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今年買った専門書 2023


はじめに

この記事は みすてむず いず みすきーしすてむず (3) Advent Calendar 2023 の8日目の記事です.アドベントカレンダーを書くのも,note に記事を書くのも初めてなのでお手柔らかにお願いします.

今回,何を書こうかなーと思っていたのですが,なんやかんやで先週も今週も仕事が忙しく,凝ったネタは書けそうになかったので,今年買った専門書について書いて,お茶を濁そうと思います.

ギリギリになってしまって勢いで書いているので,誤字脱字気の迷いがあるかもしれませんが,あったか〜い目で読んでいただければと思います.

今年買った専門書

思い出した順に書いていきます (買った順とは限らない).なお,「買った本」なので,読んでいるとは限りません (というか,大半はまだ読んでない…).

Mark Richards、Neal Ford 著、島田 浩二 訳『ソフトウェアアーキテクチャの基礎―エンジニアリングに基づく体系的アプローチ』

今年の春ぐらいに,仕事でまたアプリの設計をする機会があったので,参考にしようと思って購入.ただ,自分でもびっくりするぐらいほとんど読んでないです….言い訳をすると,仕事でやることが多すぎて,設計をするタイミングでは,この本を読む暇はなかったという感じです.もうちょっと余裕のあるときに読んでおくべきでした.まだ読みたい気持ちはあります.

藤岡 敦『具体例から学ぶ 多様体』

何がきっかけで買おうと思ったかは覚えてないんだけど,夏休みの前ぐらいに買った気がする.実家に帰省する移動中に読み始めたら,思っていたよりスラスラ読めて,夏休み中に前半 (第1部 ユークリッド空間内の図形) は読んだんだっけな? なお,スラスラ読めたのは第5章の双曲線までで,第6章の単位球面辺りからちょっとペース落ちて,第7章の固有2次曲面でガッツリペースが落ちた感じです.

後半 (第2部 多様体論の基礎) の第8章 実射影空間で完全に止まっちゃった感じで,なんでこれ成り立つんだ??? とか,うんうん唸りながら同じ箇所を何度も読んで,そのままになってる.また,読み直したいなあ.

Michael Hausenblas 著、武内 覚、大岩 尚宏 訳『入門 モダンLinux―オンプレミスからクラウドまで、幅広い知識を会得する』

Linux についての基本的なことから最新の情報まで勉強できそうで,発売後,評判も良かったので購入.これもまだ読めてない (オライリー積み率高い).

斎藤 毅『線形代数の世界』

今年の春頃に購入したんじゃないかなあ.少なくとも,購入した頃,齋藤 正彦『線型代数入門』をまた読み直していて,それを読んだ後に読みたいなと思って買ったはず.

ただ,この記事を書いている時点で,齋藤線型代数は読みたいところまでは読んで (ジョルダンの標準形の手前まで),その次に後述の『テンソル代数と表現論』を読み始めてしまったので,この本読むのはいつになるかなあという状態です.

安井翔太『効果検証入門~正しい比較のための因果推論/計量経済学の基礎』

因果推論について知りたくて夏頃に購入.いざ購入したら積んであった森田 果『実証分析入門』を先に読みたくなって,結局,実証分析入門の方を全部読んでしまった.で,実証分析入門も読んだし,いざ効果検証入門を読もうかなと思っていたんだけど,結局まだ読めてないです.

小林直樹,住井英二郎『プログラム意味論の基礎』

この辺からみすてむずの影響もちょっと出てくる.確か,今年の夏ぐらいに購入.その頃,みすてむずでプログラム意味論の話になって,全体の概要ぐらい押さえておくかと思って買った.プログラム意味論の本は TaPLCoPL を持っていて,TaPL は型なしラムダ計算まで,CoPL は型システムの手前まで読んで,操作的意味論で扱っている言語は yacc/lex で書いたんだけど,いずれも読み切ってないので,全体を把握したいなと思って買ったんだけど,これまた読めてないんだよなあ.

有木 進『加群からはじめる代数学入門』

これもみすてむずの影響で買った本.夏から秋ぐらいの頃,齋藤線型代数のスペクトル分解のパートを読んでいた頃,「環上の加群」というキーワードを聞いて,見つけた本.まだ読めてないけど,テンソル代数と表現論のジョルダン標準形のとこ読み終えたら読みたい.

中妻 照雄『入門 ベイズ統計学』

みすてむずの影響…と見せかけて関係ないやつ笑 みすてむず始める前ぐらいのときに,Twitter で有名なベイジアンの人が勧めていたのを見て購入.何かしらで数理統計学 (頻度論) を復習してから読みたいと思っているので,読むのはいつになるやらという感じ.

イツァーク・ギルボア 著,川越 敏司 訳『不確実性下の意思決定理論』

安心してください,これはみすてむずの影響で買った本です.夏頃に意思決定理論の話になったときに,そういえば,この本買ってなかったなと思って,今更ながら購入.原著は院生のとき (か卒業後割とすぐ) 買ってて,Anscombe-Aumann の理論とかショケ積分とかの部分は読んだ気がする (けどもう忘れたな).

室岡 健志『行動経済学』

最近出た行動経済学の本.まだ読めてないけど,パラパラ見た感じ内容は良さそうだし評判も良い.今から行動経済学を勉強するなら,この本を読めばいいんじゃないかなという気はする.ちなみに,経済学研究科の院試の頃は,行動経済学とか実験経済学とかやりたいなと思ってた (結局,院ではそっち方面のことはやらなかったけど).

Martin J. Osborne and Ariel Rubinstein, A Course in Game Theory

ゲーム理論のフォーマルなテキストの定番書の一つ.院生の頃からほしいなとは思ってたんだけど,当時,謎にケチってしまい買わないでいたらどんどん高くなって買ってないままだった.みすてむずで意思決定理論について話していて刺激を受けて,久しぶりに経済学,ゲーム理論を勉強したいなと思って Amazon で中古を探したらまさかの状態良くて安いものがあったので購入.今年買えて一番嬉しかった本かも.なお,当然の如く中身は呼んでません (この本とかは持っておくだけで価値が(ry

洲之内 治男『関数解析入門』

夏から秋ぐらいに買って,今まさに読んでいる本の一つ.付録のルベーグ積分の章がよくまとまっているとどこかで見た気がして,そこから読んでいるのだけど,確かにコンパクトにまとまっていながら,大事なとこの証明は端折っていないので,付録だけでほぼ完結してて読みやすかった.

ルベーグ積分は測度論から定義する流れしか勉強したことなかったので,$${\bm{R}}$$, $${\bm{R}^n}$$ 上のルベーグ積分を定義するだけなら,こんなにシンプルで済むんだなとちょっと感動した.

ルベーグ積分の付録は概ね読み終えて,今はバナッハ空間まで読み終えてる.次はヒルベルト空間で,読み進めていくと最後は超関数の話をやるようなのでわくわくしている.

池田 岳『テンソル代数と表現論』

今読んでいる本その2.先月購入.齋藤線型代数の固有値と固有ベクトルの章を読んだ後,一つの目標だったジョルダンの標準形の章を読もうと思ったのだけど,なんか,齋藤線型代数で読むのがかったるくなって (ずっと読んでて飽きたのもあるかも),ジョルダンの標準形は何か別の本で勉強しようかな? と思ったときに思いついた本.

元々,線形代数の世界を見つけた頃に,この本も見つけてはいたのだけど,そのときは線形代数の世界の方がいいかなと思ってスルーしてた.改めて,章立てを見てみると,ちょうど,齋藤線型代数の固有値と固有ベクトルの章の続きといった感じの構成だったので,これでええやんということで購入.ついでにテンソル空間,テンソル代数についてもジョルダンの標準形のすぐあとに勉強できるみたいなので,それも後押しした.

ただ,ちょっと文章が読みにくいかも…? ※齋藤線型代数とか須之内関数解析の文章がとても読みやすかったのもあるかも.

石坂 智 著・ 小川 朋宏 著・ 河内 亮周 著・ 木村 元 著・ 林 正人 著『量子情報科学入門』

社内で量子コンピュータについて勉強している人がいて,たまたま齋藤線型代数で勉強していたユニタリ空間をバリバリ使うという話を聞いて,興味が湧いて,自分でも勉強しようと思い購入.3章までと4章からで難易度も結構違いそうなので,とりあえず3章までは読んで量子ビットとかについての基本的な知識は身につけたい.

洲之内 治男『ルベーグ積分入門』

洲之内関数解析を読んでいて,ちょこちょこ参照先に挙げられていたので買ってしまえ! で昨日買った.洲之内関数解析のルベーグ積分の付録を丁寧にした感じ.洲之内関数解析を読むときの辞書的に使う感じかな〜.

高野 祐輝『並行プログラミング入門―Rust、C、アセンブリによる実装からのアプローチ』

昨日買った本その2.発売当初から気にはなっていたのだけど,Rust 勉強しなきゃいけないしな〜とか思って買っていなかった.いずれは読みたいと思っていたし,あんまり時間が経ってもよくないと思ってえいやで購入.年内に読み始めます (今決めた).ちなみにπ計算がちょっと楽しみ.

山田育矢 監修/著,鈴木正敏,山田康輔,李凌寒 著『大規模言語モデル入門』

発売直後,本屋でパラパラ読んで良さそうだったのを,先日の技術評論社の電子書籍のセールで半額で購入.これも旬のうちに読まないとだよな〜.

mattn『Go言語プログラミングエッセンス』

上の大規模言語モデル入門のついでにセールで購入.ついでで買ったけど評判は良さそうなので,早めに読みたいとは思う (いつになるかなあ).

おわりに

以上,今年買った専門書でした.いざ書いてみると思っていたより買ってて,書くのに疲れました笑 記事を書いていて,なんか文体統一されていない感じがして自分で気持ち悪くなったのですが,今回はこれで勘弁してください.来年はどれだけ積読を消化できるかな〜.

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