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おふざけがなんになる。深刻に考えるとそうなる。でも、真剣に考えると【未来はおふざけに溢れている】と思う。

ちょっとした不具合であちこちを移動していた新商品が会社に届く。雨の予報が外れ晴れ間の差す間に、会社近くにある賀茂川へ行き撮影をする。口紅があっと言う間に落ちる。なのに主成分は水という、限りなく低刺激であることにこだわったスプレー式クレンジング『the WATER クレンジング・ウォーター』。夏休みまで、あと9日。

「3、2、1、、・・・はいカット。次は正面からですね。はい。そうです。あ、右手、こっちの方へ2cmずらしてもらえますか。はい。OKです。では行きます。3、2、1、・・・はいカットー。」

昨晩、どこぞの記者会見かというくらいピカピカ光っていた京都の空が今日になって落ち着いた。やめようかと話していた川での撮影へ出掛ける。商品の発送を担当しているスタッフのMさん(本職がお菓子屋さんで包装のプロ)と2人で、賀茂川デルタにやって来た。数日前までたっぷりカフェオレだった賀茂川が京都らしくせせらいでいる。シロツメクサの咲く河原に荷物を広げ、三脚をあれやこれや、カメラの設定をあれやこれや、テイクツー、テイクスリー、している内に、撮影は終了した。

帰り際、高田純次とすれ違った。その一瞬だけで「俺は世界一のコメディアンになりたい」と思った。それくらい、高田純次は僕の中で“ふざけてる”人物だ。ゆるいTVショーのロケだからか、最近流行りのフェイスシールドをしていたからか、今まで見た高田純次の中で、一番テンションのローな高田純次だったけれど、それでも、胸は高鳴った。

心は天気のようだ。今はもう、世界一のコメディアンになりたいと思わないけれど、コメディがポイントだということはなんとなくわかった。【コメディ(ふざけること)】が僕の心を躍らせたという点は、確かに怪しい。これは事件だ。些細なことかもしれないが、僕の心の一面で取り扱うべきニュースだ。おふざけが、なんになる。深刻に考えるとそうなる。でも、真剣に考えると、未来はおふざけに溢れているかもしれない、とか思う。

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3密を避けたライブは冷えたピザのようだけれど、かと言って、どうする?という話を保科さんとした。保科さんとは同バンドでプレイをしたことがある。僕は半年前間ほどのブランクがあるけれど、保科さんはコロナる直前までかましていたので、僕以上に、想いが強い。ライブ。できないこともないけれど、ライブハウスのオーナーさんや来てくれる人たちのことを考えたら、以前のようにはいかない。じゃあ、流行りのオンラインか、という風にもならない。そもそもカメラに向かってやりたいか?という点で、NOだ。そんな風に、ある程度やりとりしたところで、じゃまた、となった。頭の片隅に置いて泳がせる作戦だ。

電話から二日後、高田純次とすれ違い現状を打破するヒントを得た。頭に浮かんだのは「海中ライブ」だ。海中ダンスクラブでもいい。なんでもいい。要は、水中スピーカーを使って、空気のない水中空間に爆音響かせたいということで、それを佐渡ヶ島の家近くにある海に沈める。海中は3密より密だ。空気がない。空気がなければ飛沫もないぞ。まだあくまでも思考しているだけに過ぎない。単なる解決策はつまらないことが多い。それよりも、なんの解決策にもなってないけど、なんか楽しそう!となる方が、夏休みだ。

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ステージ上でやりたいことはあまり浮かばない。時代は、ステージ中だ。海中なら、やりたいことがいっぱいある。ピアノ。中学生のとき、片思いの子に告白するために練習をはじめ、三日坊主で諦めたピアノを海中スピーカーを通じて、海の中に響かせてみたい。曲はFFXの『ザナルカンドにて』にチャレンジしたい。他にも、歌。北斗の拳の主題歌『愛を取り戻せ!』の高音パートを歌いたい。保科さんに低音を頼んで。昼間の海もいいが、夜の海もことさらいい。お気に入りのテクノミックスをかけたら、誰にも見つからない秘密のダンスクラブになる。海中で鳴る音は、空気中に響かない。


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海中ライブ。実は、数年前からやりたいリストの奥の方に突っ込んだままだったものだ。数少ない水中スピーカーのメーカーが、新潟にあることも知ったまま。つい最近会社で、ドキュメンタリー映画上映会のプレゼン資料を作ったが、それは、このためだったんだと思えてくる。海中ライブの資料を作り込んで、持って行こう。ダメ元だけれど、奇跡的に、使っていない水中スピーカーをゲットできたら、本当に最高だ。


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 この夏、どなたでも暮らしに来て下さいー。
道の家 SAWANE
道の家 AWABI
@新潟県佐渡ヶ島




 


嘉向徹28歳、11月24日生まれのサジタリウス。推薦で受かった大学を入学前に自主退学。以来、数々の職業的なものを転々とし、目下人生勉強中。好きな言葉「朝に道を聞かば、夕べに死すとも可なり」。心身ともに至って健康。愛車のハンドル握り今日もゆく。