老後の資金を貯めるために今を捨ててるなら止めるべきよ

介護職してて思うんですが、高齢者になると、ほんとみんな同じような生活になります。

ご飯食べて排泄してお風呂はいって寝る。

この一連の動作が大変なので、それを過ごすことで精一杯なんです。

よく老後は豊かに、なんて言いますけど、介護されればお金はかかるけど、もうそこに豊かさなんて入る余地はそんなにないです。

「豊かさも求められるのは動けるうち」

標語にしたいくらいです。

何千万かかる有料老人ホームに入ったとして、職員にかしずかれて「あー老後に貯めといて良かったなあ」って呟くと思いますか?

食べ物がいいったって、糖尿病とかを抱えたり、塩分制限したりと、もはや自由じゃないんですよ。

もちろん、ある程度の資産はあったほうがいいです。子供とかに心配かけないですからね。

でも、なかったらなかったで、生活保護があるんですよ。ちゃんと施設にも入れます。

私は、人生の期間をよく考えるんですが、行きついた答えは

「健康で動ける期間を長くして、患う時間を短くする。」

これを端的にいうと

「ピンピンコロリ」です。

よく言われますね。言われてるのにわかってないひとが多すぎる気がします。

患う期間が短ければ、それだけお金もかかんないわけですよ。

健康に生きる。

ただし、90歳の健康とは、自分でご飯が食べられて、トイレにも行けて、お風呂にも入れることです。

つまり、上記に言ったようなこと。

老後にお金があったとして、あなたなら、その状態のとき、どう思うでしょう。

若い時に行けなかった旅行に行きたいと思うか、働き盛りのときに買えなかったスポーツカーを買いたいと思うか、高級ブランドの服でも着てみたい、と思うでしょうか。

高齢者になると意欲も低下します。

日々、例えば、仲間とおしゃべりしたり、ごはんが美味しかったりするだけで十分だというひとが多いです。

さて。ここで高齢者が、あくせく働いて貯めたお金はどうなるでしょうか。少なくとも、自分のためにはあまり使われないでしょう。

全く貯めるなとはいいませんけどもね。

なんだかあまりに、人生を損している気がするのです。確かに、今の高齢者のひとは、そんな贅沢を言える時代ではなかったですが、その子供たちまで同じ生き方をする理由があるでしょうか。

私は介護職の一員として、今を楽しく生きなさいと、若い人たちに伝えたい。

やりたいことはやりなさいと。

私もささやかですが、買い物に関して言えば、あまり躊躇はしなくなりました。

老後のためにとっておくのではなく、自分の今のためにお金を使うべきです。

自分が将来したいことのために貯めるのなら、それは問題ないですけどね。

定年後を老後と考えて、それがバラ色だと考えるならば、その年代の人は、みな穏やかで優しいはずですよね?

老後のためと訳もわからずお金を貯め、やりたくない激務をして、会社に言われるがままに定年で仕事を辞めたひとは、みんなバラ色の老後を過ごせていますか?

真剣に考えてもいいと思います。

言われていることが正しいなら、私も何も書きませんが、私が高齢者を見る限り、おそらく、多くの人はそう思っていないでしょう。

もちろん、老後にお金はあっても困るものではありませんが、そのために、若い時に我慢したり、時間を犠牲にするのは間違いではないかと思うのです。

少ない若い人たちに、人生を謳歌してほしいと願って止まない、とーこさんでした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?