【寓話】水汲みの話

あるところに村があった。

その村には水道がなく、子どもたちが遠くの川まで毎日水を汲みに行っていた。

その村には、Aくん、Bくん、Cくんという3人の子どもがいた。

Aくんの家には大きなバケツがあり、Bくんの家には中ぐらいのバケツがあり、Cくんの家には小さなバケツしかなかった。

あるとき、その村の長老が子どもたちに尋ねた。

「君たちの中で一番たくさん水を汲んでいるのは誰かね。」

すると、Aくんが自信満々に言った。

「それは僕です。僕が一番たくさん水を運んでいます。」

しかし、長老はその言葉に耳を傾けず、続けて言った。

「ところで、君たちはそれぞれ一日何回水を運んでいるのかね。」

それに対して、Aくん、Bくん、Cくんはそれぞれ答えた。

「3回です。」

「5回です。」

「10回です。」

すると、長老はAくんに言った。

「君は今日から水を汲み終わったら、バケツをCくんに貸してやりなさい。」

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