映画ジャイアンツについて

Giant (1956) - Fight Scene youtu.be/e4ptm6F2KHQ @YouTubeより

ネタバレ注意。

私が一番好きな映画は「ジャイアンツ」。
テキサスの白人の牧場主ディック(ロック・ハドソン)、男勝りな姉、メリーランドからやってきた美しい奥様レズリー(エリザベス・テイラー)、息子(デニス・ホッパー)、嫁入りしてきたヒスパニックのホアナ、使用人ジェット(ジェームズ・ディーン)と他のヒスパニック系の人たちの人間関係を描いた壮大な大河ドラマ。日本との太平洋戦争も描かれる。

全体的にジェームズ・ディーンがかっこいいのだけど、ロック・ハドソンも最後にこの見せ場を作るよね。これがまた痺れる。

30年前にLDで何度も観たな。
あとはチャップリンの「独裁者」と「ブルーズ・ブラザーズ」。
いずれもマイノリティーの問題が扱われてるね。

これはそのラスト。
白人でテキサス男でヒスパニック系の人たちへの差別を隠さなかったディック(ロック・ハドソン)が長年かけて奥さんに調教されてヒスパニックの人たちに理解を示した結果がこれだ。圧巻。

何度観ても最高に痺れるね。30年前によくわからずジェームズ・ディーンのLDボックスを買ったんだよ。有名な「エデンの東」、「理由なき反抗」は見たよ。悪くなかった。そのあとのおまけみたいな「ジャイアンツ」を見たらぶっ飛んだんだよ。なんだこれはと。ジェームズ・ディーンが素晴らしいのだけど、ロック・ハドソンも最後に魅せるね。

クソ面白くもないジェットの成り上がり披露会から帰ってきたディック一家。
適当なレストランに入るとウェイトレスが色の浅黒いヒスパニック系の嫁と孫を変な目で見ている。
しかし店長が多めに見て注文を聞く。
しばらくして明らかにヒスパニックらしいみすぼらしい人たちが入ってくる。

店長が出てきてこの店から出て行けという。
それを見たディックが割って入る。
私はベネディクトの者だ。長年地元で尊敬されている。この人たちにも同じサービスをしてあげられないか。
それが何か?じゃああんたの席にいる浅黒い赤ん坊もベネディクト家なのかい。

ああそうだね。
分かったよ。悪かった。あんたたちはいてくれていい。でもこいつらはダメだ。
さあ出て行ってくれ。

ここから殴り合いが始まる。老齢ででっぷり太ったディックが勝てるとは思えないが。

喧嘩に勝ったレストランの店長、看板を外してイカれた爺さんにくれてやる。地元の名士だかなんだか知らんけど。お店はぶっ壊れまくったけど。

“WE RESERVE THE RIGHT TO REFUGE SERVICE TO ANYONE”

(私たちは特定のお客様にサービスをお断りすることがあります。)


あと、この映画、ジェットが「男なら一度は憧れる女性」と語るレズリーも美しいのだけれど、ヒスパニックのホアナも美しいんだよね。私はこの映画を観るたびにホアナを亡くなった母親に重ね合わせて観てしまうのだけど。じゃあ私の父親はデニス・ホッパーかw ディックにあたる人は私が生まれた時点でもういなかったな。でも一番共感するのはジェット。若者だったとき自分のことのようで何度も号泣した。

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