシダン(上)がウルトラアイ(中)でウルトラセブン(下)に変身したようなもの?

真鍮製カバーの取り付け方法は
大腿後部に精密のこぎりで細いスリットを切り、
そのスリットに真鍮板を差し込むような方法に変更。

それまでは大腿からカバーへの曖昧なRでつながる形状でしたが、
大腿本体は本体カバーはカバー!と
はっきりと部品を区別するようにしました。

ついでにカバー固定用ピンを真鍮線で作り、
本当に部品の位置を決めるのとデザインとを両立させます。


大腿の下端はもともとは脛部品の膝部装甲に嵌りこんで、
見えなかったのですが、足長作戦をしたために
脛部品とは膝関節をはさんで完全にサヨウナラ
下端が丸見えになりました。

ここはあまり機能とは関係しませんが、自作の膝関節を見せつつも
奥ゆかしさを忘れない和の精神でデザインをまとめます。

もともと作っていた、つるんと丸まった下端まわり
少し隙間をあけて被せるようにエポパテでつくった
外部カバーを取り付けてみます。

この下部の外部カバーを、どう全体になじませるのかが
デザインのキモですが、
ここはオーバーフェンダーではなく、ブリスターフェンダーのように
大腿本体と一体化し、側面のスジボリを装甲の分割線とします。

もともとあったスジボリの下端から下部の外部カバーにつながるように
スジボリを追加すれば、大腿前面全体増加装甲のように見えます。

オーバーフェンダー、ブリスターフェンダー、どっちが好き?
どっちもフェンダー!


残りの脚部部品は塗装完了まで写真が無かったり、
上術の4部品でも金属部品や透明部品は塗装後の接着となりますので、
また先々でのご紹介とさせていただきます。  



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