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呪われたナターシャ読了
先日、カルチャーセンターにて受けていた講義で出ていた本を取り寄せたのですが、ようやく読み終わりました。
"呪われたナターシャ"
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10年くらい前の本なのだが、ロシアにおける呪術の文化を記した本でした。
ロシアのキリスト教と土着の神が融合し、呪術が生まれ、そして、ソ連となり呪術が影を潜め、ソ連の崩壊後、呪術がどんな風に文化として成り立っていったのかという流れと共に、
タイトルにもあるナターシャさんの語りと、この研究に協力した現地の民俗学者、イリイチさんの事などが記されている。
ノンフィクションなので、ストーリー的な面白さはないです。なにぶん呪いの文化ですしね。
興味深いのは、ロシア内にはユタさんのような、知識が深く、サイキックな方がたくさんいて、呪いの体系がキリスト教と蜜に関わっている事から信徒でもあること。
ロシア正教会は憤慨しているけれど、キリスト教は土着の文化から発展して、呪いに関わってくる事。
あと、ソ連が国を近代化するのに一役買っているにも関わらず、現代において呪いに悩まされている人にとっては、逆に呪いに対する弱体化をになってしまったという評価を下している事も興味深かったです。
知識が満遍なくギュッと凝縮されているので、一度ならず何回か読みたい気もします。
呪いと書くとなかなか禍々しい印象もありますが、そもそも、アファメーションにしろ、新月満月の願いにしろ、スピリチュアリズムにおける儀式的行為(ぶっちゃけ宗教の儀式も)は全て呪いと近しいんじゃないかな、と思っています。
悪い呪いだから、とか良い呪いだから、とかいう前に、自分自身が呪いを発動させるトリガーである自覚は持っても良いのではないか?と思ってます。
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