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一日一首2022

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なんとなく毎日を歌に。私小説ならぬ徒然の歌。
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2022年10月の記事一覧

雛壇に立つのは嫌でも足元の緋毛氈ほどには目立ちたく

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経線を105度跳んで今日だけは世界時間で締切厳守

石つぶて尽きれば我が身折り砕き骨ひき抜いてでも投げつけよ

人体は七割近く水なので低いところへ落ちるも自然

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果てしなく広い意味では愛であり縮めて言うと馬鹿の二文字

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夢見てた世界はこんな平たくて薄い四角の板じゃなかった

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サンタさん、指示語使わず簡潔にプレゼンできる能力ください

世の中に我を張るほどの意地もない なのに頑張れなんていじわる

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捨てられる前に自分で捨てられに行くの 捨てちゃう勇気はなくて

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やるだけはやったよ、いっそ実力も運のうちだと笑っておくれ

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十年をかけて勝てない一秒があることを知れ 泣いて戦え

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一日に一度下がっていく温度 短三度にて追いかけていく

「…このときは知る由もなかったのでした」ばかりささやく我が守護天使

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懊悩と憤怒の二液混ぜ注ぐ硬化時間は五万光年