FF15ED考察
FF15ED考察
2020年5月24日FF15をプレイし始めて先日クリアしたわけですが、EDに謎が多かったので自分なりに考察してみました。
ちなみに今現在DLCはエピソード・グラディオラスしかやっていないのでその時点での考察です。
と書きましたが、書いているうちにエピソード・プロンプトとイグニスもクリアしちゃった…。ただしエピソード・イグニスのエクストラチャプターはやってない。
考察と言いつつ、おそらくほとんど私の空想だと思われます。
一応ゲーム内で拾ってきた情報を参考にしつつではありますが、三年以上前に発売したゲームの話だしたぶんn番煎じだし、攻略本とかの情報あまり拾えてないからとんちんかんなことをまとめている可能性がとても高い。
考察が中心なので感想は最小に控えています(たぶん)
長ったらしいのでおそらくどこかに矛盾があると思いますが許してください。
FF15は神話の最後の1ページを体験するというコンセプトで、ファイナルファンタジーというタイトルにふさわしいコンセプティングだったと思います。
物語の形式は一人称小説のようでした。ノクティスの一人称で進むため彼が知らない情報はわからないですし、さらに彼が語らない情報についてもプレイヤーは知ることが出来ませんでした。なんとなくですがFF15ではゲームという媒体で叙述トリックのようなものをやってみようとしたのではないかなと感じます。
FF15は各所に神話的謎がちりばめられていたわけですが、ノクティスは神話の探偵役ではなくあくまでも謎を出す側の存在だったというのはEDを見ると推察もつきます。
EDの筋書きをざっくり言うと「真の王であるノクティスが玉座に命を捧げて闇を払う」というものでした。
ノクティスが闇を払う宿命を背負った真の王であることは物語序盤から語られていたわけですがそれがつまりどういう意味だったのか自分なりに考察していこうと思います。
前置きが長い!!
・闇=病み
ノクトが払う闇とは具体的には「星の病」のことでした。
星の病は寄生虫としてイオスの動物にとりつき人間が寄生されると「シガイ」と呼ばれる化け物へと変貌を遂げていきます。
この寄生虫は作中でプラスモディウム変異体と呼ばれていましたが、おそらく寄生虫の一つ一つを調べると単為生殖したもので遺伝子的には同一個体なのではないでしょうか?ようするにクローンみたいなものですが、個体の一つ一つに意思がなく、全てが母体とどこかでつながっているものと思われます。
なので病を治すにはこの母体を滅ぼす必要があり、それがノクティスが行ったことだと思います。
では母体はどこにいたのか。
これは「星の病」という言葉からわかる通り、星自体が寄生されていたと思われます。
おそらくはイオスの中心地、地核付近にいたのではないでしょうか。
シガイが光に弱いという特性から考えても地中に潜っていることは合理的ですし、シガイが地面から湧き出してくるように出現することも説明がつきます。
・地核=死後の世界
ノクティスが闇を払うのになぜ命を捧げる必要があったのか、ということについて推測していきます。
おそらくイオスにおいては人は(人以外の生命も)死ぬと地下に行く、地核付近に向かうのだと思います。
黄泉の世界が地下にあることは神話的には珍しくない事例です。
ソルハイム時代の遺跡は「夜」になると地下への扉が開くものが非常に多かったです。夜は死の暗喩ですし、日の当たらぬ場所に潜った後に地上に出てくることは死と再生を意味します。この辺の考察は後でまたやると思います。
一応ソルハイムの死生観は火山が生命の象徴であり反対に水が死の象徴でした。おそらくは生は湧き出してくるもので死は沈んでいくものだったのではないでしょうか?
ちなみにルーナとノクティスがお別れする際ルーナは海に沈んでいき、ノクティスは海面に浮上していきました。やはり死者は下に行くのがイオスの決まりなのだと思います。
とにかく地下世界は死者の国で、生者が踏み入ることは不可能な空間であるとすれば、ノクティスが闇を払うために玉座に命を捧げる=死ぬ必要があったことは整合性がとれていると思います。
・地核=クリスタルでもある
イオスの地核が死後の世界という話はしましたがそれを踏まえた上でイオスがそもそもどういう惑星なのか考えてみます。
星が形成されるときその核となる物質が存在するわけですが――地球だと鉄とニッケルらしい――イオスの場合はクリスタル(と同等の物質)が核なのだと思います。
なのでルシスに代々保管されているクリスタルは疑似的なあの世であると考えられます。
死者の魂は死ぬと地核に降りてきます。
そしてそこでおそらくそのままクリスタルの一部に取り込まれ、いったん蓄積されるのだと思います。
ということはルシスのクリスタルは疑似的な死後の空間であり、寄生虫の母体を殺すためのエネルギーを代々蓄えていたことが推測されます。
しかしクリスタルの力が本来死後世界のものであることを考えれば地上に引っ張ってこれるエネルギーはごく一部でしょう。
バハムートは「玉座に命を捧げ力を解放せよ」的なことをいっていましたが、これはやはりどれほどのエネルギーを蓄えていても死後世界でなければ万全の力は出せないと言うことなのだと思います。
・六神はなぜ闇を払うことが出来ないのか?
ぶっちゃけ人間にやらせるより六神が自分で闇を払った方が早くね?神様なんだしよ――と思うわけですが、これもやっぱり星の病が地核近辺=死後の世界に寄生してしまったことが原因なのではないでしょうか。
六神に大きな力があることは間違いないと思われますが、死者の世界はおそらく彼らの管轄外なのだと思います。
主神クラスのどんなに強い神様でも冥界下りをするとろくに活躍できずに追い払われるというエピソードは古今東西あらゆる神話に登場しますが、おそらく六神も生きている状態では地核近辺で万全の力を振るうことが不可能であることが推測されます。
六神の肉体と力のあり方について少し考察しておこうかと思います。
作品内で帝国軍は六神を敵対視し、彼らを討伐するために軍を大量に派遣してきます。
顕著なのがシヴァの例なのでシヴァを中心に見ていきますが、まず彼女は物語の時間軸の数年前に目覚め、帝国軍に討伐されていました。その遺体は渓谷にそのまま残っており、作中で見ることが出来ます。
しかし肉体的には殺されているにもかかわらずシヴァ自身はゲンティアナとして常にルナフレーナの側に追従していました。
このことからも六神は肉体が滅びてもすぐさまそれが存在の死につながるわけではないのだと思います。
六神も死ぬと地核に落ちていくのだと思うのですが、彼らは存在が巨大なので魂の総量と言いますか、エネルギーが膨大であるため降下の仕方が非常に緩やかなのではないでしょうか?
そしておそらく、一定の条件を満たすと降下自体を止めて権能を維持できる仕組みがあるのだと思います。
その仕組みが神凪なのだと思います。
六神の肉体についてですがおそらく話が始まった時点で肉体まで完全に保持していたのはタイタンとリヴァイアサンだけだったのだと思われます。
イフリート、シヴァの肉体喪失時は作中でも言及されていますが、同様にバハムートとラムウも物語が始まった段階で現世で活動していた肉体自体は喪失していたのだと思います。
ラムウは三つの石碑を介しての啓示でしたし、バハムートの啓示はクリスタルの中で行われました。
おそらくは魔大戦時に二柱とも肉体を喪失したが、一定の力を維持するために処置を施したのだと思います。
バハムートはわかりやすいですね。ルシス王国のクリスタルは疑似的な死後空間なのでそこに自ら入って地核への降下を防いでいたのだと思います。
ラムウについても石碑内部にクリスタルの欠片があると仮定すればほぼ同様のことが出来るかも知れません。
タイタンとリヴァイアサンも話の流れを見るに最終的には肉体は死亡したとみるべきでしょう。とはいえその前に啓示を行っているので大きな問題はありません。
推測ですが、六神にとって自分たちの肉体が喪失することは遅かれ早かれいずれやってくる確定的な事象だったのだと思います。問題は肉体がなくなった後どうやって存在を維持し続けるのか、それはおそらくノクティスが背負った真の王の役割と不可分なのだと思います。
・真の王とは一体何だったのか?
ノクティスが選ばれた真の王とは結局何だったのか、上記の考察をまとめ上げるとおそらく単純な星のための犠牲者・生け贄とは全く違ったものだったのだと思います。
真の王=深の王=冥府の王なのではないでしょうか?
つまりFF15は人間としてのノクトの生涯を見届けると同時に神としての彼の誕生を見届ける話だったのではないか。
真の王が冥府の王のことだったのではないかと推測した理由にルシス王家の紋章もあります。
髑髏が紋章というのはなかなか珍しく、アイコン的には死を想起させるもので、光サイドのものには普通は見えない。
だけどこれが紋章であることにはちゃんと意味があるのだと思います。
いずれ死後の世界を司る人間が生まれる家系なら髑髏が紋章なのはふさわしいと言えるでしょう。
星の病との関わりの中で真の王がなんだったのかを考察していこうと思います。
そもそも星の病、シガイを生み出すプラスモディウム変異体とはなんだったのか。
形としては寄生虫として生物にとりつく存在な訳ですが、元来これは星の中心地で生まれたがん細胞のようなものでありそこから流れてくる血液のようなもの、なのだと思います。
つまりこれまで寄生寄生繰り返してきたけど星の内部は寄生されていると言うよりは変異している。変異体なだけに。
そう思った理由ですが、プラスモディウム変異体はまず日中は活動できず、メテオから生まれる光を避ける傾向にあります。メテオは隕石ですし、昼の太陽光はイオス外の恒星から放たれる光であるためいずれもイオス外のものが彼らの天敵になると考えると、星の外からやってきて星の内部に寄生したと考えるよりは星の内部で発生したとみるべきでしょう。
ではなぜ星の内部で病が発生したのかという話ですが、繰り返しになりますがイオスの地核は死者の世界です。死ぬと全ての生命は地核に帰り、そしてゆっくりと再び地上に上って再生されるのだと思います。血液が心臓を通して全身を循環していくのに似ています。
ソルハイム時代には火山が生の象徴で水が死の象徴だったという話は前述しましたが、どういう形で荒れ落ちたものが再び湧き上がってくる、というのがイオスにおける生命流転のありようなのだろうと思います。
しかしソルハイム末期になると魔大戦が起こりました。
ソルハイム文明はかなり発展していた為相当数の人口が星にいたのだと思うのですが、戦争になればそれが一気に死亡してきます。まして魔大戦でソルハイム文明は滅びたわけですから、相当数の人間(人間以外も)がなくなったでしょう。
そうすると地核には一気に大量の死者の魂があふれかえることになります。
おそらくそれは星の処理能力を超える量だったでしょう。ハイカロリーの食べ物を一気に大量に食べたような状態に陥り、星の機能が一部不全に陥った。その不全を補うための仕組みが生まれ、これがプラスモディウム変異体を生み出す母体(機構)だったのだと思います。
とにかく内在するエネルギーが多すぎるから早急に外に吐き出さなければならない。通常なら一個の生命として再生させるエネルギーを不完全な形で外に押し出す。
もともとエネルギー体に近いため気化もしますし寄り集まれば液体のようになり、虫にようにも見えるかも知れません。
不完全な生命であるため非常にもろくそのままでは地上で存在を維持できず、そうなれば元の木阿弥であるため、地上に既にある生命体に寄生させる。
それでも外光の光線に対する耐性を確保することが出来ず(たとえば私たち地球人ならメラニン色素とか持ってるわけですが)基本的には夜間の暗闇だけで活動することになり、普段は地面に潜っているわけですが、出来るならもっとたくさんのエネルギーを外に出したいわけです。
ただでさえいっぱいいっぱいなのに地上では再び戦争が起こって人が死んでくるわエネルギー総量の大きい神も死んでくるわでイオスはメチャクチャ大変だったと思います。もう食べれないよ!っていってるのに飯を食わせてくるみたいな。
吐き出すための仕組みさえも新たな飯を運んでくる地獄の情な現状…もうどうしようもない…
それをどうにかするのが真の王の役割だったのだと思います。
具体的にどうやったのか。
やることは大きく訳で二つ。
まずは地核にある余剰のエネルギーを減らすこと。
これはクリスタルにため込んだエネルギーを使って余剰を相殺したのだと思います。
クリスタルには歴代の王と歴代の神凪、だけではなくおそらく歴代の王の剣たちの魂も保管されていたと思われます。
なぜ王の剣も含まれるのかというと神話の記述に「王と騎士たち」とあるからですね。
エピイグでイグニスが最後までついて行く旨を言い出し掛けてばっさりノクトに断られますが、あれば精神論の話ではなくノクトの魔力を分けて貰ったイグニス、グラディオラス、プロンプトの三人は王の剣なわけですから死んでしまえば本当にノクティスと最後まで一緒に行けたんだと思います。でもノクトはそうしなかったんだなぁ…(大の字)
話それた。
王の剣までいれるとクリスタルには相当なエネルギーが保管されていたと推測されます。
それプラスの六神ですから、ノクティスが最後に使った力の総量が相当だったことを覗わせます。
もう一つは寄生虫を生み出している部分を破壊し、星の機能を正常に戻すことです。
これを行うためにまずは変異した星の機構(寄生虫の母体)を破壊するわけですが、星の内部の出来事ですからやたらめったらに破壊するわけにはいきません。どこまでが変異した部位なのか調べる必要があり、ノクティスが正しくその部位を破壊できるようにマーキングする必要があったと思います。
そのマーカーの役割を果たしたのがアーデンなのではないでしょうか。
アーデンは寄生虫を取り込むことが出来たわけですが、そうしているうちに自分もシガイとかしてしまいました。そのアーデンが地核に落ちると、そのまま寄生虫の母体と合流すると考えられます。なので合流地点を破壊すればいいわけですね。
さて破壊するところまではいいですが、変異してしまっていたとはいえ元々は星の重要な機構の一部です。壊しっぱなしにするわけにはいかず、再生治療を施すかまるごとどこかから移植するかしなければなりません。
どちらかなのかはわかりませんが、ノクティスとルナフレーナが最終的にその代理の機構に納まったのだと思います。
EDでは二人の結婚式らしきものが描写されるわけですが、その描写の中でレギスがルナフレーナに「頼りない息子だがよろしく頼む」的なことを言います。役目を果たしたレギスたちはいなくなり、ノクティスとルナフレーナだけが地核に残ると言うことなのだと思います。
なのであの描写は生きている二人の結婚式ではなくそれこそ幻想のうちの話でしょう。
星の内部が正常に戻った以上いずれ全ての魂は地上にゆっくりと再生(転生)していくと思いますが、二人だけは永遠に星の内側で生命の眠りと目覚めを守っていくのだと思います。
つらい…
六神ですがおそらく今後はノクティスとルナフレーナを通して地核からエネルギーを補填して肉体を持たない形で存在を維持していくのだと思います。立場的には完全に二人の部下ですね。
チャプター15のファイナル都庁アタック(違う)でその片鱗を覗うことが出来ましたね。ルーナがイケメンだったのであのシーンは盛り上がったわ。あのシーンが天国だったその後地獄。
FF15は神話の最後の1ページを大変するゲームでした。
神話の名前は『創星記』でしたから、星が作られていく仮定の、最後のワンシーンを切り取ったのだとしたら、これまで不完全だったイオスという星の有り様が完成した瞬間を見たのかもしれません。
朝が綺麗でしたね……。
それ以外の感想がない――
余談
・ノクティスは六神全員の啓示を受けているのでは?
ノクティスが闇を払うためには六神の啓示を受けることが必要なわけですが、一柱だけ啓示を受けていない神がいます。
イフリートですね。
イフリートの話をしよう。
神話では裏切り者の神として物語が始まる遙か前、魔大戦で他の神々に殺されたことになっています。
その遺体はシガイと化してラストに襲ってくるわけですが、
作中のイフリートは火の神であり、ギリシャのプロメテウスよろしく人々に知識を授けます。
火、知識――うーん……そんな名前の人がいたような???
イグニス・スキエンティアおまえだよ!!!!!
まあぶっちゃけると私はFF15始めたとき召喚獣がノクトしか使えないとは思っていなくてきっと仲間皆が一体ずつ契約できるとかそんなんでしょって思ってて、じゃあイグニスはイフリートだな。グラディオはリヴァイアサンとかでー、親友(プロンプトのこと)はラムウあたりかな?とかって思ってたんですけど、違ったんで「おまえの思わせぶりな名前はなんなんだよ…」って思ってたんですよ(早口)
まあそんな感じで話を進めていたらシヴァ=ゲンティアナさんからイフリートの話を聞いて…え、やっぱイグニスイフリートじゃないの???って改めて思った。
神凪であるルナフレーナとノクティスはニコイチの存在でアンブラとプライナもニコイチならゲンティアナの対になる存在もいてもおかしくない訳でして、それはイグニスしかいない。
本当はイグニスがイフリートになる描写が企画されていたが企画段階でいろいろあって没になったというのが内実のような気がしなくもないがそれだとロマンがないので、私はイグニスはイフリートでありノクティスに啓示を授けたが本人にはイフリートの自覚はない、という線を推したい。
ラムウやバハムートも魔大戦時に肉体を喪失したと推測していますが、イフリートと彼らの違いは人間に友好的だった前者は力を維持するための一定の措置が取られたが人間と敵対していたイフリートは放置されたのだと思われます。
そのため二千年の間にイフリートの魂は徐々に地核に降下していき、その一部は再生(転生)に入った。それがイグニスだった。ただ神の魂の総量は非常に大きいため一部だけ転生しても大本はまだ残っている。そちらはシガイ化した。
という説を推していきたい。
啓示についてですがこれは神がノクティスを認めて力を貸すための儀式なのでイグニスがノクティスを真の王にふさわしい人間だと認めてしまえば啓示は自動的に行われるということなのだと思います。
イグニスは多分三人の中で一番ノクトが犠牲になることをよしとしないやつだと思うんだけど自分がそういう仕組みを運用した六神側の一部だとするとすっごく可哀想だよね。
オタクそういうの大好き。食い慣れた味がする。(主語デカ)
でもシガイ化したイフリートは完全に破壊されたけどイグニスはノクティスと啓示でつながっているならイグニスだけはノクティスの死後も彼の存在を認識し続けることが出来るのかも知れない。知らんけど。
アーデンについてもいろいろ考察をまとめたいけどまだエピソードアーデンをやってないので後回しにした。
ただ彼のやり方を見るに単なる悪役ではなくきちんとした役回りを持って動いていたような気がするんだよね。
ルシスに対して復讐したかったことは事実だけど冷徹に徹しきることも出来ない根が善人だったんじゃねーかなって…
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