初恋の女性の夢

明け方夢を見た。会社の同僚たちと仕事をしていたらパーティー会場になった。ポンと肩を叩かれたので誰かと思ったら初恋の女性だった。とても美人で憧れていた。彼女の方から気さくに話しかけてきて、そのまま2人でステージに上がった。彼女がプレゼンをして私は照れくさそうにしていた。ほんわかとしているうちに目が覚めた。
私は中学のとき彼女が好きだった。美人でクラスの男子のほぼ全員が彼女が好きだった。あるとき彼女に聞いた。「どんな男が好きなの?」と。彼女がお金持ちや容姿のいい男と言い出したら仕方がないと思った。しかし彼女は「夢を追いかけている男性」と言った。これなら俺でもなんとかなるんじゃないかと思った。自分には大きな夢があって何十年かかっても成し遂げるつもりだったから。しかし彼女が高校の時に付き合っていたのはサッカー部のキャプテンや軽音学部のバンドのギタリストだった。ああなるほどなと思った。要するに若い女の子から見て概観できるような夢でないとダメなのだ。2、3年で結果が出て、地元の有名人で、そこには客席があって。
私が追いかけている夢は正反対で、少なくともその実現には数十年はかかりそうだった。そんな夢を一緒に追いかけてもらえるような義理は彼女にはなかった。かく言う私自身も若い頃は女の子をほぼ容姿で見てたわけで相手を悪くは言われない。お互いに未熟だったのだ。その後何十年もかけてあの日の夢はほぼ成し遂げたし先月は長年勤めた会社を定年退職できた。彼女はその後どんな男性と結婚してどんな人生を歩んだのだろうか。私には縁のないことだったが。

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