I was born

親の機嫌は、山のそれと同じ。
この家は、聴きたくない音で溢れかえってる。
僕は、この場所が嫌だ。嫌い。
 この場所で、精神を安定させるのは
人から虎になるほど難しい。

家族のみんなが言ってることが、
聴き取りにくい。
ユーゴスラビアにでもいるような感覚。
まぁ、居たことなんてないんですけどね。

各々が、線文字Aみたいな言語を作ってて、
その人の近くに行くと、「鱗」だらけだから、
理解なんてできない。
理解はできても、協力は無理。

親がバルカン半島だから、僕にも飛び火が来る。
その取説を僕は、知らないから毎度炎上する。
最近は、復旧作業してる途中に燃えることもあるから、しなくてもいいんじゃないのか?という考えも過ぎるようになってきた。

ひとの嫌味を毎日聴くのは、
気持ちのいいものじゃない。
吐き気がするくらい。

僕は、今から徳を積んでももう遅い。
それは、僕が潜在的に見返りを求めてしまって
いるから。
かつて、沢山「徳」を積んだ王様がいる。
その御方は、色んな寺社仏閣を建てたり、
沢山のお経を読んだりしたそう。
ある日、達磨大師が来て、こう聞いた。
私は、これだけいいことをした。
それで、私の徳は、どれくらいか?
達磨大師は答えた。無だと。

見返りを求める時点でダメなんだろう。

年内にこの家から、出る。

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