第11話うどんこ先生ガンガン日誌 お金

手術が終わって、ICUで一晩過ごし、病室へ
戻って来た。

どうでもいいけど、ベッドから身動きできない。

そんな時
「事務で~す。書類で~す。読んでおいて
くださいね」という味気ない連絡が来た。

書類を手にしてみると

・・・今回の入院に於いて、入院費が高額になる
と思われますので、「限度額適用認定書」の
申請をお薦めします。

ご不明な点がございましたら、ご説明しますので
1F 入退院の受付窓口までお越しください・・・

身動きできないから、1Fなんかに行けないし。

誰か代わりに手続きしてもらおう!と携帯電話を
取り出した。

そしたら、着信があったみたいで
(手術をしている時だ)
某会社の取締役M氏からだった。

電話をしてみると「おい、うどんこ!
俺、悪いヤツが出来て、手術をすることになったよ」

とM氏 が言う。

「なぁんだ、同じ年だから、体壊すのも同じなんだね。

俺は手術が終わって、今、病室に帰ってきた
とこだよ!」

変な盛り上がりをして電話を切った。

そうそう、お金の話だった。お金、お金。

保険には入っているけど、ひとまずは現金を
用意しなくちゃいけない。

なんだかんだで、入院手術で「諭吉さんが1束」
身代金として支払われた。

幸い、保険に入っていたから1か月後に戻って
きたけど。

追い打ちをかけたのが、通院での治療費。

1回の通院治療と薬代で「諭吉さんが片手+α」
必要になり、3週間に1回を、うっそ~、
8回もやることになった。

以上の問題を整理して、言葉で式を組み立てて
みると

入院・手術+通院1回での費用×通院回数=
とりあえずかかる費用

その他、検査をするたびに「諭吉さん」が、
さよならしていく悲しい出来事が多数。

おっと、逆に、手に入ってくるものはどうなん?

休職している間に入金ってあるんだろうか?

学園の人に尋ねてみたら・・・

「1ヶ月分の給与の8割が手元に来るよ。
6割が公的医療保険から、2割が学園からだよ」
だって。

でも、学園から貰ったものは、年金などが天引き
されて、ほぼゼロ円。

公的医療保険からは面倒な手続きをしてから、
2か月後に手元に入った。

なので、休職した月から約2か月は収入のない状態に
なってしまったのだ。

やれやれ   (続く)

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