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試験結果はBenissimo ❤️

生まれて初めての海外留学が終わりました。
最終日2日間は筆記試験と口頭試験で、準備もいろいろで、目が回ったよ〜。

でも結果は予想外に良くてBenissimo❤️
筆記試験を返してもらう時、名前を一番目に呼ばれて 
「まりこは間違いが0だった。やったね!」とフランチェスコ先生に褒められました。

しかし採点した時フランチェスコ先生はお疲れだったようで、
自分で見直すと少なくとも1つは間違いがあったよ。
とはいえまあ良くがんばりました。

返してもらったらすぐに間違い直しを自分でして、
その答案をフランチェスコ先生に返して、
今度は厳しいバーキ先生の口頭試験。

事前に先生と相談して、教わった勉強の中から一つ課題を選んで、
それを自分でも良く調べ直して、
テキストに書いてあること以外の話も盛り込むようにと言われていた。
みんな一生懸命勉強してたし、えらい緊張してたよー。

『ロミオとジュリエット』を選んだ女子が多くて、
バーキ先生が「おんなじ話を聞かされるのは退屈だから、
工夫して面白くしてよ!」と釘を刺されてました。
で、ロミジュリを選んじゃった子たちはいっそうプレッシャーだった。

わたしは1900年代初頭にイタリアからアメリカに渡って、
ニューヨークのメトロポリタン歌劇場などで大成功をおさめた、
偉大なテノール歌手エンリコ・カルーソが、
48歳の死の間際に故郷イタリアのナポリに帰って長期滞在したホテルの部屋に、
カルーソの死から60年後、偶然たまたま泊まることになった、
イタリアの大人気歌手ルーチョ・ダッラが作詞作曲した『カルーソ』という、
世界的に大ヒットした歌を題材に選んだ。

「自分でちゃんと調べなさい」と言われたおかげで
1900年初頭にアメリカに渡ったイタリア人の暮らしや
(ゴッドファーザーのドン・コルネオーネより40年も前だよ)
当時のオペラ事情、
エンリコ・カルーソの録音のデジタルリマスター版や
貴重な映像も見つけて面白かった。
素晴らしい声なのだ❣️

そしてルーチョ・ダッラの声もしみるのだ❤️
わたしは歌詞の中で4回も繰り返されるフレーズに注目して、
その言葉に込められているに違いない、自分の推論を語った。

難しい文法や動詞活用の「接続法」や「遠過去」も使って下原稿を書いて
それを何度も声に出して話して、いろいろ直したんだよ。

いつも関口英子先生と朝比奈佳尉先生に
「イタリア語は声に出して読むことがとても大事です。
小説も黙読しているだけでなく、声に出して読むと見えてくる世界があります。
イタリア人が朗読している音源を聞くこともとても勉強になります」
と教わっているのだ。

日本語はかなり平坦だけど、
イタリア語は抑揚、つまりアップダウンも息継ぎも重要なのだ。

でわたしも、
途中で先生に質問されそうなことも予想しながら、
声に出して答えてみた。

朝比奈先生によく
「何か聞かれたら黙ってないで、質問された動詞をまず繰り返してから、
そこで考えて、続きを言うと良いんです」と言われている。
「どうしてそう考えたのですか?」と聞かれたら
「なぜこう考えたかと言うと、、」とまず言ってから、
続きを言うのだ。
いいよね、これ。

宿の部屋一人で椅子に座ってばかりだと飽きるんで、
ストレッチしながらとか、
爪切りしながらとか、
手洗い洗濯しながら話してみた。
(イタリアのコインランドリーは洗濯も乾燥も高いので、
わたしはほとんど自分で手洗いして部屋干ししている)

そのおかげか、
厳しいバーキ先生を前に熱弁して、
「まりこの話面白いからもっと聞きたいけど、
時間がないから残念だけどここまでね。
Benissimoよ。ここにサインして」
と言われて「30分の28」と先生が書いた評価の横にサインして
元気いっぱい教室を退出しました。

わたしは2番目だったから
(1番目はオーストラリアの元大学教授)
廊下に出てくると、そこでラストスパートで勉強してるクラスメイトに囲まれて
「まりこどうだった?難しかった?」
「テキストとか見てもいいの?」「先生どんな質問した?」とか聞かれた。

「テキストも何も見ないで話すんだよ」というと
みんないっせいに「あーーやばい😭」て反応でかわいかったよ❤️
「でも時間短いから大丈夫だよ。
自分の考えたことを、はっきり言うと良いよ」と伝えると
ちょっと安心したようだった。
自分の感想や見解を言うのは得意なんだよ、彼らは。

宿までの帰り道。
秋のシエナの町がほんとうに美しかったよ。
そしてわれながら「成長したかんじ」でした。

「人は何歳になっても成長する」とかって、
イチローとか草笛光子とか特別の人の話と思ってたけど、
わたしみたいなふつつか者でも成長するなんて、
かなりびっくり。
感動だぜ( •̀∀•́ )✧

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