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#35 マイナス投入方式(ストーン方式)を考慮に入れる

最適化計算をして、結果を図表にまとめようとしています。
その中で、一つ、腑に落ちない推計結果が目に留まりました。

他産業からの投入量がマイナス!?

鉄鋼にて、他産業(農林水産業、鉱業、建設業、サービス業等)からの投入量がマイナスになっています。

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消費や在庫でマイナスの値が得られることは、先行研究においても確認できたのですが、他産業からの投入がマイナスの値をとるのは、どうも腑に落ちません。

そこで、ざっくりとですが、要因を究明すべく、産業連関表で鉄鋼に分類される産業の投入・産出の値を確認してみました。

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例えば、産業連関表の一部を切り出した上記の表において、銑鉄・粗鋼(2611)の、(鉱業に分類される)砂利・砕石(0611)からの投入金額がマイナスになっています。

産業連関表における、投入(産出)額がマイナス表記となっているのは、何を意味するのでしょうか?

マイナス投入方式(ストーン方式)

以下のサイトを参考に考えてみます。

平成23年鳥取県産業連関表の作成方法

以下、「石油化学部門が主生産物として合成樹脂原料を 100 単位、副産物として LPG を 10 単位生産し、石油化学製品を樹脂部門に、LPG を家計部門にそれぞれ販売している場合」を例にして、マイナス投入方式の計上方法を見てみる。
この方式では、石油化学部門の生産は合成樹脂原料の(100)であるが、副産物として発生したLPG(10)を、LPG 部門からマイナス投入(つまり販売)したこととする。さらに LPG を実際に投入した家計消費部門と LPG との交点に(10)計上する。これにより LPG 部門の中では、副産物の発生と投入が相殺され、生産額はゼロになる。それとは別に、再生資源回収・加工処理に LPG の回収経費等を計上し、LPG の需要先である家計消費部門へ産出する。つまりマイナス投入方式によりつつ、回収・加工経費部門を別の部門として追加した形になっている。

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本研究では、主生産物の重量単価を設定して、副産物は考慮しないことにしようと思います。

投入量を算出する際には、マイナス表記となっている生産物は、投入量に計上しません。

また、算出する際にも同様に、マイナス表記となっている生産物は、産出量に計上しません。

上記の例(「石油化学部門が主生産物として合成樹脂原料を 100 単位、副産物として LPG を 10 単位生産し、石油化学製品を樹脂部門に、LPG を家計部門にそれぞれ販売している場合」)にあてはめて考えてみます。

石油化学産業における投入量(列方向)を算出する際には、LPGからの投入額-10は、投入量の計算式に含まないこととなります。

また、LPG産業における産出量(行方向)を算出する際には、石油化学産業への産出額-10は、産出量の計算式に含まないこととなります。

以上のルールを設定し、重量単価初期値の推計値からまた計算のやり直しとなりますね^^;

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