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8; 人間のフェイルオーバーこそ大事

さて、10月に入りました。食欲の秋です。そして食欲の冬へ、そのあとは食欲の春で、最高の夏の食欲、と。GoToEat、GoToEatですね。

当サイトの以下のコードを初めて見た(気がする)ので、なんだろう?と調べてみました。フェイルオーバーの対応なんですね。

<script src="https://ajax.googleapis.com/ajax/libs/jquery/3.5.1/jquery.min.js"></script>
<script> (window.jQuery || document .write('<script src="js/jquery-3.5.1.min.js"><\/script>')); </script>

ググってみると、Microsoftのページにたどりつきました。

フェイルオーバーといえば

東京証券取引所は、システム障害によって本日全ての銘柄の取り引きを終日停止した。宮原幸一郎社長らが16:30から記者会見を開き陳謝したうえで「相場情報配信業務や売買監視業務に異常が発生した。これにより相場情報が正確に配信できなくなった」と述べた。

「ベンダの富士通ではなく我々の責任だと今のところは考えている」と、社長の潔さに賞賛の声があがっていますね。勝手な憶測で恐縮ですが、宮原社長は富士通をかばおうとしたのではなく、(同社長にとって)当たり前のことを述べたに過ぎないのではないでしょうか。それとも、反例となる過去が、つまり責任転嫁でグズグズになった事例があるんでしょうかね。こまかくは探っておらず、認識していません。もちろん「今のところは」と発言されているとおり、これから事象の細分化をし、責任分界点をみいだす活動も展開されてしかるべきだとは思います。運営者が、損害賠償請求を例外なくいっさい引きうけるかには、それなりに微妙な線引きがあるものでしょうから。

こういうのって、捉える人の経験によって捉え方に差分が出るものですよね。責任転嫁でひどい目にあったことのある人やなんらかの理由で義憤を感じる人なら、潔い対応に爽快感や同情、納得、抱擁などなどを感覚的におぼえるでしょう。

ところで、障害の原因について言及している13:38時点あたりから事情を汲んでみると、どうやらフェイルオーバーに失敗したというよりも、フェイルオーバーの機会を検知するのに失敗したのかなと考えました。この推察がもう少し具体的にされているツイートを紹介します。

当ツイートが表示している画像の元となる資料は「FUJITSU Storage
ETERNUS AF series, ETERNUS DX series 無停止ストレージ リファレンスアーキテクチャー 構成ガイド編
」にあります。

つまり、フェイルオーバーしようとしたが失敗したのではなく、そもそもフェイルオーバーしようとさえできなかった、ということです。電気が切れてしまえばコンピュータが作動しなくなるのとおなじで、メモリが故障してしまったからフェイルオーバーだろうがなんだろうが検知できなくなったのでしょう(かなり強引だけど、こう言えば記者さんにでも通じるでしょ)。

当ツイートは、おそらく(部外者のため)私とおなじく事実確認はされていない発言ではあるでしょうけれども、こういった、機器の保守運用を専門にされている情シスの方の推察には説得力がありますね。

フェイルオーバーとは、Wikipediaの記載によると、

In computing and related technologies such as networking, failover is switching to a redundant or standby computer server, system, hardware component or network upon the failure or abnormal termination of the previously active application, server, system, hardware component, or network.

「稼働している機器がなんらかの事態で正常稼働できなくなった際に、用心のため準備しておいたほかのサーバがかわりに通信をおこなうよう、自動的に切り替えられること」の意ですね。

どのシステムも、さまざまな事情や制限があった上で動いているものです。たとえば予算とか期間とか利用目的とかです。制限なくつくるシステムなんてないんです。今回の件は、端的には、クラウドではなくオンプレサーバを活用する選択をしたことによって、複数の国に置かれたサーバにもデスク装置と同等の機能を展開する冗長構成にはできなかった制限があると言えるのではないでしょうか。もちろん「クラウドじゃないからダメなんだ」とする現時点での短絡的な話ではありません。みんな、いろいろあるねんで、ということです。

「横文字をつかわずに」と記者から言われても、どうにか説明しようと努める紳士的なインシデント対応に、たいへんおつかれさまでございました。よい勉強になりました。

人間のフェイルオーバー

ところで、「おまえ行ってこい!」と言われて飛んでいった記者さんたちが、説明を受けてもなにがなんだか理解できなかったときのフェイルオーバーって、どうされているんでしょうね。理解できないのを揶揄しているのではなく、理解できなかったときの準備をどうされているのか、ということです。

専門家でないかぎり「ジョブ」とか「命令」とか言われてもピンとこないの、あたりまえですよね。え、転職?上司がいるの?は????となってしまってもしかたないですよ。ITに強いネット民のみなさんは記者をこてんぱんに叩いたようですけど、誰にだってわかんないことあるじゃないですか。

ひるがえって私は、いつも「いつぶっ倒れるかわからない」と口に出すように心がけています。「激務すぎてやってらんねーよ」と言いたいのではなく、とくにスケジュールかつかつのとき「きょうの夜、交通事故にあうかもしんないですから、その場合にあす誰かが対応できるように、合理的な範囲で準備しておかないと」と。PMBOKでいうところの、資源管理とか不確実性管理とかにあたることですかね。まあ、そうそうきれいになんかできませんけどね!!!www

ではまた来週!

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