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歩く速度と慣れ

知り合いの女の子と道を歩いていたら、その子が、「わたしは子供の頃からずっと自分の歩くスピードに満足がいかなくて、歩くたびにイライラするんですよ」と言いいました。その子は24、5歳だったので、20年間もイライラずっとしていたのかと聞くと、そうだと答えます。
一緒に歩いてみて、特に遅くもなく、速くもなく標準のスピードなんですが、本人は、自分はもっと進んでないと気が済まないらしいです。
人間っていうのは、歩くスピードが多少遅いことくらい、生きてくうちに慣れてしまうもんだとおもいましたが、時には自分の何かにずっと納得がいかない人がいるようです。馬に最初に乗った人間や、乗り物を発明した人間も、最初はこういう感じのイライラがとっかかりだったのかなあなんて思いました。あんまりなんでも慣れちゃうと人間進歩しないということで気をつけていきたい次第です。

(この文章は、2008年に立花ハジメ氏主催サイト、theEndに掲載していたコラムを修正、転載したものです。)

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