美の基準について

僕の大切な人が
僕の知らない人の心ない言葉で
深く傷ついてしまったけど

僕はその人を直ちに悲しみのどん底から
救い上げる策を持ち合わせて居ないので
その人の悲しみと
少し真っ直ぐに向き合ってみる

美しさと若さは最強の武器だと思う
武器があるなら最大限に有効活用するべきだとも思っている

「若さ」
これは、すごく分かりやすい
全員に平等に与えられ
平等に奪われていく
そして何よりその数値が場所や世代を超えてほぼみんな共通の認識だからだ

0歳は赤ちゃんだし
15歳は思春期
80歳は老人だし
200歳までは生きられない

世の中みんなが遠からず同じような認識をしている
だから、若さについて判断はとても容易だ

では、
「美しさ」
これについてはどうだろうか、
ところ変われば、常識も変わると言うもので
時代、場所、性別、年代
美についての認識それぞれ異なる

二重に異常に執着するのは、東アジアの特徴だし
大きなお尻が美しいとされている地域は少なくない
鼻の高さや顔の大きさはアメリカではさほど話題には上がらなかったが
歯並びや歯茎が露出していることに関しては
たびたびガールズトークの主題となっていた

けれど、その基準というのも
基準と呼んで良いのかと躊躇う程に曖昧でもある


人は自分の「知っている世界」の中だけで生きている
と何かの本で読んだことがあるが
美の基準についても全く同じことが言えると思う

ノリやテープ、はたまた針や糸を使って二重を作り
アニメのようなデカ目メイク
お人形のようなくるくるヘア
量産されたDBの服を着て居た子が
1年間海外留学しただけで
黒髪ワンレン、スパッツ一枚で成田空港へ着陸したのを何度も目にしている

10数年ファッション雑誌を読み漁り
磨き上げた彼女たちの美の基準は
たった一年、基準の異なるところに住むだけで
いとも簡単に変わってしまう
アメリカ的美の基準を知ってしまっただけで


そしたらどうだろう、
僕の大切な人を傷つけた、その言葉は
僕の知らない誰かの「知っている世界」の価値観に過ぎないと言うことにならないだろうか?

彼に何があってそんな言葉を吐いたのか
言わずには居られなかったのか
それは、分からないし
そこを責めるつもりもない

ただ僕の大切な人には
寝不足の二日酔いで仕事に向かう、
笑うと大口開けて目がなくなる、
どんなに仲良しでも甘えきれない、
大好きなみんなといっつもハグしてる、
そんなあなたを美しいと思う
僕の美の基準の中でこれからも
生きてて貰いたいと

そんなワガママを思ってみたりするのでした。

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