2000年代のYELLOW MAGIC ORCHESTRA② -再活動への期待-

 1999年9月、細野さん監修によるYMOのベスト・アルバム発売とオリジナル・アルバム再発があり、2000年に入って細野さんの「ライブは幸宏のものだから」ということで今度は4月に幸宏さんが監修・選曲したライブ・コンピレーション「ONE MORE YMO」が発売されました。

 その少し前の1月、細野さんのラジオ番組「Daisyworld」に坂本さんがゲスト出演、80年代のYMO時代、二人の関係はあまり良くなかった時期があったと巷間伝えられていたことは有名でしたが、それにまつわるエピソードを話し合うなど、ここで二人の関係は縮まり、また6、7月と同番組に幸宏さんが出演するなど、3人での再活動が期待されるものとなりました。

 2001年1月23日には、NHKで「細野晴臣イエローマジックショー」が放送されました。細野さんの音楽生活30年余を記念し、企画された音楽バラエティーショーで、豪華なゲストと共に音楽あり、コントありの番組でした。
 コントパートは「イエローマジック劇場 細野ハウスの人々」と題して、細野さんが大黒柱のお父さん役、幸宏さんがお爺さん役、広田レオナさんがお母さん役、佐野史郎さんが息子役、大塚寧々さんが娘役ということで寸劇が進められました。
 音楽パートの進行も細野さんと幸宏さん(これが後の<SKETCH SHOW>結成への一つの布石とも言えるかもしれません)、コントパートにおいて細野さんと幸宏さんがニューヨークに在住の友人の坂本さん宅に訪ねる、という寸劇ものでした。
 どてら姿での3人は「RYDEEN」をベース、ドラム、キーボードのみのコンピューターやシーケンサーを使わず生演奏、これが通称「どてらYMO」と呼ばれ、後の2019年1月放送の「細野晴臣イエローマジックショー2」でも再演されることになります。
 1993年の再生YMO以来、公での3人揃った姿となりました。

http://hosonoharuomi.jp/dvd/hosono-h-koinuma-yellow-magic-orchestra/

 2001年4月には坂本さんのプロジェクト、N.M.L.(NO MORE LANDMINE)として楽曲「ZERO LANDMINE(地雷ゼロ)」を発表、国内外の多くのアーティストと共に細野さんと幸宏さんも参加、未だ地雷が埋まっている国々への撤去支援のチャリティー企画でした。これ以降、坂本さんの社会活動が活発化してきました。
 テレビ特番でも演奏され、1980年代からYMOと交流のあったイギリスのバンド<JAPAN>の元メンバー、デヴィッド・シルヴィアンとスティーヴ・ジャンセン兄弟も参加、デヴィッドは坂本さんと、スティーヴは幸宏さんと長きに渡り、コラボレーションを続けています。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?