見出し画像

とんでもないことです

最近、入会やら、退会やらの都合で
数か所のコールセンターの方と電話で
お話したことがあった。

どの方もとても親切。とっても丁寧。
そこは過剰なまでの消費者ファースト
なんだが、あたしゃ、妙に気になる
言葉に引っかかる。全員に言われた
それがこれ。

「とんでもないことです」

これって、何?

なんか、こう言えってマニュアル化でも
されているんだろうか?

「退会することになり(お手間をおかけし)
ごめんなさい」

→「とんでもないことです」

え? やっぱ、非難されてる?と一瞬
勘違いしそうになる。

つまり
「はなはだしい間違いだと存じます」

「きわめて不適切だと存じます」

と言われているのかな?と一瞬だが、
そう、感じてしまうのだ。

しかし、そこは電話なので
きっと、この人は尊敬なのか謙譲なのかは
わからないけれども、敬語の意味で使用して
いるんだろうなとは察するが
「いやいや、そこは違うだろう!

お気遣いいただき、恐縮です

差し支えございません

っていう日本語あるやん!?

って思っちゃうほど、奇異に感じる言葉
なんだよなぁ。

ああ、日本語って難しい。

まだ「とんでもございません」の方が
スラングだって分かるから、入って
きやすい。

最近、現代ビジネスに河合薫さんの筆で
「9時10分前を理解できない若手を
生んだ日本語軽視のツケ」っていう
コラムを読んだが

これは、もう頻繁に感じる。

センター試験の英語で大揉めの最中だが
実は「英語」で大騒ぎするはるか以前に
日本語すらも危うくなり、そうかといって
相変わらず、英語は話せずって国に
なっているのでは?疑惑を持っている。

これはもう、誉め言葉が「かわいい」しか
思い浮かばないのか?と感じることが
頻繁にある現30代以下の方々については
深刻な問題なんでは?と危惧しているのだ。

多分にこれは「読書量」の問題だと思うが
今ではどの学校も「朝読書」なんていうのを
行っているのに、なんでなんだろうな?

出版社はドンドン潰れ、真に伝えなければ
ならない言葉を残そうとする機運は
とうに去り、売れれば何でも良くて

メディアは言葉狩りに気を遣いすぎる
わりには、キャッチーな変な日本語で
見出しだけを重視する。

スクロールする手間さえも惜しいので
3千字超えると「長い!」と言って
読めなくなるのが、今の若い人の特徴らしい。
(by WEB編集者)

日本語って、ひとつの色に対しても
例えば「赤」に紅、茜、朱色、桃色、薄紅
真紅と挙げたら、すごい数の表現方法が
あるのが魅力でもあると思うが
その内、国文学専攻でもない限り
絶滅表現種になるのかな?と憂いている。

ご高覧いただきまして、ありがとうございます。 よろしければ、応援、よろしくお願いします<(_ _)>