発起人は誰

ここは愛知県猪飼町の町内会の会議室。五人の老人たちが次の町の祭りで行われる「一番ひどい口内炎グランプリ」の発起人は誰かということについて話し合っていた。というのもこの「一番ひどい口内炎グランプリ」にあの女優の長町姫奈さんが参加するというのだ。長町さんは奇跡的にこの町の出身で、しかも今現在とても酷い口内炎が出来ていてぜひ出たいという申し出があったのだ。ともあれば、長町さんに見染められたこのグランプリの発起人がグループの中で一番偉くなるのは必然であり、自然とその人間が指揮を取るとこになるだろう、そして、あの長町姫奈さんと話す機会が多く沢山訪れる上にその後の人生に3馬身ほど差をつけることができるのだ。しかし、問題があった。この「一番ひどい口内炎グランプリ」は45回目に突入し、町内会のメンバーは変わっておらず、このグランプリの発起人の記憶がうやむやになってしまっていた。
絶対に発起人が誰かを今日決めなくてはならない。

ここで皆に町内会のメンバーの簡単なプロフィールを記しておく。

土方 可能剣(hizikata kanouken、ひじかた かのうけん)
72歳 女王蟻王宮剣道師範代(アリの巣に出向きに女王蟻に剣を教えられる資格)、剣道 ’’ちんたま上まで伸ばして禰󠄀豆子みたいに咥えちょります級‘‘(上過ぎて協会が新たに作った段位)
現状のリーダー格、見た目そのものの頑固者。
「わたしなら可能だ」が口癖。記憶は無いものの、リーダー気質の為、無論発起人は私だといううっすらとした自信がある。

旗間 真(hadama sin、はだま しん)
76歳 銀農邂逅録(ぎんのうかいこうろく、一面銀色の畑についての情報を全て記憶している)
銀色の畑についてかなりの知識がある。すぐ銀の畑の知識を長く淀みなく喋るので「頭が良い」といううっすらとした印象を周りに与えている。発言力が土方に並ぶほどにある。「真実が旗にくるまった、やっかいだぞ」が口癖。

乳津川 頬域(tititugawa honoki、ちちつがわ ほのき)
71歳 逆走号博士号(ぎゃくそうはくしごう、逆走号、逆走についての研究)
逆走号と逆走についての研究をしている。逆走号が何かはわからない。逆走についても研究している。なぜ人は逆走をするのか、それを突き詰める事に命をかけている。逆走号についても研究しているが、誰もそれが何かがわからないので「ならば"逆走博士号”でいいのでは?となったが、「いや、逆走号も研究してるから」の一点張り。逆走を研究しているので過去を遡ることは得意か?「みんな落ち着いて、一旦逆走してみよう」が口癖。

汚田習 乱世入(odensyu ransenyu、おでんしゅう  らんせにゅう)
78歳。禁史・田汚邂逅録(田畑を汚すあらゆる方法が記されている禁書を18の時に読んだ、『銀の畑を汚す方法』も知っている。それ故、旗間 真は汚田習に目を光らせている)
寝る食う以外は海へ行って沢蟹を踏み潰している。
「なんだ?乱世に突入か?」が口癖。

氷見足 ののか(himitari nonoka、ひみたりののか)
75歳。完全なただのババアなのに青白い髪の若い女みたいな名前をしている。特命係長只野仁の総監督。

張り詰めた会議室、よく見ると薄い氷が張っている。これは、氷見足 ののかの仕業で自分が氷を操る青白い髪の若い女みたいな名前をしているので、それに乗っとろうと全財産をつぎ込み会議室をボタン1つで冷蔵庫になる機能を付け、こういう会議の時に薄い氷を張るようにしている。

土方 可能剣「では、会議を始める。」

氷見足 ののか「よろしく(冷たい声を装っている)」

御伝習 乱世入「私だろう、発起人は。今回のリーダーは私が務める」

土方 可能剣「タワ(戯言の事)を抜かすな。貴様はこの45年間、海へ行って沢蟹を踏み潰しただけだろう。発起人のわけがあるまい。」

氷見足 ののか「そうよ。氷の微笑と言うけど、その発言は氷の微笑も出ないわ。さすがにね。」

御伝習 乱世入「なんだ?乱世に突入か?」

乳津川 頬域「みんな落ち着いて、一旦逆走してみよう。まず一番ひどい口内炎グランプリを発起した瞬間を『A地点』とする。」

頷く4人

乳津川 頬域「その『A地点』に向かって皆で逆走号に乗るんだ。そうすれば真実がわかる。」

氷見足 ののか「その逆走号は一体どこにあるの?」

乳津川 頬域「(黙りこくる乳津川)」

氷見足 ののか「いつもそれじゃない。氷の微笑も出ないわ。」

土方 可能剣「全くだ、話にならん。まあ私なら逆走号に乗るのも可能だがな。」

旗間 真「みんな、喧嘩はやめておこう。銀色の畑の上では虫は喧嘩はしない。銀色だから。銀色の畑の上では平和が保たれているんだ。ここも銀色の畑にしたいのならばまず喧嘩をよす事だろう。」

旗間の『早口銀色畑まくしたて』に言いくるめられ黙りこくる4人 

バァン!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

土方 可能剣「何奴!?!?!????????????????????????!!??!??!?」

皆が音がする方に顔を向けるとそこには木瀬(きせ)の山猿が居た。

氷見足 ののか「きっ!!木瀬(きせ)の山猿よ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

木瀬(きせ)の山猿「おぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

木瀬の山猿とは熊本の木瀬の山猿であり普通の猿より黒く獰猛な事が有名である。あとお尻が複合的な鏡のような状態になっており、見てしまうと『HEY!たくちゃんが顔パネルから口だけ出すモノマネをやって視界が防がれている時に腹を思い切り蹴って逃げていく野沢雅子』か『キングダムハーツのドナルドダックの顔が今のパーマかかってるオシャレなカンニング竹山の顔になってる』幻覚が半日ほど見えてしまうことが特徴である。その猿がなぜここに?

さっそく5人に襲い掛かる木瀬(きせ)の山猿。木瀬(きせ)の山猿は『敵の爪の間に自身の爪を入れてシャカシャカと押しまくる攻撃』しかしない。五人の老人に襲い掛かる木瀬(きせ)の山猿。複数で一人を押さえつけ、爪の中に自身の長くて尖った爪を入れていく木瀬(きせ)の山猿達。

土方 可能剣「ぐわあああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!やめろ!!!!!!!!!!!!!ぐうううううううううううううううううううう!!!!!!!!!!!!!!!!爪の間に爪を入れてぐいぐい押してくるううううううううううううううううううううううううううう!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
はあハアハアッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!しかしッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!私ならこれを耐える事が可能だ!!!!!!!!!!!!!ふぐううううううううううううううううううううううう!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

氷見足 ののか「冷たいの‘‘冷(つめ)‘‘と‘‘爪‘‘!!!!!!!!!!!!!!!!!関連性100%って所ね・・・・・・・・・・!!!!!!!!!!!!良いじゃない!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!クールに耐えてやるんだから!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!(出来るだけ冷たい声を出している)」

汚田習 乱世入「なんだ!?!??!乱世に突入か!?!?!?????????ぎいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

乳津川 頬域「アッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!尻を見てしまった!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!頭に『キングダムハーツのドナルドダックの顔が今のパーマかかってるオシャレなカンニング竹山の顔になってる』映像が流れる!!!!!!!!!!違う!!!!違う騙されないぞッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!そこに逆走号は無い!!!!!!!!!!そこには無いッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!アーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

旗間 真「ぎゃーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!『HEY!たくちゃんが顔パネルから口だけ出すモノマネをやって視界が防がれている時に腹を思い切り蹴って逃げていく野沢雅子』が見える!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!HEY!たくちゃんうずくまってる!!!!!!!!!!!!!!!!!!野沢雅子見てる!!!!!!!!!!!!!!野沢雅子振り返ってHEY!たくちゃんうずくまってるの見てる!!!!!!!苦痛に悶えてる姿が見たいんだ!!!!!!映像が飛んだ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!『ボクらの時代』で野沢雅子とHEY!たくちゃんとブルースウィリスが対談してる!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!?????????????????????間に何があった!?!?!?!??!真実が旗にくるまった!!!!!!!!!!!!!!!!!やっかいだぞ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!????????!ギャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

木瀬(きせ)の山猿にめちゃくちゃにされる5人。と同時に思い出していた。
 
神防磁(じんぼうじ)の猪だ。あれは45年前、同じような状況で会議室に神防磁(じんぼうじ)の猪が50匹乱入してきた。その頃土方 可能剣は女王蟻王宮剣道師範代ではなく、まだ土竜剣道指南(もぐらに剣を教えられる資格)で、 ’’ちんたま上まで伸ばして禰󠄀豆子みたいに咥えちょります級‘‘ではなく、まだ‘‘ベビーパウダー持ってクリエイトのレジに「これ雪見だいふくの周りについてるやつですか?」って聞きますねん‘‘級であった。
今回のようにこの時も猪に襲われた。神防磁(じんぼうじ)の猪に。
神防磁(じんぼうじ)の猪は神防磁(じんぼうじ)の山から来た猪。普通の猪より黄色く臭い。特に鼻が、仮設トイレと全部終わって冷たくなった花火のバケツのちょうど中間のような臭いがした。
猪たちはその鼻を5人の口にねじ込み壁まで追いやり
口の中からほっぺを壁に擦り付けるように何回も突撃した。その時の傷とストレスで五人にかなり悲惨な口内炎が出来た。猪が去った会議室で五人は笑い合い、この悲惨な出来事をプラスに変えようと「一番ひどい口内炎グランプリ」を始めた。誰が発起人でもなかった。全員だった。

木瀬(きせ)の山猿が去った会議室で五人は笑い合った。

乳津川 頬域「なんの逆走号に乗る必要も無かった。」

氷見足 ののか「私達だったのね。(冷たい声の中に優しさを宿らせたような声、灰原をマネした声)」

汚田習 乱世入「万を超える畑の汚し方を知っている私でも、こんな大事な事を忘れていたようだ…」

旗間 真「銀の畑の上では皆の記憶は新鮮に保たれる。一切忘れることなく。少し前は銀の畑では無かった。今は銀の畑の上だ。」

土方 可能剣「全員だから可能だったんだな・・・・・」

可能剣は記憶が蘇ると同時にその時思っていた気持ちも思い出していた。

‘‘城の意識‘‘だ。

当時私達は退屈に身を焦がしていた。5人集まり町内会を作りみんな仲良くなったのは良いが、ヒリヒリする何かを失ってしまっていた。町内会を作る前私達は誰かがやり始めたのかは知らないがお互いの家に「警察を呼ぶか、呼ばないかだけの出来事」を起こすのが流行っていた。汚田習 乱世入は私、土方 可能剣の家に時限爆弾付きの糞を投げていた。私は「私なら可能だ!!」と言いながら爆弾を解除しようとするが毎回爆発して負傷していた。その姿を見ては汚田習は笑っていた。「俺は万の畑を汚す方法を知ってるよ~~ん!!乱世に突入だ~~~!!!!!」と言いながら去っていく汚田習の楽しそうな背中を見ては不思議と警察を呼ぶ気持ちは失せていた。
そのうち旗間 真が汚田習 乱世入の家をピンポンしてドアを開けるなり「銀の畑は絶対汚させないぞ」と言うだけというのをやり始めたり、氷見足 ののかがドライアイスをそこらじゅうに撒き始めて「ごめんなさい、私のせいなの・・・私の能力のせい・・・・・・」と言い始めたり自分の二階の部屋にもドライアイスを撒いて窓に鉄格子をハメてインコを放って窓から外を憂鬱そうに眺める、というのをやったり乳津川 頬域は図書館に居て「君、ちょっといいか?」と言ってトイレに呼んでデカい鏡を空手の板割りみたいに持たせてそこに思いきり激突して粉々に割れた鏡にまみれて地面に倒れながら「中にあると思ったんだ・・・逆走号・・・・」とだけ言ったりした。あの頃はみんな現実という合戦を必死に生きる中、同じ仲間を見つけているような気がした。ほどなくして私たちは意気投合して町内会を作ったのだ。

しかしもう、あの頃のようなヒリヒリは薄れて型とルーティーンだけが規則正しく流れるような退屈な毎日になっていた。心の平穏すらあるが、成長は無いようだった。あの頃合戦でもがく中仲間を見つけた。そのあと年と共に合戦は生ぬるくなり、また、合戦自体無くなったような感覚になっていた。土方は32の時に剣道 ’’ちんたま上まで伸ばして禰󠄀豆子みたいに咥えちょります級‘‘を取ってから昇級をしてなかった。次は城を作らなければならなかったのだ。自分だけの城を。それがどんな城でも良い。たまに仲間が立ち寄り、「こんな城を作った」と見せるために。そして今度は自分が合戦に参加する野武士では無く合戦を起こせる存在になるために。城主ならそれは可能だ。そしてそれを1人1人がやれば集まった時もっと大きな事が出来る。集まったのが ‘‘人‘‘では無く、‘‘城‘‘なのだから。それを忘れていた。城を作るのは孤独な作業だ。時に、いや、そのほとんどが1人でやるものなのだ。仲間がいた場合、離れなければならないことがあるだろう。城だ。そうだ城を作ろう。

土方 可能剣「城の意識だ」

土方はラジカセで鬼束ちひろのリスト(TRICK好きだったんだろなっていう並び)を流しながら城の意識について皆に話し始めた。皆真剣に聞いてやがて大きく頷いた。
私達は次の「一番酷い口内炎グランプリ」を最後に町内会を解散することにした。

一度人生の指針が決まったら芸能人なんてどうでも良くなるもんだった。翌日の「一番酷い口内炎グランプリ」は酷いもんだった。長町姫奈の控室なんて作らなく、「その辺で待ってれば?」みたいな扱いをした。マネージャーがキレてきたが「知らねーよ、てめーが勝手に参加したいって言ってきたんだろ」という態度と「全員年下だからどうでもいーよ」という態度の二刀流で完全に長町姫奈サイドを圧倒した。その辺の道で順番が来るまで待たせ順番が来たら「はいまあまあでーす、6位で~~~す」と言って盗撮して帰らせた。
一位は飛び入りで参加してきた汚いじじいの口内炎だった。「海外のラウンドガールみたいな口内炎」と言って見せてきて口が臭いし海外のラウンドガールみたいな口内炎か全然よくわからなかったのでウケて一位にした。適当に「ディズニーランドを変な言い方してみて」とダル絡みしたら「ポピピ」と言ったのも高得点だった。

10年後、私たちは再会した。

私土方 可能剣は女王蟻王宮剣道師範代からBoA剣道究位  剣聖指南権利役(BoAに剣道を教えられる資格、それも‘‘剣聖‘‘に仕上げてもいい最上位の資格)になり、段位も ’’ちんたま上まで伸ばして禰󠄀豆子みたいに咥えちょります級‘‘から‘‘さんまさん、大谷が立って無い方のバッターサークルでたこ焼き屋開いてもいいでっか?!ホンマでっか?!級‘‘になっていた。土方道場を開いて弟子も2000人を超えた。
口癖は「皆なら、可能だ。」になった。

旗間 真は銀農塗師神(ぎんのうとうしじん)になっていた。銀の畑を知っているだけでは無く、全ての土地を銀の畑に塗り替えられる力を得ていた。田を汚されても塗り替えれば良いため、もう汚田習に目を光らせる事は無いようだった。目と髪も銀になっていた。
口癖も「真実が旗にくるまっても、取れば良い。」になっていた。

乳津川 頬域は逆走号求道 取纏(ぎゃくそうごうきゅうどう とりまとめ)になっていた。逆走については全て調べはついて解読し、逆走号も見つけていた。今は逆走の新しい道を求めながら逆走号のメンテナンス及び扱いの取り纏めをしているらしい。
口癖は「今取ってくるよ、逆走号。」になっていた。

汚田習 乱世入は禁史・田汚邂逅録を良いように使って田畑を活性化させていた。田汚邂逅録の中には見方によっては汚す方法の一つが『バクテリアや栄養が詰まった肥料を撒く』と読み取れるページがあり、その方法を駆使して世界中を飛び回り世界中の田畑を育てている。もう汚田習の頭の中に田畑を汚す考えは無くなっていた。
口癖は「乱世に突入したようだね。でも大丈夫、落ち着いて行けば。」になっていた。

氷見足 ののかは今まではただのババアだったが髪を本当に青白く染めたり整形もしたりでまあ68くらいには見える氷の女みたいになっていた。水色の着物を常に着るようになっていた。宮藤官九郎の映画を撮ったり米津玄師のMVを撮ったりしたらしい。
開口一番の「久しぶり。」の言い方が冷たくて艶やかになっていた。


みんな自分の城を築いていた。自分だけの城を。
さあこれから何をしよう。
胸が高まってきた。
デカいことが出来る。なんだって出来る。
だって集まっているのは人では無く、‘‘城‘‘なのだから。


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