「言語化の魔力」感想

「言語化の魔力」これは樺沢紫苑先生の40冊目の本である。
樺沢先生はyoutubeで4000超の質問に答えておりその集大成としてこの本を出版された。先生は自殺しようとする人やメンタル疾患になる人を一人でもへらしたいというお気持ちから情報発信のツールのひとつとしてyoutubeをはじめられた。かくいう私もyoutubeの先生の動画で救われたひとりである。

では本題にうつってこの本で私が注目したポイントが2つある。
それは「視座転換」「言語化」である。

まずは「視座転換」について
先生は3種類の視座を意識すべきとおっしゃっている
1.ニュートラル(中立)でみる
2.ロングショットでみる
3. 極端な考え方を手放す。

ここでは3.極端な考え方を手放すにフォーカスをしてみる。
極端な考え方いわゆる0/100(ゼロヒャク)思考を手放すということだ。

正直、メンタルダウンしていた時の私はまさに0/100(ゼロヒャク)思考におちいっていた。
私は2年半前仕事とコロナのストレスから食欲が減退し、4か月で15キロもへった。もともと太っていたこともあって体重が減ることにたいしてはそこまできにはしていなかったが、いままで楽しかったことが楽しくなくなった時さすがにおかしいと気づいた。いわゆる抑うつ状態だったといま振り返っておもう。当時は非常事態宣言中ということもあり、なかなか友人とあって話すこともできず好きなお芝居もみられず、先生のいう「ガス抜きができない」状態であった。
ゼロヒャク思考にとらわれた私はストレスから逃げたい一心で仕事をやめ実家に逃げ帰った。仕事を辞めるという選択肢しかおもいつかなかったのである。ここで普通であれば、上司に相談して休職という手もあったのかとおもう。私がいいたいのは逃げ帰ったことが決して悪いということではなく他に選択肢があるのに気づけないことがゼロヒャク思考の怖いところであるということだ。
では、どうすればいいか。うれしいことに本にはゼロヒャク思考の脱却方法のヒントもかかれている。
それは「普通を入れると楽になる」ということだ。
具体的には
良いか悪いかではなく「良い、普通、悪い」
好きか嫌いかでななく「好き、普通、嫌い」
0か100ではなく「65も75もありと考える」ということだ。
たったこの思考の切り替えで気分がものすごく楽になるというもの。
確かにこの普通がはいった時点で普通という選択肢もあるのだと楽になった。

次に「言語化」
この本の本質というべき部分である。
私が特におすすめしたいのが本にかかれている「相談する勇気をもつ」ということだ。相談できれば楽になるというのは私が実際に身をもって体験したことでもある。無料の電話相談にかけ当時はとにかく自分の思っていることを何も考えず伝えてみた。話ができたこと、話をきいてもらったということだけでも心が楽になった。
 先生は自己開示の難しさも簡単に相談できないひとつの理由ではないかとおっしゃっている。確かにそうだ。今感想文をかいている私も私の体験談をここに書いていいかどうか迷った。だがせっかく本を読み言語化の大切さを知ったからには勇気をだしてみようと書いている。
そして最初にフォーカスしたゼロヒャク思考もここにからんでくる。相談するのも、書くのもすべてさらけださなくてもいいのだ。例えばカウセリングの場合全部はなさないといけないのか?と思うこともあるだろう。しかし少しだけでもいいのだ。私は正直雑談でおわったときもある。誰かと話すということが重要なのだ。
最後にこの本は一歩踏み出す勇気をくれたことは言うまでもない。完璧じゃなくてもいい、まずは行動にうつすことが大事だ。できるところからやっていこうでかないか。それで十分である。





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