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グルメな夫、久々のインドネシアでバクソー(魚団子スープ)を食べる

パンデミックのせいで3年間行くことができなかったインドネシアにやっと行くことができた。2022年の年末、関西国際空港からシンガポール経由でバリ島に到着した。パンデミックの間に昔からの物売りや屋台がなくなっていないかと心配だったが、まったく変わらないように見えた。
 
カキリマ(kaki lima)と呼ばれる移動屋台もなくなってはいなかった。朝は緑豆のお粥(ブブール・カチャン・ヒジョーbubur kacang hijo)を、夕方は魚団子スープ(バクソーbakso)を売るカキリマがやってきた。彼らはお椀をスプーンでたたきながらやってくるので、そのティンティンティンティンという音がする。お客は、音が聞こえるや、家を飛び出してお目当てのカキリマを呼び止めるのである。

夕方、私はバクソーを2杯買った。サンバル(唐辛子ペースト)を入れたのを1杯、入れないのを一杯。魚団子をたくさん入れ、胡椒のきいたスープをたっぷりと注いだお椀をカキリマのおっちゃんは部屋まで運んでくれた。グルメな夫と私は久々のインドネシアの味を堪能した。
「辛くておいしかった~!」と私。
グルメな夫はニヤニヤ笑っている。辛くなくて満足しているのだ。

おっちゃんは、私たちが食べている間、待ってくれている。自宅にいるなら自分の食器を持って行って買うこともできるが、旅先では仕方がない。カキリマはバケツに水を入れて運んでいて、それで食器を洗う。お客が食器を洗って返せば、水が助かる。私たちはお椀を洗って返したので、カキリマのおっちゃんは気分がよかったはずだ。
 
バクソー2杯は5万ルピア(約500円)だった。グルメな夫は2万ルピア札を3枚わたしながら、「おつりは取っといてください。」と言った。
おつりの1万ルピアは約100円。その100円でグルメな夫はカキリマのおっちゃんをハッピーにした。う~ん、じつにいい客だ。

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