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拠点⑫-石炭ガス化複合発電(IGCC)

 福島県には、いわき市(勿来なこそ)と広野町に石炭ガス化複合発電プラント(IGCC)がある。IGCCとは、Integreted coal  Gasification  Combined  Cycle の略である。

石炭をガス化し、ガスタービンと蒸気タービンで構成される複合発電設備(コンバインドサイクル)によって、一般的な石炭火力発電よりも効率よく発電するシステムのことです。

http://www.nakoso-igcc.co.jp/about-igcc/igcc-system/

 上記サイトから石炭ガス化複合発電のメリットを引用する。
1 石炭使用量を従来より15%抑えることができる。CO2も15%削減。
 蒸気による発電に加え、石炭ガスを使って発電する分、同じ石
 炭使用量でもより多く発電できるため。
2 排出される物質(スラグ)の量が半減。さらにセメントの原材 
 料や路盤材等に有効活用もできる。
3 一般的な石炭火力発電で使う石炭と品質の異なる石炭で発電で
 きるので、利用できる石炭の種類が増える。 

 しかし、このような記事がある。

 上の記事は、イギリスの気候シンクタンク「トランジション・ゼロ」というところが2022.2.14に出したレポートについて書かれている。
 概要は、日本が進めている3つの石炭新技術
 ① 石炭火力のアンモニア混焼
 ② IGCC(石炭ガス化複合発電)
 ③ CCS(CO2回収貯留)
 のいずれもが、脱炭素に貢献しないという報告である。

 IGCCは、一般的な石炭火力発電に比べれば15%CO2削減できたとしても、CO2排出量は、天然ガス火力発電の2倍になるという。また、記事では、中国や韓国など各地でIGCCプラントが失敗に終わり、運転をとりやめているという。

 私は、イギリスのシンクタンクが何者なのかわからない。その意見が主流なのかも知らない。
 世界的に『ガソリン車はダメだ」のように「IGCCもダメだ、脱炭素じゃない」とか言われる可能性はあるのだろうか。




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