昨晩煮出した番茶は翌日の昼になっていても人肌ほどの温かさを保っていた。丁度いい、と口に運びながら思った。猫舌であるが故、飲み物はほんの少し冷めている方が都合良い。カップの側面を手で包む。ほんのりと伝わる温もり。冷えた指先が徐々に血の通いがわかる。あゝ生きてる。

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