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2回裏 佐藤輝明のベースランニング 2021/6/18 今日のワンプレー

両軍無得点。2回の裏先頭バッターの佐藤輝明はライト線へのツーベースで出塁しチャンスメイク。ノーアウト2塁となり続くバッタージェリーサンズがライナー性の当たりを左中間へ放つ。

当たりは明らかにヒット性ではあったが、レフトの守備位置がやや後方であったことからダイレクトで捕球する可能性もあり、セカンドランナーにとっては判断が難しい打球であった。

このときセカンドランナーの動きとして選択肢は2つ。

1.ハーフウェイまで出て待ち、レフトの打球処理状況を判断
2.レフトがノーバウンドで捕球した場合に備えタッチアップの準備をするためセカンドベースに帰塁

どちらを選択するのか、打球を視界の端に置きながらセカンドランナー佐藤輝明の動きに、私は注目していた。

佐藤輝明がとった選択肢は2。タッチアップのためにセカンドベースに帰塁する、であった。

おそらく佐藤は
・レフトがダイレクトで捕球した場合にも非常に不安定な捕球体制になるため3塁へのタッチアップは成功する
・レフトが捕球できなかった場合にも、自分の走力ならセカンドベースに触れた状態からスタートを切ってもでも3塁を駆け抜け本塁に到達できる

と一瞬で判断したのであろう。サンズの打球が外野へ飛んだ瞬間、迷う間もなくセカンドへ帰塁したように見えた。

結果、サンズの打球はレフトが捕球できず2ベースヒットとなり、セカンドランナー佐藤輝明はホームイン。先制点を取ることに成功した。

サンズの打球はダイレクトに捕球されることなく左中間を破ったことによって、ハーフウェイ待ちであろうがタッチアップ準備のためにセカンドベースに帰塁しようが、結果的に佐藤はいずれにしても本塁を駆け抜けることができたであろう。

だが、打球速度・外野の守備位置・自身の走力、その他の要素を佐藤は一瞬で判断しセカンドへ帰塁した。いずれのケースにも対応できるよう瞬時に対応するという、佐藤輝明のパワー一辺倒ではない非凡な野球センスを垣間見た気がした。

2021/6/18 阪神-読売戦 2回裏 サンズ先制タイムリー2ベース


巨 人 0 0 0 1 0 0 0 0 0 1
阪 神 0 3 4 0 0 0 0 0 X 7
【巨人】 ●メルセデス(2勝1敗) 田中豊 戸根 戸田
【阪神】 ○西勇(4勝3敗) 及川 岩貞
[本塁打] サンズ13号(神)

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