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半信半疑はブルームーンキスのアンサーソングであり前日譚である。

はじめに

※2022.1.26 加筆修正

前回に引き続き、今回も櫻坂46のデビューシングルの楽曲について書きたい。今回のテーマは2期生でグループ最年少の山﨑天がセンターをつとめる「半信半疑」という楽曲についてである。

前回のnoteでは「ブルームーンキス」の歌詞を言葉遣いやシチュエーションなどから女性同士の恋愛だと解釈した。

しかし「半信半疑」と「ブルームーンキス」、この2つの歌詞を突き合わせてみると、男女の物語として読めそうな点がいくつかあったため、今回は歌詞を引用しながらまとめてみたい。

昨日の今日で解釈を覆すことについては先に謝っておきたい。

歌詞と解釈

愛想いいタイプじゃない
わかって欲しいと思わない
気づいたら いつからか
1人が一番 楽だった
前髪が長いのは
自分の視線を隠したい
ほっといて向こう行って
私はここにいないんだ

 突然 告白されても
1mmだって信じられない
目の前を塞いでる
でっかい肩幅が邪魔なだけだし

突然告白してきたという人物は「でっかい肩幅」から想像するに恐らく男性であり、それを邪魔だと思う主人公は1人行動が楽で、人に干渉されるのを嫌う女性だと想定できる。(そのため以下、彼女とする)

半信半疑で愛し合ったって
いいことなんかない
誰でもよかったそういうことでしょ?
どうでもいいけど
半信半疑で見つめ合ったって
ねえ 何が伝わるの?
ホントの気持ちを教えてちょうだい
話はそれから
ああ 恋愛をするって 面倒

よくある話ではあるが、遠くから眺めてるだけでそこまで話したことない相手に恋をし、想いを告げ玉砕したとしても、相手にして見れば「誰?」となるわけで、彼女が「『誰でもよかった』んでしょ?」と思うのは仕方のないことではある。タイトルの通り、「半信半疑」なのだ。
簡潔に言うと「相手をよく知ってからじゃないと厳しい!」ということだと思う。

そんな目で見たことない
その他大勢のその1人
特別じゃないんだよ
何も感情 感じない

干渉をされるのが
大嫌いだって言いながら
この胸の片隅は
誰かの影を求めてる

ただのクラスメイトに告白されたとき、こういう感情を抱くのだろう、と思うものの経験がないためわからない。
「〜誰かの影を求めてる」という歌詞から彼女は、恋愛や人と関わることを億劫に思う気持ちがあり、実際にそう口にしているものの、本当はそういった事象に興味があることが窺える。
そして特に重要なのはこの次からだ。

偶然 会ったかのように
駅のホームで待ち伏せされて
家までの方向が
一緒だって言い訳が受け付けない

シナリオ通りに思えてしまうの
計算してるでしょ?
ああしてこうしてそうすればこうなる
疑い深いのよ
シナリオ通りに展開したくない
そう 抵抗してしまう
何かがざわつく
自分の第六感信じたくなる
ああ 心で鳴り響くアラート

彼女は、待ち伏せしてきたり、帰り道が一緒だと言ってくる人物の考えを見透かし、うんざりしている。また、彼女の第六感は彼女自身に何かを訴えかけている。

ここで下の一部抜粋したブルームーンキスの歌詞を見てほしい。

しなければよかったって
反省してしまうくらいなら
あのまま送るべきだった
こっちの道 遠回りで
こうなるって予測できた


本当は確信犯だったんだ
ずっと プラン練ってたのさ
急に思いついたような
用意周到な案


それくらい何度も想ってた
柔らかな感触と温度
愛しさは身勝手な想像
なんて切ない一瞬の夢
都合よすぎ僕の逡巡(しゅんじゅん)

ブルームーンキスの「僕」は「君」を想う気持ちが行きすぎた結果、作戦を企て、行為に及んでしまった。
「僕」にとっての"純愛"は「君」もとい彼女にとっては"ストーカー行為"でしかなかったのだ。

半信半疑は防衛本能
傷つきたくない
初めての恋は臆病すぎるの
チャンスが逃げても…

彼女の第六感が鳴らす警鐘は的中していたのかもしれない。傷つくくらいなら好機を逃すことさえも厭わない。そういうマインドはとても共感してしまう。傷つきたくねえよな…(3点リーダーなんちゃら)

半信半疑で愛し合ったって
いいことなんかない
誰でもよかったそういうことでしょ?
どうでもいいけど
半信半疑で見つめ合ったって
ねえ 何が伝わるの?
ホントの気持ちを教えてちょうだい
話はそれから
ああ 恋愛をするって 面倒

彼女は最後も「ホントの気持ち」を知ってからでないと話にならない。と締めくくっている。「まずはお友達から」ってやつである。

そして半信半疑のストーリー自体はこれで終わりではあるが、時系列的にこのあとにブルームーンキスの「僕」はキスに及んだと考えるのが自然である。かわいそうに。

あとがき的なもの

ブルームーンキスは初々しい2人の恋の物語くらいに思っていたのだが、半信半疑を聴いているうちに違和感を抱いた。確かにブルームーンキスは気持ち悪さが隠せていないと思っていたが、ここまで増幅させるつもりはなかった。柔らかな感触と温度を想い、自分の想像通りにいくと思っている。あまりにも都合がよすぎる。

しかし腐ってもデビューシングル、揃いも揃って曲が強すぎる。某氏にはぜひ、以前のような、素晴らしい歌詞を書いていただきたいものではある。

2つ連続で櫻坂について書いたため、次の記事は日向坂について書けたらいいな、と考えてはいるが未定である。書きたくなったら書こうと思う。

それではまた、そのうちお会いしましょう。

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