見出し画像

三沢広之の真面目な解説とネタになった理由

こんにちは。最近三沢ネタを使う人がちらほら見られたので、三沢広之の真面目な解説とネタになった経緯をウルトラマンネクサス未視聴の方でも分かるように書きたいと思います。(ネクサスの重大なネタバレを含む)

1.三沢広之って?

三沢広之とは、ウルトラマンネクサス(2004-2005)に登場するキャラクターです。MPに所属しており、チーフである首藤沙耶の右腕を務めています。32話まではセリフと名前があるモブ程度の存在で、あまり目立ちませんでしたが、突如悪役に抜擢され、ダークメフィスト(ツヴァイ)に変身することになります。

1-2.そもそもMPって何?

MP(メモリー・ポリス)とは、本作の防衛チームであるTLTの機関の一つであり、スペースビースト(本作における怪獣のこと)に遭遇した人の記憶を消す役割を持っています。余談ですが、主人公の孤門一輝が所属しているのは実働部隊(ビーストと戦って倒すため)の機関、ナイトレイダーです。

1-3.なんで記憶を消すの?

スペースビーストは人間を食べる怪獣ですが、捕食する理由が「高い知性を持つ生物の恐怖を餌としているから」です。つまり、ビーストの記憶が残っていると、恐怖からさらにビーストを呼び寄せる危険性があるからです。
そのため、記憶を消すMPを含め、TLT自体が秘匿性の高い組織となっています。

1-4.三沢はどうして偉そうなの?

これはメタ的な理由なのですが、上記のMPチーフである首藤が、いわゆる根はやさしいキャラだからです。記憶を消すことを躊躇っている節もあり、実際後半では徐々に優しさを見せるようになります。ただMPはストーリーの運び上陰湿で胡散臭い組織でなければならないので、首藤を完全な悪者に出来ない以上、ヘイト担当として三沢が嫌味な態度を取っているわけです。

1-5.なんで孤門を追跡していたの?

ネクサスは、子供向けとは思えない陰惨で重厚なストーリーが特徴です。(特に前半)なので、主人公である孤門は徹底的にひどい目にあいます。助けてくれたウルトラマンを敵と認識する上司と揉め(時に殴られる)、記憶改竄のせいで自身が助けた少女に忘れられ、挙句彼女を殺されてしまいます(詳しく言うと出会った直後に死人になっており、以降は悪の巨人、ダークファウストに精神をのっとられていた)。そして紆余曲折あって組織を信じられなくなってしまい、失踪することになります。当然TLTとしては野放しにはできず、元の生活に戻ってもらうには記憶を消す必要がありました。そこで、三沢(というかMP)が孤門を追跡していたわけです。最終的には孤門が立ち直ったため、記憶を消す必要はなくなりました。

1-6.なんでジャーナリストの根来を追跡していたの?

根来は、物語前半のウルトラマン変身者である姫矢准(ネクサスは珍しく主人公=ウルトラマンではない)の知り合いで、失踪した彼を追っていました。姫矢はジャーナリストだった過去があり、根来は今でも同職を続けています。その過程で孤門と知り合い、彼を匿ったり、ビーストとナイトレイダーの戦いを記事として発表したため追われることになります。最終的には姫矢にたどり着くものの記憶を消されてしまいました。

1-7.溝呂木眞也との関係

軽く溝呂木の話をすると、元ナイトレイダーの副隊長でしたが、心の弱さに付け込まれダークメフィストに変貌してしまいます。以降は悪行の限りをつくし、前述した孤門の彼女を殺して操ったり、関係ない一般人をゲームと称してビーストに襲わせたりしていました。しかし最終的には姫矢(ウルトラマン)との戦いに敗れ、記憶を失います。記憶喪失でさまよっている過程で、かつて溝呂木にゲームの一環で両親を殺害された少女と出会います。この時に、溝呂木を追っていたのがMPでした。最終的にTLTにつかまってしまいますが、この一件で、黒幕に記憶を戻されたときも悪行を続けるのではなく、贖罪をしたいと思うようになります。
そのため、溝呂木は三沢の後輩である野々宮瑞生を拉致し、TLTを脱走するに至りました。たまたまその場面を目撃していたのが三沢で、溝呂木の処刑のために、黒幕によって操られてしまったわけです。

1-8.「お前は…」の【お前】って誰?

何度か文に登場した「黒幕」(アンノウンハンドと呼ばれる)のことです。TLTには裏切りものが潜んでおり、その人物がビーストを操り、溝呂木をメフィストに変貌させたすべての元凶でした。最終目標は失った自分の力を取り戻すことで、そのためにあらゆる手を使って闇の力を集めようとしたのです。その対象をナイトレイダーの現副隊長、西条凪に定めており、幼少期の彼女の目の前で母親を殺害した後、彼女と深い関係にあった溝呂木を闇落ちさせた挙句殺害、さらに溝呂木を通して後輩である孤門を精神的に痛めつけて彼女の憎悪を増幅させようとしていました。ウルトラマンには適正(デュナミストと呼ばれる)があり、凪はそれを持っていることを黒幕は知っていたため、周到にこの作戦を実行しました。最終的には思惑通り凪は憎悪まみれのままウルトラマンになってしまい、黒幕は力を取り戻してしまいます。

1-9.なんで記憶消去なんて芸当ができるの?

それは十数年前に地球に飛来した「来訪者」(簡単に言うと宇宙人)たちによるものです。彼らはビーストと上記のアンノウンハンドに母性を滅ぼされており、地球に逃げてきました。そしてビーストが地球にも来ることを知っていたため、対抗策としてビーストを倒せる武器や抑制するための記憶消去の技術を提供しました。なので三沢たちは専用の装置(携帯電話型)を使って人々の記憶をビースト関係に限って改竄することができるのです。


2.どうしてネタに?

それは音MAD作者特撮鯖と呼ばれる場所で、僕が三沢をいじったからです。そもそもこの鯖では、通話しながら作品をみんなで視聴するという鑑賞会が行われており、その中でウルトラマンネクサスもやっていました。
三沢をターゲットにした理由としては、僕が溝呂木推しであり、立たせたいと思っていたからです。そのためには、溝呂木を倒した三沢を忘れないでいてもらうことが重要だったわけです。実際僕が初見のときは、32話の三沢が誰か分からず、wikiや過去回を見返してようやく「ああ、あいつか」と分かりました。そっちに気を取られてしまうと、溝呂木に集中できないため、あえて三沢をしつこく擦ることで、32話での溝呂木の最期を際立たせようとしたのですが、ふざけすぎてしまい、結果的に鑑賞会メンバーの中で三沢の印象が溝呂木を食うという最悪の形になってしまいました。

2-2.三沢ネタの影響と鯖の変化

ネクサス鑑賞会以前は、ウルトラマンティガをやっており、そちらはごく普通の鑑賞会でした。しかし三沢がいじられたことによって、それ以降の鑑賞会でも面白いと思ったネタや、三沢ネタ(こじつけ9割)を拾うという悪しき文化が定着してしまいます。(音MAD作者の集いであるため、皆が内輪ネタの適性が高すぎたことも原因と思われる。)
その中で、イナゴの女(仮面ライダーW)、宮川太郎(ウルトラマンティガ)、アンヌ(ウルトラマン)、三隅逸雄(仮面ライダーOOO)、クマノ(大怪獣バトル なお、演者は溝呂木と同じ)などのキャラクターが過剰に遊ばれてしまうようになりました。

2-3.竹内義人ネタへ

こうして、三沢は出番の短さとは反比例に遊ばれるようになり、素材の発掘も進められていくことになりました。海外版も可能な限り掘り起こし、「三沢広之」の素材が出尽くすと、次は中の人(俳優:竹内義人)を素材にしようとする動きが強まりました。幸い、出演数はあまり多くないもののWikipediaなどに情報がまとめられており、作品の特定は容易でした。しかし残念ながら大半は円盤化や再放送などがなく、素材として収集できたのは極一部でした。しかも大半がモブで、ろくなセリフがなく、「音」としてはあまり使い物にならない代物でした。ですがその中でも、元気安や香取慎吾、仮面ライダーナイト役で有名の松田悟志さんとの共演シーンは話題を呼びました。

2-2.美術室の情事

端役が多い竹内氏でしたが、唯一ほぼフルで出ている作品があり、それが「新任女教師 美術室の情事」というポルノ映画(ビデオ?)でした。永瀬達也という名前で出演しており、淫乱な母親と彼女に逆レイプされ虚無になっている学生というえげつない設定が話題になりました。作中では、美術部の顧問になった女教師と恋仲になるものの、嫉妬した彼女の差し金で友人(元気安)たちに教師をレイプされ、何もかも失うという気の毒すぎる役回りでした。その内容から、下ネタ発言が期待されたものの、永瀬は役上性行為に乗り気ではなかったため、あまり成果は得られませんでした。挙句音質も最悪かつ内容も無駄にハードで極一部のシーンを除いて面白いと言える所もなかったため、鯖内で「駄作」認定されることになりました。ごめんね。

3.まとめ 

いかがだったでしょうか。まだ分かりにくい部分もあると思いますが、三沢の設定の大体は分かって頂けたと思います。それでもまだ「?」がある人は、ウルトラマンネクサスを見ましょう。とても面白い作品になっています。美術室の情事は見なくていいです。

いいなと思ったら応援しよう!