二度寝して目が覚めた

二度寝して目が覚めた。決定的に悲しい夢を観た。15年前に別れた彼女だった。私は対応を間違えたのだ。日本人の彼女にあれ以上私のやることに付き合わせられなかった。個人的なことでは楽しく付き合えたのに。「私に力を貸してほしい」という言葉が最後まで出なかった。彼女にも同級生たちにも。
やるべきことをやり遂げたのはそれから13年ものちだった。子どもの頃から35年かかった。その直後に母が亡くなり、彼女と暮らしていたときに母が連れてきて17年以上ともに暮らした猫たちも追うように死んでしまった。自分で勝手に決めた大義を果たしたという事実が残っただけだった。
人生は一度きりだ。一番大切なものを死守したら二番目三番目に大切なものが根こそぎなぎ倒された。これからの暮らしがどうなるのかわからない。なるようになればいい。大切なことはすべて過去の事実として確定してしまった。よかったことも悪かったこともすべて取り返しがつかない。

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