「Deathノック」はお守り

こんにちは、こんばんは

虎の虫です

今日、明日でほとんどの球団がキャンプを打ち上げ、オープン戦に入っていきます。やっと待ちに待ったシーズンが始まると思うと今からワクワクしますね。

この時期のプロ野球ファンの楽しみ方は大方、贔屓球団のキャンプを見て今年こそは優勝間違いなしだとか、あの若い子が良い感じで成長してきてるんだよねだとか、良い想像で頭をいっぱいにすることだろう。

私もこの例に漏れず、今年こそ我らが阪神タイガースが優勝すると思っていますし、井上、小幡、小野寺、佐藤輝等々のスケールの大きさに惚れぼれしていた2月でした。

さてこの阪神タイガースのキャンプにて、各クールの最終日に行われているのが題名にもあるDeathノックである。

Deathノックというおどろおどろしい名前のわりに、やっていることは普通のノックである。ただ時間が長い上に少人数。これが意外にも見ていて面白かった。和気あいあいとノックをしているように見えて、井上ヘッドが打つノックが絶妙なのだ。それか、単に推しがユニフォームをドロドロにして、吐きそうになりながらノックを受けているのを見るのが楽しいだけか。(おそらく後者です。第1クール木浪と小幡のDeathノックが終わった後ドロドロの2人がグータッチしていたのがかっこよすぎて...でした。)さて、Deathノックを受けたメンバーを挙げる。

第1クール最終日で行われたDeathノックは木浪と小幡

第2クール近本、高山、梅野、坂本(デス^2です!!)

第3クール糸原と中野(苦楽力アップです)

第5クール山本、北條、陽川、中谷、榮枝、井上(試合後デス!!)

(第4クールは恐らくDeathノックを行っていないです。記憶にないです。間違っていたらすみません。)

このDeathノックがネット上の議題に上がったのが第5クールのDeathノックである。理由は簡単、Deathノック中に井上選手が怪我をしたのだ。これを皮切りに、こんな練習意味があるのか、これで上手くなるわけがない、こんな千本ノックみたいなこと今の時代に合っていない等々散々な言われよう。昨シーズンのエラー数が12球団トップだったことも相まってだろう。

確かに、Deathノックを受ける事が守備力の向上に役立つかと言われればわからないし、もっと効果的な練習はあるんじゃないかとも思う。

しかし、彼らが一日で行う守備練習はDeathノックだけというわけではない。むしろ、守備練習の中でいえばおまけの部類だと思う。今キャンプは川相さんに臨時コーチをお願いしており、球場のどこかを探せば誰かは守備練習を、川相さんに教えてもらいながら、行っていたと言っても過言ではないと思うくらいである。

ならば、なぜDeathノックを行うのかという至極当然な疑問が生まれてくる。本当のところは企画者である井上ヘッドに聞いてみないとわからない。しかし、私はこのDeathノックの本質は、第3クールDeathノックのタイトルでもある、苦楽力アップにあると考えている。

この苦楽力、捉え方は色々あるだろうが、これはしんどくて苦しい状況を楽しむ力だと私は思っている。

シーズン中に幾度とあるであろうしんどい状況。チームとしてしんどい時、個人として結果が出なくてしんどい時にこのDeathノックを思い出して、あの時あれだけ頑張ったんだから、もうひと踏ん張り!って思えるように。いわばお守りのような練習なんじゃないかと思う。

精神論は古いなどと書いてあったりもした。確かに精神論は古いと思うし、嫌いだ。とにかく頑張ればどうにかなるとか、気合と根性で頑張るぞ!とか最悪だと思う。

でも、最後の最後、特にプロ野球のようなレベルの高い戦いであればあるほど、精神的な力が大事だと私は思う。

阪神タイガースは若い力で優勝を目指しているチームである。劣勢な試合も、連敗することもあるだろう。そんな時に、このDeathノックを思い出して、「よしここからもう一度。逆転するぞ」って思ってくれたらファンとしては嬉しいし、Deathノックの意味もあったんじゃないかと思う。

虎の虫


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