色覚異常というバンド

2018年2月20日、色覚異常というバンドを始める旨をツイートする。
「せっかく音楽をやっているので一度くらいバンド活動というものをしてみたい」という私利私欲を実現すべく極めて低い位置で旗揚げ。

差し当たって曲を作る。何となくこんなのが良いなぁと頭の中にあったアイデアをそれとなく構築して6曲制作、2018年4月のM3にて1枚目のCDを委託頒布させて頂く。my weekend houseさん、その節は本当にありがとう。

曲はあるので人と合わせたい。深夜放送という東方アレンジのバンドでそれぞれギターとベースを弾いてくれていた無様散太郎氏390にバンドへの参加を依頼したところ二つ返事でOK。ここからが長かった。

深夜放送でドラムを叩いてくれていた方々はもれなく県外在住で、とてもではないが頻繁には集まれない。途方も無いドラマー探しの期間に突入する。
差し当たってツイッターで募集を掛けてみる。反応0。流石に仕方ない。
あまり乗り気ではなかったがネット上のバンドメンバー募集サイトに記事を投稿してみた結果、40代男性という事しか情報が無い謎のドラマーからのみ連絡が来た。募集要項には15〜35歳と表記していた。丁重にお断りした。
知り合いづてに良いドラマーはいないかと捜索依頼を掛けるも良い返事は残念ながら来なかった。この県にドラマーは存在しないのかもしれないと本気で思った。この時点でおおよそ一年半が経過。
半分ヤケクソになって再度ツイッターで「マジで誰かお願いします」という強い怨念の下ツイートを投稿する。すると、返信が来た。眞野いつく氏であった。

眞野氏は音楽関係で自分にとっていわゆる「高み」に位置する方で、興味があるというリプライが届いた時はそれはそれは大いに混乱した。ただ、これは確実に良い方向に事が進むと思った。早速眞野氏にDMで重めの勧誘書面を送った。要点だけ抽出すると「一度スタジオに入ろう」という内容。間も無く返事が来て、快諾を頂いた。

スタジオ当日。この日の為にいつか来るであろう色覚異常のライブに使用するデカい垂れ幕まで発注して持参した。結果として完全にいらなかった。同じくこの日の為に先手を打って購入したボーカルエフェクターはアダプターを忘れて使用出来なかった。非常に幸先が良い。
演者3名には差し当たって3曲練習してきて頂いた。眞野氏は自作のドラム譜面まで用意されていて感動を覚えた。そして初演奏。内容はテキストで表現するなら「ドンガラガッシャン」が最も近かったと思う。崩壊二歩くらい手前の緊迫したアンサンブルを奏でた。しかしながら個人的な収穫は非常に多く、あらゆる改善点を発見出来て「あ、これでようやく前に進むな」と感じた。一番大きな収穫は「人間が演奏出来る範疇の曲を作らねばならない」という知見。
スタジオ後の支留比亜コーヒー東山店にて改めて眞野氏に参加を依頼し、無事加入して頂ける事になった。本当に有難う。

色覚異常というバンドを稼働させるに当たって、方針は色々あるが一番本筋になるのは「無理をしない」だと思う。生活の中心を全員このバンドに置いて必死に時間を割いて活動していくなんて事はとても出来ないしさせられないので、可能な限りの範囲でやっていきたい。もちろん手を抜く訳ではなく、それなりに気合を入れて引っ張っていく予定。
念願叶って自分にとってこれ以上無い面々と共に「バンド活動」が出来る環境が整った。我ながらこれからが非常に楽しみである。

今年はがっつり準備期間として、当面の目標は曲を作って4人で演奏可能な「持ち曲」を増やす事。それが上手い事揃ったら来年6月くらいまでに人前で演奏出来たらなぁと漠然と思っている。これまで作った曲は一旦全て封印して色々追い付いたらまたバンドでやりたい。今後どうしていくか考えているこの時間がもう既に楽しい、音楽は素晴らしい。

メンバーの半分が色弱、我々色覚異常と申します。

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